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遥の前に現れたもう一人の魔装女神は同じクラスの天野 彼方だった。

彼方は遥を敵視している様で学校で会っても目を合わせようとはしなかった。


遥は相変わらず彼方と関わろうと何度も話しかけてはみるものの無視されるばかり。

彼方の瞳に遥は映っていなかった。

いや、正確には映ってはいたのだが見て見ぬフリをしていたのだった。


その日の放課後、美結と学校から帰ってる時の事、再びエンジェルキーの反応が有った。

『あっ!』

思わず声に出してしまった遥。

『遥ちゃんどうかしたの?』

美結は尋ねた。

『ゴメン、用事が有ったの忘れてた。先に行くね』

『うん、また明日』

何とか誤魔化しその場を立ち去る遥だった。


『おい遥、聞こえるか?』

ピエールの声が遥の頭の中に響き渡った。

『えっ?ピエール?何処?』

辺りを見回す遥だったがピエールはどこにも居ない。

『今は念話で話している。兎に角急いで俺と合流しろ』

『合流って何処で!?』

『キーを探してりゃあ、その内出くわすだろうよ』

何時もよりピエールは慌てている様で要点だけまとめて話をしだした。

『気を付けろ!何者かの魔力を感じた』

それが何かはピエールにはわからなかった。

もし、それがエンジェルキーを悪用しようと企む者ならただ事では無い。

今まで以上に急いで見つける必要が有った。


遥がキーの反応が強い場所まで来るとピエールと合流する事ができた。

『ねぇピエール、一体何の反応だったの?』

ピエールに問いただす。

すると、ピエールは眉間にシワを寄せ言った。

『わからない。でも、天使の物ではない魔力だった。とにかく急がないと…』

遥達は反応の有った辺りをひたすら探した。

誰よりも早く見付けようと必死だった。


『遥!キーを見付けたぞ!』

ピエールはエンジェルキーを見つけ遥かを大声で呼んだその時。

『また、アナタ達?』

そこに彼方が現れた。

彼方は既に魔装女神へと変身していた、前回のキーを使ったのか前とは違って紅いお団子の髪とチャイナドレス風の服、そして紅い翼。

手には扇子を持っている。


『わぁ、彼方ちゃん可愛い』

『んな事言ってないでお前も変身しろ!!』

呑気に見惚れている遥の頭をペチンッとピエールは叩いた。


『今日こそコレ使うよ〜』

そう言って遥は蒼い鳥のエンジェルキーを掲げた。

『ヘブンズゲートオープン!マテリアル転回!』

ゲートが開き光が遥を包み込んだ。

その光の中から出てきた遥は蒼いサイドテールの髪と服と翼、ティアラの様な装飾品も着けていた。手には二本のライフル。遥の周りには鏡の様な物が幾つも浮かんでいた。


【魔装女神 モード:シューティング!!】


『そう、変身したって事は…こう言う事よねっ!』

彼方が扇子を扇ぐと炎が舞い上がり遥を襲った。



目を瞑り、腕で顔を隠し防いでいた遥だったが不思議と熱くは無かった。

目を開くとピエールがシールドを貼り守ってくれていたのだった。

『まったく!んなもんで防げるか!!』

ピエールは呆れていたが遥には頼もしく見えた。

『ありがとう、また助かったよ』

『フン』

遥に礼を言われ照れたのかピエールは鼻で返事をした。


それにしても遥は彼方が急に襲って来た事が不思議だった。

『何で私に攻撃するの!?』

『変身したって事は私とエンジェルキーを奪い合うって事でしょ?』


遥は慌てながら言った。

『ち、違うよ〜。一緒に協力して戦おうと思っただけだよ』

必死に理由を話すと、彼方は怒り始めた。

『協力?誰がそんな事頼んだの?邪魔するって言うならアナタも敵よっ!!』

そう言って彼方は再び遥に襲い掛かったのだった。

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