第二章
な"工藤先生"…。
確か俺の中学三年の頃の担当だ。
後藤先輩はしみじみ言う。
「俺が中学三年の頃に工藤先生が担当だったんだ。大分、世話になってなぁ…。」
「そうなんですか?
俺も中学三年は工藤先生だったんすよ!迷惑かけっぱなしだったですけど…。
俺と後藤先輩って共通点多いですね。
中学はパソコン部だったし、工藤先生だったし、ボクシング部だったし…。」
俺が後藤先輩との共通点を話すと後藤先輩は呆れながら言った。
「ボクシング部は俺が誘ったからじゃないか。」
後藤先輩の言葉を聞き、俺は頭をかいた。
「そうでした。
そういえば、なんで俺をボクシング部へ勧誘した時は一年生の廊下を歩いてたんですか?」
「お前を探してたんだよ。
お前をボクシング部に入れる為にな。」
ん?俺をボクシング部に?
何故だ?
俺は後藤先輩の言葉に疑問を持った。
「どういう事っすか?」
「実は、工藤先生にお前が小弓原高校に入るから仲良くしてやってくれ、て頼まれたんだよ。
あいつは今、みんなの輪に入れないでいるから俺の入ってるボクシング部に入部させて話を聞いたりしてやってくれ、ってお前が中学を卒業したときに工藤先生から俺に電話がかかってきたんだよ。」