表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/66

*

こういう場面に慣れていないっていうのもあるけど、私は断るのが苦手だ。

だけど精一杯の怒り口調で言う。


「もう、嫌だって言ってるでしょう。」


掴まれそうになった腕を引いて冷たくあしらう。

冷たくしても酔っぱらいは怯まない。

それどころかニヤニヤしている。


どうしよう、走って逃げようか。

逃げられるだろうか。


そんなことを考えあぐねていると、ぐいっと腰を引かれて私は驚きのあまり「ぎゃっ」と可愛くない悲鳴を漏らした。


私の目の前には酔っぱらい2人組。

じゃあこの状況は一体何?


テンパりながら恐る恐るそちらを見ると、酔っぱらいイケメンなんて比じゃないくらいのスーツのイケメンが、私を自分の胸に引き寄せていた。

この状況に頭の処理がついていかない私は、ポカンと彼を見上げてしまう。


「お待たせ。さあ、行こうか。」


イケメンは私をそのまま方向転換をさせると、スマートにエスコートするように酔っぱらいへ背を向ける。


「お前、何だよ!」


酔っぱらいが更に絡んでくるところ、スーツのイケメンはこう言い放った。


「俺の彼女に手を出すなよ。」


若干睨みを利かせた低い声で言うと、酔っぱらいは少し怯んだようだった。

その隙を見てスーツのイケメンは私の手を引いて小走りでその場を離れる。


私は呆気に取られたままスーツのイケメンに手を引かれ、その場から一緒に逃げた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ