第6話:シブヤの街へその4
櫻華さん作、天照の巫女より夜櫻さんをお借りしております。
なお、しばらく更新しなかったことを申し訳ございませんでした。深くお詫びします。
『ビートからの連絡は今話した通りだ。そこで別のルートを探したが見つからなかった。それと、複写した地図とメモ書きを記入したものがこれだ。見た通り、アキバの街からマイハマの都までのルートが鍵を握ると思ったなあ。ミーシャ、エレーナさんの件はお願いしていいかな』
『いいですよ、ユウマさん。エレーナさんは大地人で確定です。巻き込まれる前は一定の台詞しか話しませんでした。でも、様々な言葉を話したり、急に冒険者の方々が来られるようになったことで驚いていたりしたことから感情があると思います』
『そうなんだよなあ。そうなると何だか変な感じがするけど、まあ、いいっか。それと、ヤマトの歴史についてはあんまり調べられなかったからこの場で話のは辞めておくな』
『そうだっただ。アニキ、この話の流れだとまだ、アキバの街からシブヤの街までのルートは確認できなかったわけだね、アニキ』
『そうでもないぞ、ビート。実はビートからの念話が終わってから、アキバに戻ったらある大地人の行商人から面白いことを聴けたんだ』
『面白い話ってなんだよ、アニキ』
『面白い話っていうのは、アキバの街からシブヤの街までのルートが見つかっただよ、ビート』
『見つかったって、アニキよ。アキバの街からシブヤの街までの最短ルートで今直ぐ行くのは無理だって俺がいったじゃないか、アニキ』
『最短ルートじゃない、遠回りになるけどシブヤに行ける方法が見つかっただ。しかも、アキバからマイハマまでの地図も無駄にならなくて済んだんだよ、ビート』
『そのルートって、何なのアニキ』
『それはなあ・・・・・・』
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『アキバの街に戻って来れましたね、ユウマさん』
『そうだね、ミーシャ。けど、結局アキバからシブヤまでのルートで安全に行ける道は見つけられなかったなあ、アリフ』
『そうだね、ユウマ。けど、アキバの街からアキバ文書館までの間で魔物との戦闘が行き帰りで何度も遭遇するとは今でも考えられないよ、ユウマ』
『そうだな、アリフ。今夜は宿屋で十分に休んで明日に備えようなあ、アリフ』
『そうするのがいいね、ユウマ。戻ったらどうする、ユウマ』
『そうだなあ、調査した結果を話し合う場を持って、報告会にしたいなあ。それからだな、夕食を食べるのは』
『そうするのがいいかもね、ユウマさん。あっ、あそこに大地人の行商人ぽい人がいるけどあの人に聞いてみる、ユウマさん』
『大地人の行商人っか。確か、大地人の人は1度亡くなると俺たち冒険者のように復活せずに2度と生き返られないはずだったよな。もしそうなら、魔物が遭遇しない道も知っていると思うけど、どうかな、アリフ』
『そうだと思うよ。聞いてみようよ、ユウマ』
『そうだなあ、アリフ。聞いてみるか』
『そうだよ、ユウマ』
「そんいう経緯で大地人の人に話しかけたんだ、俺が」
『すいません、私は冒険者、ユウマといいます。2、3質問してもいいですか』
『冒険者。冒険者の方々が質問とはどうしたんですか。それに、何だか冒険者の方々がいつもよりも多くいるように見えるのですがこれもどうしたのですか。もちろん、質問には答えさせていただきますが』
『まず、なぜ貴方に質問したかは、私たちの仲間がここアキバではなくシブヤに取り残されてしまったので救出に行こうとしたら、アキバからシブヤまでの最短距離で行ける道は魔物が遭遇するとわかりました。そのため、別の道で安全に行ける方法を探していました。そうしたところで、貴方と遭遇したので話しかけたんです。アキバの街に冒険者が多い件に関しては、私たちも全く把握出来ていないのでお手上げな状態なんです』
『そうなんですか。あっ、失礼。まだ名前を話していませんでしたね。私の名前はロバート・フリップ、行商人です。ロバートで構いません。とはいったものの本業は、テンプルサイト近くの村で農業を営んでいます。質問というのは「アキバからシブヤまでの道で安全に行ける方法がありますか」ということではないですか』
『はい、そうです。ロバートさんは、アキバの街からシブヤの街までの道で安全に行ける方法を知っているんですか』
『ああ、知っているよ。ユウマさん、アキバの街からマイハマの都までの地図を持っているかな。あるなら見せてくれないか』
『はい、持っています。これでいいですか、ロバートさん』
『ユウマさん、これなら大丈夫だ。あとは、マイハマの都からシブヤの街までの地図があれば上出来だったがないものはしょうがないなあ。私の地図を見せてあげよう。ちょっと待ってくれな、ユウマさん』
『ちょっと待ってください、ロバートさん。「マイハマの都からシブヤの街までの地図があれば」って、アキバの街からマイハマの都まで行き、そこからシブヤの街に行けるように感じました。そうなんですか、ロバートさん』
『そうだよ。行商人をしている人たちなら知っている道の1つだな。ところで、君の名前は何というのかな』
『すいません。僕の名前はアリフといいます。ユウマの隣にいる女性の名前はミーシャといいます。僕を含めて全員冒険者です。ロバートさん、僕たちは、アキバの街からマイハマの都までの間で魔物と遭遇することはあまり無いとある書物に書いてありました。マイハマの都からシブヤの街までの間で魔物と遭遇することはあるのでしょうか』
『アリフさんといったかな。マイハマの都からシブヤの街までの間には魔物と遭遇することはまず無いと考えていてよいと思うよ。ついでだが、マイハマの都からシブヤの街の途中まで海岸線を渡り、森に入ったら北上するといいよ。ただ、ここ何日かは何だか変な感じがしているけどね』
『アリフであっていますよ、ロバートさん。ところで最後に話してくれた《変な感じ》って、具体的にどんな感じなんですか、ロバートさん』
『具体的か、アリフさん。う〜ん、なんといえばいいのかな。そうだな、ザワザワしている感じかな』
『ザワザワしている感じですか、ロバートさん。これ以上聞くのはロバートさんの仕事に支障を浸すと思いますのでこれで失礼します。あっ。もし何かあったりしたらまたこちらに来てもいいですか、ロバートさん』
『それは構わないよ。またいつでもおいで。2、3日はアキバにいるから』
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『という話をしたんだよ、ユーミン、ビート。この事実が正しければ明日にもナーシャの救出しに行けるはずだ。けど、まだ解決していないことがあるからナーシャを救出しに行けるのは速くて2日後だと俺は考えている。みんな、今まで話し合ってきた中でまだ疑問や意見があるなら話してほしい。何かあるかな』と俺が話し終えた瞬間に何かを決めた感じでユーミンが話し始めた。
『兄さん、1つ提案があるんだけどいいかな』
『ユーミン、提案ってなんだ。確か、俺たちが調査している間、ユーミンは宿屋でナーシャを含めた俺たち6人が所属できるギルドを探していたら、偶然夜櫻師匠に連絡が取れてギルドを紹介してくれることになったって、俺、アリフ、ミーシャが宿屋に帰ってきて一番最初に話し始めたんだっけなあ。ちょっと、待ってよ。まさか、《夜櫻師匠にグリフォンでマイハマの都からシブヤの街までの道の様子を調査してほしいと念話するのはどうかな》ということじゃないか、ユーミン』
『兄さん、どうしてわかったの。私が説明したかったなあ。それで、夜櫻さんに連絡するのは私がしておこうか、兄さん』
『ユーミン、そのことは俺がしておくからいいよ。それよりも先に夕食の準備をみんなしておいてくれないか。そういうことで連絡して来るから少し部屋を出て行くぞ。それじゃ、あとのことは頼んだ。行って来る』
『ちょっと、待って兄さん。兄さんが行ってしまった。こうなると兄さんは猪突猛進のようになるから困ることがあるけど、そこがいいときがあるからなあ。まあ、今はいい方向に向かっているからいいけど』
『そのところがユウマのいいところだよね。ああ、あのサブ職業を僕が獲得出来ていれば、わざわざ夜櫻さんに協力してもらうことはなかっただけどなあ』
『そんなことはないよ、兄ちゃん。それよりもアニキが《夕食の準備をしていてほしい》っていったから始めようよみんな。そうだよね、ミーシャちゃん』
『そうだよ、アリフさん。ビート君もいっていったけど夕食の準備を始めましょうよ、アリフさん』
『そうだね、ミーシャさん。それじゃみんな、夕食の準備を始めようか』と僕が話すとみんなが一斉に『調理開始』といったので夕食作りに入る僕らの背が部屋の中にはあった。
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『もしもし、夜櫻師匠ですか。こちらはユウマです』
『そうだよ、ユー君。でも、暗くなり始めたこんな時間に念話してきたということは何かあるとあたしは感じただけどどうかな』
『さすが、師匠ですね。実はお願いしたいことがあります。いいですか』
『いいよ、ユー君。あたしでよければ』
『ありがとうございます、師匠。むしろ師匠しかいません。今考えている方法を使用出来る人が師匠だけしか僕は思い浮かびませんでした。だから、最後の賭けなんです。お願いします、師匠』
『えっ』
次回予告
ユウマたちは遠回りにはなるがナーシャを救出しに行ける方法を見つけることが出来た。しかし、まだ解決出来ていないことを夜櫻に話すことがユウマは出来るのか。
期待してお待ちください。