表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/5

第1話 

 「あのクソ上司めええええええええええええええええええ」


 俺は、1人吼えていた。


 「お客さん、他のお客さんの迷惑だよ」


 そんな俺をなだめるマスターがいた。

 俺は、バーのカウンダ―で飲んでいた。1人で。悲しいが1人で飲んでいた。

 バーは他のお客さんに迷惑とマスターが言っているが俺以外にお客の姿は見えない。そもそもこのバーはかなり路地裏に位置していて俺も今回初めて入ったお店であった。このお店を知っている人はかなりの穴場好きということになるのだろう。

 俺も穴場として見つめることができてうれしかった。

 だが、1人だ。


 「なあ、マスターどうして世の中は理不尽なんだと思う?」


 「そりゃあ、この社会は学歴社会だからね。いい大学を卒業していなければやっていけないんだよ」


 「ちっ、どこでも学歴、学歴って何だよ。頭が悪い奴は社会のごみかよ」


 俺は、マスターの言葉に悪態をつく。


 「どうやらかなり酒が回っているようだね」


 「はぁあ? 全然回ってねえし。むしろ、ここから本番になるぐらいだし」


 俺は、マスターの言葉を否定する。マスターは俺みたいな客になれているのか軽くあしらう。


 「はいはい。じゃあ、これでも飲んでおいてね」


 俺は、マスターに何か渡される。

 

 「マスター、これは何?」


 俺は何のお酒なのかわからずに聞き返す。

 見た目だけではお酒の種類が分からなかった。こんなのは初めてだ。


 「飲んでみればどうですか?」


 マスターは俺にのむように促してきた。

 まあ、断る理由もないので俺は一口飲んでみる。ちょびっと。すると、


 「うまい」


 今まで飲んだことのない味であった。初めて味わったお酒だ。しかも、いいように酔う。かなりいいアルコール度数のようだ。


 「お客さんが満足してくださりかなりうれしいですよ」


 マスターがご満悦のようだ。

 俺はこのお酒が何なのかまったくわからないがかなりおいしく飲むほしてしまった。

 のど越しもいい。

 度数もいい。

 かなりいいお酒だった。


 「ふふふ」


 マスターが不思議と笑っている。

 

 「マスター、どうしたんですか?」


 「いやあ、愉快ですよ」


 「愉快?」


 マスターの言っている意味がわからなかった。

 俺も酔っているのかな。

 それに何だかどんどんと眠くなっているような。

 俺のまぶたがかなり重くなっていた。


 「な、何だかどんどん眠くなってき、た……」


 「お客さん、いい夢を」


 マスターのその言葉を最後に俺の意識は途絶えた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ