第4話:シブヤの街へその2
櫻華さん作、天照の巫女より夜櫻さんをお借りしております。
櫻華さんの指摘を受けて、平成27年4月18日に修正しました。
俺たちは、今、アキバの街の宿屋で作戦会議を終えてそれぞれの役割を果たすために動き始めようとしていた。
『俺、アリフ、ミーシャの3人は地図を複製するためにアキバ文書館に向かう。ビートはサブ職の鳥使いのスキルで召喚モンスターを召喚してからソウルポゼッションでアキバからシブヤまでのルートやモンスターの出現の確認をしてくる。ユーミンは、宿屋に残ってフレンド登録しているプレイヤーに連絡して、どこかのギルドに今、ここにはいないナーシャを含めた俺たち6人を受け入れてくれるところがないか調べてもらいながら、この状況がわかる情報を探ってもらいたい。そういう感じで、調査開始だ』
『ちょっと待った、ユウマ。ビートの件だけど、《ソウルポゼッション中のプレイヤー自身は無防備になるから誰か見ておいてあげないとビートが大神殿送りになってしまう。だから誰か見ておいてあげる人が必要になるなあ》と思っていたけど、ユウマにいい忘れたから、今この場で話すことにしたよ。ユウマ、誰か適任だと思うかな』
『アリフ、すまない。そのことは俺も考えていたのだが俺もいい忘れていたなあ。そういうことでビート自身の身体を守る役目はユーミンに任せるよ』
『兄さん、なんで私なの。まさか、消去法で決めた訳じゃないよね』と切り返された俺は恐る恐る話し始めた。
『そのまさかだ。役割を決めていくうちにユーミンしかこの役割ができる人がいなかっただ。わかってくれ、ユーミン』
『わかった、引き受けるよ。けど、《ミーシャさんはなんで文書館に行く組に入ってるのかな》って思っているんだけど、何でなの』
『ミーシャは今いるメンバーの中で唯一回復専門だし、万が一モンスターと戦闘になったらポーションだけで済むかはわからないからミーシャも加えているわけだよ、ユーミン』
『そういうことなら、いいよ。兄さん』
『改めて、調査開始だ』
ーーーーーーー
《ああ。アニキが、俺に無理な話を頼んでくることはもうわかってはずだったのになあ。なんでまた、大変なことを引き受けてしまったんだろう。まあいいや、どの召喚モンスターを召喚しようかな。そうだ、ホークにしよう。これなら、遠くの方までわかりやすし見やすい。それにアキバからシブヤまでのルートや偵察が早くできるからなあ》と俺は考えながら、ユーミンさんに俺の身体を守ってもらうことを確認してから、ホークを召喚した。召喚したら直ぐに、ソウルポゼッションで俺とホークの意識を逆にさせ、俺はホークとして大空に飛び立った。しかし、いざ大空に飛び立ったら肝心なことを考えていなかったことに気がついた。それはどんなルートがいいのか考えていなかったことだ。そういうことでとある建物の屋上で止まり考えているとあることに俺は気がついた。『アキバからシブヤまでの最短距離で行けるのでいいんじゃないか。だとすれば、直前距離で行ける方法と元の世界でいうなら山の手線沿いに行く2通りの方法を探索しながら、モンスターの出現を確認していこう。そうすれば、ナーシャやシブヤの街の様子がわかるかもしれないなあ。そうと決まれば、探索再開だ』
『フレンド登録していて親交があった人たちに念話しても、全く念話に出ないか直前までログインしていなかった人たちしかいないなんて、何だかショックだなあ。あっ、あの人なら念話に出てくれて何か情報を得ているかもしれないなあ。早速念話してみよう。えっと、どこら辺にあったかな。あったよ、夜櫻さん。確か、兄さんたちがまだエルダーテイルを始めてから2週間くらいで、私たちが1週間ちょっと経ったときに出会ったはずだよね。そのときに、パーティー線での基本戦術やその当時はあまり必要なかった大規模戦闘での基本戦術を学んだっけなあ。それと《今の平均レベルで、フォーブリッジの街へ行くのは無理な話だよ》ともいわれて《レベルを上げながら特技を最低でも1つは中伝にしよう》と兄さんが宣言してから大変だったなあ。まあ、そのおかげで暗殺者のスキルの中で最大火力出せるアサシネイトを中伝にすることが出来たからいいんだけどなあ。さてと、夜櫻さんに念話して何か情報を聞き出さないと兄さんに示しがつかないよ』と思ったユーミンは夜櫻に念話をかけようとしていた。
ーーーーーーー
『アキバ文書館まであとどのくらいの時間がかかりそうかな、ユウマさん』とミーシャが疲れてきている様子で話し始めたので俺は、
『あと5分くらいで着けるはずだ。なにも起こらなければの話だけどなあ』とミーシャに対して俺が返せる最大限の回答だった。なぜかといえば、ここまで来る途中の間にモンスターとの戦闘が3回経験していた。しかし、現実化した戦闘は苦戦の連続でやっと思いでアキバ文書館の近くまで来れたのだ。
『ユウマ、そうなると文書館で居られる時間はどのくらいなるだろう』と冷静に切り返してアリフが話すので、
『そうだな、約40分くらいしか滞在できないだろうなあ。だけどよ、今かなり疲れているからもっと居ることになりそうだな』と俺はアリフに今いる場所で少し休憩をするのを促すように話したのだが、
『そうなんだ。なら、もっと早く文書館に着けるよように頑張ろう、ユウマ』と話したので俺は、
『そうしよう、駆け足で走って行けば3分くらいで行けると思うなあ』と休憩するのを諦め、アキバ文書館に向かう俺たちの姿があった。
次回予告
文書館、シブヤの様子、アキバからシブヤのまでの状況を5人はどのように感じたのか
期待してお待ちください。