クラス分け終了
私はゆっくりと立ち上がり倒れている少女に近づいていく。近くに立っていた六つの翼を携えている美女は多分私が召喚した生物なのだろう。一旦その美女を無視して奏に近づきしゃがみ込む。かなりキツいが…今しか言えない…
「なにをするつもり?」
「はぁ…はぁ…私の…負けです…」
「「は?」」
奏と美女の両方が私のセリフに驚いていた。私はその瞬間その場で気絶した…
勝つことは許されなかった。そもそもとして私の目標はAクラスに入ること。その目標は既に達成している。ここまで目立ったんだ。きっとAクラスになるだろう。でもここで勝ってしまうのはストーリー的にめんどくさいことになる。理由は一つ、奏の性格だ。キャラ情報ではこう書かれていた。
『花咲奏は魔獣の多い村で生まれた。親は奏が生まれてから数年後、村を襲ってきた魔獣にやられて死亡した。それをみた奏は魔獣を無我夢中で殺していった。そこで才能が覚醒した。それから魔法について調べ上げ才能をさらに進化させていった。でも彼女には親が居らず、心の中心は幼いまま。そのため自分より強い存在に甘えてしまう性格へと育ってしまった』
つまりあの状況で勝ってしまうと奏との関係がごちゃごちゃしてしまう。原作では主人公が鍛えに鍛え、やっと倒し、そこで奏が主人公に甘えるという描写を描かれる。そのギャップで奏ファンになったという読者も少なくはない。私は自分が平和に暮らせてストーリーも原作から離れすぎないぐらいが目標なのだ。だからここに関してはどうしても変えたくはなかった。たくさんの人から愛されていたシーンを消し去ることは私にはできなかった。
目が覚めると私は治療テントで目を覚ました。
「よかった…怪我が相当だったので助からないのかと思っちゃいました。」
このピンク髪にメガネをかけた先生は桃白琥珀、治癒魔法を得意とする先生で星輝之日第一章の黒幕でもある。
第一章【終焉之日】
この章では琥珀が星輝学園に大量の魔獣を送り込む事件が発生する。それにより死者は100以上出る。でもそれはあくまで序章、問題はこの後に起こることにある。その結果星輝学園は崩壊を迎える。
私は一章に干渉するのはとてつもなく避けたい。まず佐倉望美は第一章の中ボスとして登場し、そこでリタイアする。その後琥珀による事件が発生、それを主人公含めたAクラスメンバーが止めに行くという感じなのだが…
その途中で私の推しが出てくるんだよぉ〜…
Aクラスに入りたかった理由はその推しがAクラスだからだ。推しの名前は柳雪、ピンクの髪に中性的な顔つき、江口凛に並び女性とも男性とも見える身体付きをしている。ただ凛とは違いキャラ情報や原作でも男性と明言されている。
「早く会いたいなぁ…」
そんな独り言を言って私は再び眠りについた。




