爆風
目の前に現れた教員は、星輝之日の中でも上位の人気を誇るキャラクター、江口凛…性別は不明、年齢は26歳と教員の中では結構若い。
でも私の推しは違うだよなぁ…あ、残り何人か聞いとかないと
「あの…残りの新入生は何人ですか?」
「…そうですね。残り半分と言ったところでしょうか…聞きたいことは以上ですか?」
「はい、ありがとうございました」
原作では6つのクラスに30人前後が割り振られていた。つまり新入生はおおよそ180前後、半分なら残り90程度だろう…
そして凛はその場からすぐにいなくなった。まあ、性格的にこうなるとは思ってたけど…ファンが見てたら嫉妬されまくってることだろう。
「残り90人かぁ…そろそろ準備しないとかなぁ」
私は懐から木製のナイフを抜く。木製だが綺麗に削っているから当たればある程度は痛いだろう。魔法が使えない以上、ナイフで戦うしかない…原作通りなら残り人数が80を切ったあたりで事件が起きる。それはさっきあった化け物2人、奏と哲也の戦闘の終幕だ。結果は奏の圧勝なのだが、そのあと飽きた奏が広範囲魔法で学園丸ごとぶっ潰し終わらせようとしてくる。だが、これで負傷者とトラウマになったものが多く現れ、学園開始数ヶ月は登校者が4分の1以下になるというレベルだ。そんな攻撃から逃れる手段は原作で描かれている。それは五号舎の屋上だ。魔法発動は一号舎で行われる。五号舎はそこから1番遠い。ただ下の階は衝撃波で壊される。その攻撃を避けるには屋上に行くしかない。ただ、この手段をとってしまうと主人公とどうしても会ってしまう羽目になる。原作で主人公が生き残ったのがその方法だからだ。そしてこの事件でクラス分けは終了となり24時間も必要としなくなるのだ。
「ふぅ…まあ、主人公の彼女とすれ違うレベルだったら何もないはず…急がないと…」
現在私がいるのは三号舎、五号舎まで距離がある。さっき90程度だったということを考えると早く行かないと間に合わないだろう。私は足に氷魔法を付与して靴をスカート靴にコーティングする。足に触れた瞬間地面が凍っていく。私はそれを滑っていく。その速度は身体強化と大差ない。この方が魔力が少量で済むのでタイミングによってはこっちの方が楽だったりする。
「それでもきついなぁ…」
魔力は少ないが、そもそも今の私に残ってる魔力もかなり少ない。故にすでに疲れが来ている。
もう少しで五号舎というタイミングで後方から爆発音が鳴り響く。その爆風に襲われる。四号舎は爆風により崩れ去る。その瓦礫すらも私に襲いかかる。
「もー!」
私は残り魔力を使って身体を球体の氷の壁で囲う。それでも威力は下げきれない。私は半壊した五号舎の壁に衝突した。
「ほんとに…さい…あく」




