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「あー…。」


思わず深いため息を落としてしまった私に、彼は覗きこむようにして言う。


「どうしたの?」


「いえ、病院行きのバスが出たばかりで。」


「病院?」


「母が入院しているので、寄ってから帰るんです。」


「じゃあ、送るよ。」


あまりにも彼が軽く言うので、私は失礼ながらにも、


「…新手のナンパとかじゃないですよね?」


と口走っていた。

仮にも助けてもらった身なのに。

そんな失言に、彼は目を丸くしたかと思うとお腹を抱えて笑い出した。


「確かに、そう疑われても仕方ない状況だな。」


くしゃっとほころんだ彼の顔はとても優しくて、そしてその面影に妙な懐かしさを覚えた。


「あの、失礼ですけど、どこかでお会いしたことあります…?」


「え?」


「ごめんなさい、私の勘違いですよね。」


「病院、送るよ。俺、車だから。」


「でも…。」


「もう少し、君と話がしたい。」


「…やっぱりナンパ!」


「ははは!そうかも!」


と、彼は声を上げて笑った。


けれど、さっきの酔っぱらいナンパとは比べ物にならないくらい爽やかで悪意なんてこれっぽっちも感じなくて、私はよくないんじゃないかと思いながらも、彼の好意に素直に甘えてしまった。

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