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第十二話:魔王の遺跡

 スライム退治やドロシーの治療院だけでは、まだまだお金が貯まらないなあ、もう少しなんだけどなあと俺が悩んでいるとドロシーが嬉しそうな顔で冒険者ギルドから出てきた。


「かなり高額の依頼を取れましたよ」


 南方に湖がある。

 名前は『魔王の湖』。

 しかし、実際に魔王がいるわけではない。


 その湖はかなり大きく、その中央に小さい島があり、そこに古代の魔王が建てたと言われている廃墟があるそうだ。その廃墟には表面を黄色く塗られた樽が大量に置いてあり、全て水の中に沈んでいるって話のようだ。水の中にあると悪いことは起きないらしい。


 ただ、この前のようなでっかい地震があると、地殻変動のためかそれらが水面上に顔を出す場合があり、そうなると周辺の人々が病気になってしまうようだ。

 どうやらそれがまた水面に出たようだ。


 今までも何度かそのようなことがあって、その度に水の中に沈める作業とかしていたようだが、それを行った冒険者や村人たちは皆体調を崩してしまい、なかには死んでしまった者もいるようだ。


 魔王の呪いじゃないかと言われてるみたい。


「そういうわけで、依頼を受ける冒険者がなかなか見つからないみたいなんですよ。村人たちも怖がっていて。そこで、ガンちゃんなら頑丈だから大丈夫じゃないかって、冒険者ギルドの主人が依頼してきたんです」 


「うむ、頑丈という点なら自信があるし、とにかくこのままスライム退治だけ続けていても、なかなかエイブラハムの提示した金額まで貯められない。よし、引き受けたぞ。今回は、村の外に出るのでドロシーもついてきてくれ」

「はい、わかりました」



 早速、村を出て南の湖に向けて移動する。

 湖に近づくにつれ、ドロシーの気分が悪くなってきたようだ。

 また、俺から落ちそうになる。


「おい、ドロシー、大丈夫かよ」

「あ、はい。なんとか」

 

 どうやら、魔王の呪いのせいかもしれん。一旦、少し戻って、途中にあった森の中でドロシーを待たせることにした。


「しかし、一人でこんな森にいて、モンスターとかに襲われないか」

「それが、冒険者ギルドの主人が言うには、この湖の近くには動物やモンスターさえも近づかないみたいです」

「そうか、とにかく素早く仕事をすませて戻ってくるから」

「はい、お待ちしてます」


 ドロシーを森に残して、俺は速度を上げて湖まで急いだ。


 湖が見えてきた。

 湖と言っても、かなりデカい。

 まるで海だな。


 しかし、動物が全然いない。周辺には植物も生えていない。

 変な湖だな。


 水しぶきを上げて、湖の水面上を飛ぶ。

 かなり行くと中央に島があった。

 島には魔王が作った古代遺跡があるらしい。


 遺跡というと、なにやら変な模様が刻まれた石像やら得体のしれない壁画とかありそうなもんだがな。


 しかし、その島にはなんの変哲もない真っ平な白い壁の立方体の建物があるだけだ。

 中に入ると、巨大な水槽があって水が蓄えられている。


 覗くと、大きい樽みたいなものが大量に沈められていた。

 樽って聞いてたから木製かと思っていたのだが、なにやら金属製の缶みたいだぞ。


 表面は黄色で、みんな同じ印がついている。

 丸い円の中に変な三角形が三つ描かれている。

 その中の一つが水面から露出していた。

 この前の地震のせいだろう。


 俺は鼻くそ弾を発射。

 水面にのぞかせていた樽に当てる。

 あっさりと水の中に沈んでいった。


 この樽は大昔の魔王が魔法で作ったものらしい。あの樽みたいなのは水に浸かっていると、一応悪さはしないらしいが、変な魔法だなあ。


 まあ、あっさりと仕事は終わった。


 ドロシーが待っている森まですぐにとって返す。

 俺が近づくと、ドロシーが手を振っている。


「ドロシー、体調はどうだ」

「はい、一応治りました」

 ドロシーを乗せて、俺は村に戻ることにした。


 しかし、何とも不気味な感じがする湖だったなあ。

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