第77話 剣と魔法の世界 前編
神聖歴762年
地球でいえば、
平安京と平城京の間らへんの年だ。
暦という概念は存在した。
一年は12ヶ月。
ひと月30日
分刻みの時間概念はないが、
朝昼晩はある。
現在4月。
ということは俺たちが召喚されたのは
だいたい2月くらいになる。
セントフィル都市連合には明確な四季はなく、
だいたい一年中暑いそうだ。
俺たちの今いる大きな大陸―ラグ大陸という―の南側は現在魔族領土、
北側が人類領土。
さまざまな国が存在する。
「国家についてもでしたわね
国家といえばシェルミアはご存じで?」
「聞いたことはあるけどお願い」
会話の中でたびたび聞いたことのある国家だ。
シェルミア王国
この世界第一位の国家
軍事力、領土、人口、経済力など
とにかく全てにおいて力を持っている国だ。
つまりは異世界版アメリカだな。
そして
それに対抗するは、
世界第二位ガイナス帝国。
俺たちを召喚した国だ。
全てにおいてシェルミアの二番手らしい。
帝国というだけあって、
過去滅ぼした国は10を優に超える。
やっぱりいい国ではなかったな。
あとは、主要な国を聞いた。
特にセントフィル都市連合に駐屯している国が多かった。
昨日聞いた良い国エルタニア、
少し前までいたルマグ王国などなど。
人類連合は存在するが、
地球の国連のようにこの世界にあるほぼすべての国が参加しているわけではない。
主要な国のみが参加しているらしい。
国の定義があいまいらしく、
村規模の国もいくつも点在しているそうだ。
この世界のパワーバランスと帝国の評判について
だいたい理解できた。
帝国ダメ絶対。
逃げてよかった、とまぁ国についてはそんな感じだ。
魔法についてはアスナ共和国が一番進んでいるらしい。
帰るための召喚魔術もわかるかもしれないな。要確認だ。
「魔法や剣術についての前にそれぞれの階級をお話ししますわね!」
分類学専攻というだけあって
分類が好きらしい。
嬉々としてエルマは教えてくれた。
それは結構知りたいことだったので助かったのだが、
エルマさんもう少し落ち着いてください。
頬を赤らめながら熱弁を奮うその姿はちょっと怖い。
冒険者
冒険者にはランクが存在し、
S、A、B、C、D、E、Gの7段階だ。
戦闘以外の仕事を専門にする人がGランク
EからSにいくほど難易度の高い仕事を受けることができる。
自身のランクより高いランクの仕事はできない。
これはパーティーでも同じことだそうだ。
イブさんの言っていたように安全重視の設計になっていた。
傭兵
傭兵にも級がある。
第一級傭兵、戦争を含める全ての仕事を金額次第で請け負う
第二級傭兵、討伐や狩りなどを主体として請け負う
第三級傭兵、戦闘関連以外を請け負う
大雑把にはこんな感じだ。
「レイはどれになるんだ?」
「第二級で登録している。
ルマグ王国では、ほとんどが第二級傭兵だったな」
「へぇ~
ここらへんじゃ第二級と第一級は同じくらいね」
「それは人魔大戦の影響ですわ
特にイリオスは傭兵の駐屯地が近いですからね」
騎士には七階級存在する
神級
聖級
最上級
上級
中級
初級
見習い
の7階級
この騎士の階級は、剣術の流派にも当てはまるようだ。
それだけでなく、この階級は個人の戦闘力を表す目安らしく、
冒険者や傭兵など戦闘に関わる人全てにあてはめられている。
見習い:習い始め。明確な区別はないそうだ
初級:一般に型を覚えればなれる。
中級:複数の型を覚え、型を実践の中で使えるようになる。
上級:所属する流派の技や技術を習得。
最上級:各流派の奥義や秘技などを使いこなす。
だいたいこんな認識らしい。
魔法師には七階位存在する
神位
聖位
最高位
高位
中位
低位
皆位
の7階位
魔法師だけの階位かと思えば、そんなことはない。
この世界は全ての人が魔法を使えるので、
一般人はみな皆位である。
皆位:魔法を使えること
火を起こしたり、水を出したり。
低位:魔法の定着
通常、皆位が火を起こすとすぐに消えてしまうそうだ。
魔力が定着していないらしい。
低位はこれを定着させればOKだ。
指先に火を灯し、何もしなくても燃え続けるそんな感じだ。
中位:魔法を制御
高位:魔法書の高位魔法を扱える
最高位:魔法所の最高位魔法を扱える
教会が魔法書を発行しているらしく、
その中にある魔法を覚えれば、
最高位や高位魔法師になれるとか。
ざっくりいえば、剣は階級で魔法は階位
剣術が上級、魔法が中位の時は、
上級中位と表現するそうだ。
ちなみにエルマは初級中位だとか。
学校でも簡単な剣の指導や魔法の指導がカリュキュラムに含まれているとエルマは説明してくれた。
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