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オクリモノ
久しぶりの投稿です。
「異世界に行くわ、俺。そこで国を作って人生をやり直す」
もう決めたことだ。自らの意思で。
「ふぅーん。そう」
素っ気なさすぎるセカイに俺は身体を起こす。
セカイはカップラーメンをちゃぶ台で食べていた。
「そうそう、言い忘れてたけど君に行ってもらう世界は魔法のあるファンタジックな世界だから。どうでもいいことだけどね」
本当に今更どうでもいい。決断した後に言うことじゃない。こいつと話しているとしょっちゅう腹がたつ。
それじゃあと言ってセカイは立ち上がる。その瞬間、ちゃぶ台とカップラーメンが消えた。
「異世界に旅立つ君を祝福してこの『セカイ』からみっつの贈り物をしよう」
セカイは何故かドヤ顔でこちらを見ていた。
「まずひと〜つ、君を不老不死にして差し上げよう。国を作るんだから時間と命はインフィニティにある方がいいだろう」
異世界に行って不老不死とはなかなかいい待遇だ。とりあえず命の心配はなさそうだ。まさか贈り物をくれるとは全く期待してなかったから、初めてセカイに感謝した。