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輝け!弱小KM高校ラグビー部  作者: 四方山林
17/22

Aブロック入れ替え戦①

 遂に私たちは目標としていたAブロック昇格まであと一歩のところまで上り詰めた。

 

 Aブロックの敗者として私たちの対戦相手となったのは馴染みのあるKK高校だった。


 KK高校と言えば近隣地域の強豪校であり、私がラグビー部に入ったばかりの頃はよく練習試合をしていた相手だ。


 私たちが弱体化したためしばらく練習相手としては遠ざかっていたものの最近になって再び練習試合相手として共に切磋琢磨してきた相手でもある。


 このチームになってからの対戦成績はほぼ五分五分。


 どちらが勝ってもおかしくない。


 KK高校もAブロック常連校として意地とプライドを賭けて向かってくるだろう。



 私たちは前日と同じように”ヒー〇ー”を聴き気持ちを高ぶらせる。


「必ず勝つぞ」

 

 キャプテン佐藤の檄が飛ぶ。


 天気は快晴。

 風は穏やかでスポーツ日和だ。


 開始時間は午後2時。

 グラウンドに向かう私は久々に負けるかもしれないという緊張感に包まれていた。


 スクラムでは負けない。


  しかしその他はどうか?


 ここで負けるわけには・・・

 

 色々な事が頭に浮かぶ。


 相手高校はよく知るKK高校で力は互角。

 勝敗はどちらに転ぶかわからない。



 乱れた私の心を鼓舞したのはやはりあの曲。


 ”命より重い夢を抱きしめて走れ”


 ”夢をもし諦めたらただの抜け殻だ”


 思えば一年前に負け続けたままラグビー部を去っていたらどうなっていたのか。


 きっとこんな緊張感や高揚感は味わえなかったに違いない。


 私はただ勝利に向かって走ることに決めたのだ。

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