クーデレ少女が書きたかっただけ。
はーい。クーデレ少女は好きですか?
えっと…ボクは何かしなたのだろうか?
ここ数日隣の席の女子…氷山凉子さんにものすっごく!睨まれていた。
授業中は殆ど視線を感じる。
はじめは自意識過剰かなと思ったけど、クラスで割りと仲の良い武人が聞いてきたんだよ。
「なあ、修。お前氷山に何したんだ?」
「何って…特に恨まれるような事してないぞ。」
そう。恨まれることはやってないはずだ!
この前の現国の時間だって、教科書を忘れてた氷山に机を寄せてまで見せたくらいだ。
「しっかし、修は怖く無いのか?あの氷山だぞ?」
確かに、彼女にはどうも変な噂がある。
ちょっとした口論からチームを1つ一人で壊滅したとか、数学の山下先生が氷山に呼び出されて怪我をしたとか…ext。
休み時間終了をつげるチャイムが鳴ると武人は席に戻って行った。
全く何なんだよ…ふいと隣に視線をよせるとガッツリ氷山さんはボクを睨んでました。
彼女はハーフなのかクォーターか分からないけど全体的に色素が薄い。茶色に近い金髪は光を充てると
とても綺麗なのだが…ただ目付きが悪くて誰とも話をしてない。ってか友達いるのかどうかも怪しい。
数学の授業が終わって休み時間までかけてか黒板を写していた…ようやく写し終える。
「お前、ここの式間違ってるぞ!この辺得意じゃないだろ…へっ!」
上から声がしたから見ると氷山だった。不思議なことにテストでボクは氷山に勝てた事がない。
…テストだけじゃなかった。この前の体育、男女混合マラソン。トラックを廻るだけだった。
「おっ先!おそいぞ!キリキリ走れ!」
彼女はのんびり走るボクを抜いていく度にそう言っていくのだ。
それくらいはまだ気にしなかったのだが。
体育から開放出来たボクはヘロヘロと汗と土煙でベトベトになった顔を水道で洗っていると。前髪を捕まれて上に向けられた。
「痛って!なっ」
「お前、髪の毛切れ!長いのが格好いいと思ってる見たいだけど、全然似合って無いからな!」
また、氷山だ!何で突っ掛かる?
その日は放課後1000円床屋で半年振りに髪の毛を切った。別に氷山に言われたからじゃないからな!ただ視界は良好。
次の日、教室に向かう途中で氷山にあった。
昨日の今日だから照れくさい。
「へー。髪の毛切ったんだ。」ニヤリ
あー。良く耐えたと思う。どんなんでも女の子だからと我慢してきた。でももう我慢出来る分けない!
「ちょっとこい!」
気付くと氷山の手を取ると階段を登って行き屋上手前の扉に氷山を押し付けた。
「氷山何なんだよ!女だからって…」
「ごめん。話は放課後に、部室で聞くから。」
氷山はそう言うと、階段をかけ降りて行った。
ボクは冷静になるにつれ、怖くなった。
その日は、放課後まで氷山は授業中はひたすらノートを取っていた…
「消しゴムおとし…」
消しゴムを拾って机に置くときに見てしまった。
ノートにビッシリに書かれた『守山修』しかも連続に、延々書き綴られる守山修。本気で呪われてるんだ!そう思うと背筋がゾクゾクした。
放課後。
部室棟の一番奥日のあたらない場所、オカルト研究会はあった。去年まではそれなりに人数はいたらしいが、氷山 凍子の出現で今は彼女だけの部室になっている。
大きく深呼吸すると、ドアを開ける。
「よく、来たわね…」
黒マントを羽織った氷山が出迎えた。
「呼び出したのは氷山だろ?それに、今朝笑われたのがショックだったし…」
言ってて凹む。
「…笑ってない!やっと顔が見れて嬉しかっただけ♪」
えっ何で?
「だって、ボク、恨まれて…」
「なら何で私に優しくするの?だから私…わたし…」
「授業中に見てたのは…」
「気付いて欲しいのと、見ていたいから!」
「ノートにボクの名前を…」
「おまじない。…願いを込めて名前を書くと叶うの!」
あぁそうか。嫌われた訳でも呪われてる訳でもないんだ。
「でも、何でボクなんだ?」
そうだ、まぁロン毛の何の取り柄の無いボクより格好良い奴って沢山いるだろ?
「…だって、普通に接してくれてるし…それに今だって。」
でも、睨まれてますけど。
「わたし、眼鏡が無いと藪にらみで目付き悪いのよね。」
アンダーフレームの眼鏡を取り出すと装着した彼女は…威圧感が増した。
「で、部室に呼んだ理由は?」
「…だって守山くんとお話ししたかったんだもん。」
あの、上目遣いで…しかも眼鏡がズレて…くそ。
「めっちゃ可愛いじゃないか。」
「…!?」
あれ?氷山さん?顔が赤いですけど…
って、なんで抱きついてくるんですか?
「…嬉しい。嬉しい。嬉しい♪守山くん大好き♪」
えっ?えっ!?えぇ~!あの、氷山がボクを?
「あの、何でボクなんか?氷山さんみたいな美人が?」
「あのね?いくら守山くんでも私が大好きな守山くんを馬鹿にしたら許さないよ?まあ美人と言ってくれたから今回は特別にキスだけで許してあげる♪」
ボクは目の前の氷山さんを避けることもできずにキスされてしまった。
そんなこんなでボクに彼女ができました。
それから次の日の凉子さんは授業中はひたすらボクの名前を書き綴られる。
1000文字でキス出来たから2000文字ならどんな願いが叶うんだろうって。
「修♪大好き♪♪」