表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/66

*

「ごっ、ごめんなさいっっっ!」


慌てて頭を下げると、「水沢さん?」と名前を呼ばれた。

え?と思って顔を上げると、スーツ姿の津田さんが立っていた。


「どうしたの?」


「あ、あの、病院へ。急いでいて…。」


思いの外動揺しているのか、すんなり言葉が出てこない上に声が震えてしまう。

母のこともあるけど、ぶつかってしまった罪悪感と、落ち着きたいのに落ち着かない自分自身に、もうどうしたらいいかわからなくなっていた。


「大丈夫?顔色悪いけど。」


「えっと、私じゃなくて母が…。あのっ…。」


「水沢さん、落ち着いて。」


「ああ、どうしよう。」


どうしようと思えば思うほど、心に余裕がなくなる。

込み上げてくるものがあり目頭が熱くなってしまう。

けれど津田さんの前だしという自制心がわずかながら働いて、必死に堪えた。

と、思っていた。


「…っう。」


わずかに漏れた声に津田さんの表情が曇ったのがわかって、私はさっと目をそらした。

そのまま走って逃げようかと一歩を踏み出したのに、ぐっと手首をつかまれる。


「咲良、落ち着いて。」


突然に名前を呼ばれて、私はすべての思考が停止してその場で固まった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ