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妹2




 姉が死にました。

 私が気を失っている間に。

 昨日のことです。死刑でした。王太子の手で殺されたのです。

 姉が私に奇妙な贈り物を持ってきたことは気づいていました。

 けれど、まさか毒を入れられるとは。

 私が毒で気絶している間に、姉は死んだのです。わたしのせいです。わたしの。

 私は虚しかった。

 けれど体は動かなかったのです。

 そうしている間のことでした。


 王太子が亡くなったのです。


 王太子が殺されたのです。



 私の手で殺したかった。


 殺した人は知っています。

 彼は英雄だと言われてましたから。


 だから、私はうまくできた。

 彼はあらゆることがうまく行って喜んでいました。隙だらけでした。


 私はその後どうなってもよかったのです。


 


 だってお姉さまの毒は私をしっかり殺していたのですから。


 姉は死にました、夫も愛していませんでしたが死んでしまいました。

 両親のことも愛していません。


 全てを失ったのです。


 だから私は全てを奪うことにしました。


 わたし自身もまたその対象です。


 お姉さまは喜んでくれるでしょうか



 ああ、ああ、これで全てが終わります。


 そして私の意識は永遠に失われました。



 最後に何が残ったか?


 きっと何も残っていません。


 だって何も残しませんでしたから。


 こんな救いのない話。



 お嫌ですか?




 


 

 


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