赤服
その町には「赤服」という賊がいた。
赤色に染め上げた服を着た彼らは、民家に押し入り金品を奪い、住民を惨殺するのを常としていた。
彼らの悪評のおかげで、その町にやって来る旅人はほとんどいなかった。
一人の男がいた。
その男は、かつて「赤服」によって家族を殺されていた。
男は「赤服」の横暴に耐えかね、ついに彼らを除く決意をした。
男は「赤服」のねぐらを探し出し、そこに乗り込む事にした。
男は家族の形見である剣を持ち出し、丁寧に磨いた。
そして死に装束として全身真っ白な服を着て、「赤服」のねぐらに乗り込んだ。
男は「赤服」たちを次々に切り伏せていった。
その死体には「赤服」たちの妻や子供も含まれていた。
やがて動く者が一人もいなくなった時、そこには一人の「赤服」が立っていた。