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詩、あるいは詞

いい雨

作者: 志賀飛介

今日の雨はいい雨 

靴が濡れないように

あえてサンダル


ぽつりぽつりと降り出して

やがてざぁーざぁーと雨脚は増して

あの子がいたら何て言うだろう

いつも通りの顔で澄ましているかな


頼りない感情も 分からない気持ちも

お互い様だったらいいな

あの子も同じように

雨に濡れていたらいいな

いい雨 今日の雨はいい雨


傘を差して歩けば

いつもよりも一人

あえて水溜まり


一つ一つと大人になって

いつの間にか雨の日が嫌いになって

あの頃の僕はどう思うだろう

『やっぱりね』なんて悲しげに笑うかな


頼りない言葉も 気付かないその意味も

お互い様だったらいいな

あの頃の僕もちょうど

こんな雨に濡れていたかな

いい雨 今日はいい雨


あの子はどこで 何をしているんだろうか

僕と同じように 雨に濡れてるんだろうか

もしも隣にいたらきっと『いい雨ね』なんて言って

嬉しそうに傘を回すんだろう


今日の雨はいい雨

靴が濡れないように

あえてサンダル

雨粒の冷たさに

負けないくらい温かい

あの子が教えてくれたこと

これはいい雨


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