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第5話

 お久しぶりです。長い間更新することができなくて申し訳ありませんでした。これからリハビリがてらゆっくり更新していきます。


 「ノブユキ、そろそろ寝る準備しよう」


 カナが提案する。


 「私、ご飯作るよ」


 レイナが持っていたバッグから料理に必要な道具を出した。そんな小さなバッグに料理道具なんか入るのだろう? 俺はレイナがバッグから道具を取り出す様子を見ていた。


 「ノブユキ、どうしたの?」


 俺からはレイナの様子がわからなかった。レイナの背後に立っているので背中しか見えていない。

 レイナは俺の名前を呼んで振り返った。


 「ひぃ」


 そのことで俺は悲鳴を上げてしまった。


 「ああ、ごめんごめん」


 なぜ、俺が悲鳴を上げたのか。レイナが何で謝ったのか。

 それは、レイナがバッグから取り出した道具がナイフだったからだ。抜き身のナイフ。それをレイナは俺に向けていたからだ。


 「こ、殺される!」


 「殺さないから!」


 俺の言葉にレイナが反応する。


 「ほ、本当?」


 「なんで私が嘘をつくのよ」


 まあ、そうか。

 俺はレイナの言葉をそのまま信じた。


 「すまんかった」


 「…ノブユキってバカ?(ボソッ)」


 「え? なんか言ったか?」


 「うんうん、何でもないよ」


 俺はレイナが何を言ったのか全く聞くことができなかった。それほど小さな言葉で何かをボソッと言ったからだ。まあ、俺に対して変なことは言っていないだろう。なんで、そんなことを言えるのだって? それは長年の感だ。俺の感は当たっているだぜ。


 「ノブユキ、レイナと話していないで食料探すよ?」


 カナが声をかけてくる。


 「食料ないのか?」


 「まだあるけど夕飯だから何か豪華にしたいでしょ。このあたりにいる動物でも狩るよ」


 「ど、動物を」


 俺には無理無理無理だ。

 ただの現代日本のブラック企業戦士に狩りなんてできるはずがない。あ、でも戦士か……。いやいや、無理に決まっている。

 動物ではないけど狩ったことは実はある。まあ、モンスター何とかとかいうゲームの話だけど。


 「武器は?」


 俺は狩るといわれたが何も武器を持っていない。どうやって動物を狩るのだろうか?


 「そんなの手づかみでいいでしょ?」


 「……小さい動物の話だよね?」


 「え? うん。あれぐらいの大きさの動物だよ」


 カナがそう言い、指をさした先にいた動物は地球でいうイノシシだった。

 厳密には違ったが、姿かたちはほとんどイノシシであった。


 「こ、こいつを手で?」


 「うまくいけば捕まえられるよ?」


 ……。俺は無事に食料を調達することができるのか? いや、それ以前に生き残ることができるのだろうか。



 10分後。


 「ふぅー。何とか夕飯できたね」


 「カナ、ノブユキありがとう…って、ノブユキ?」


 俺は無事にイノシシを捕まえることができた。ただ、その代償としていろいろと失った。何を失ったのか。

 俺にもプライドはあったんだけどな……


 「さあ、ご飯食べるよ」


 俺らはご飯を食べた。

 俺は涙を流しながら食べたのだった。


次回は9月終わりまでに更新したいと思います。

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