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第15話 謎の衝動

超短いっすね。いつもの半分以下の文字数…



ちなみに題名はモンスターリミックスではありません。

…それはおいときましょう。

もうすぐ6月。梅雨の季節。

雨は嫌いだった。外で遊べないから。

今も好きでないが、外で遊ぶことももうほとんどない。

そのぶんまだ許せる。

だが、俺は暑いのが嫌いになった。灼熱を思い出す。

だから俺、夏は嫌いだ。


「なあ朱里」


「何でしょうか」


俺は休みの日、朱里に話しかけた。


「ちょっと出かけてきていいか?」


「クリーチャーハンターを買いに行くんですか?」


「うおっ!お前エスパーか!」


俺は自分の今日の予定を当てられ、驚いた。

いや、さすがは朱里、というところか。


「兄さんの予定くらい分かります。昨日散々そのゲームの話をしていたじゃないですか」


「そ、そうだったかな…?」


ていうか誰でも気づくかもな。それなら。

俺は自分自身を納得させた。


「すぐに帰りますか?」


「う〜ん…夕飯までには…」


「分かりました。あんまり遅くならないでくださいね」


「おう」


俺は妹にそう返事をして朝飯の味噌汁を掻き込んだ。

もう10時なので早く家を出なければ。


「ごちそうさま」


「じゃあ気をつけてくださいね」


「わあってるわあってる」


俺は着替えるために自室に戻った。












「やべ…雨降ってきそうだな…」


俺はクリハンを買った帰りに鈍色の空を見上げた。

見るからに雨のアラームが鳴りそうだ。


「傘持ってきてねーんだよな…」


俺は走って帰ることにした。

そうして走っているとき、この前立ち止まった土手が目に入った。

俺はまたそこで立ち止まる。そしてあろうことか、土手に降りはじめた。


「何してんだ俺は」


俺は自分のこの行動に首を捻りつつも、空を見上げるために寝転がった。

…雨降りそうなんだぞ。さっさと帰れよ。

そんな風に自分に言ったのだが、もう立ち上がるのが面倒くさい。

朱里から遅くなるな、って言われているから早く帰らなくちゃいけないのに。

そんな俺の寝転がって投げ出している足に何かが当たった。


「?」


俺はゆっくりとした動作で起き上がり、「それ」を見る。


「!」


「それ」はサッカーボールであった。


「すいませーん!こっちにくださ〜い!」


俺が声のするほうを見ると小学生らしき男の子が俺に手を振っていた。

というかこの男の子はこの前見た気が…


「すいませ〜ん!!」


俺はそのボールを足で止めて蹴ろうとした。


「…」


しかし、すぐにそれを止め、俺はボールを両手で持って男の子の方へと向かった。


「はい」


「ありがとうございます」


少年はペコリとお辞儀をしてボールを受け取った。


「あ」


そして少年が俺の顔を見て声を上げた。


「お兄さんってどこかで見た気が…」


「?」


何だそれは。まさか生き別れの弟だとでも言うのか?いや、これはタチの悪い冗談だな。

それともこの前、少年のリフティングを見ていた俺のことを知っていたのだろうか。


「あ!確かサッカーの雑誌で…!」


「…!」


俺は心臓が跳ね上がりそうになった。


「どこにでもいる普通の顔じゃないか?」


「そうかなぁ…」


俺は平静を装いながら少年にそんなことを言った。


「じゃ、俺はこれで」


「あ!ありがとうございました!」


…最後まで礼儀正しい少年だ。俺は少年の声を背中にまっすぐ家に帰って行った。










「ただいま〜」


俺は家に帰ってきたのはいいのだが、何か人気が感じられない。


「朱里?」


俺は不思議に思いながらリビングに入っていく。


「お?」


そのとき、テーブルの上に夕食と置手紙があるのが見えた。


「何だこれ?」


俺はその手紙を読んだ。


兄さんへ

ちょっと東京へ行かないといけない用事が出来ました。

なので夕飯は作り置きです。すいません。

帰るのは明日の夜になる見込みです。

だから心配しないでください。

朱里


「…」


ほわい?俺はこの手紙を見てまずそんな言葉が思い浮かんだ。

一体突然どうしたんだ?

俺は疑問符を頭に浮かべる。


ドクン


「!?」


そのとき、俺の頭に異変が起こった。


「な、なん…だ…」


俺は両手で頭を抱える。頭が割れるみたいな痛みがする。

体が熱い。左足が痛む。


「な…ん…で…」


俺はその場に崩れ落ちて意識を失った。





この後から怒涛の展開!…であってほしい。


分かると思いますが、登場キャラの元ネタは…

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