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スキル
「次はね、創造性スキルを君に授けるよ」
「創造性スキルってなんだよ、セカイ」
「簡単に言えばね、さっきのカップラーメンとちゃぶ台みたいなのを自由に作り出す能力のことだよ。能力で作り出したものは自由に消すことができる」
反則じゃないのか、その能力。そんな能力があれば、世界征服ができるぞ。
だが、それを何気なく使っているセカイは本当のところは一体何者なのだろうか?まさか、神だったりして......。
「ただしのこの能力は使う人の想像力によって左右されるからね。まあ、逆に言えば使う人によって無限の可能性がある能力だ。例えば、実体がないものも作り出したりすることができる」
そこでセカイは阿保みたいに踊っている俺の方を向いた。哀れみのこもった目だった。
「あとね、この能力でこれだけはしちゃいけないことを言うよ」
セカイの言葉は静かだった。
「創造性スキルで生命を作り出してはいけない。もっと正確に言うと意思をもつ物体を作り出してはいけない。この決まりを破ると災厄が降りかかる。これだけは覚えといてね、斎藤くん」