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それから二週間。

私はまだ、ふわふわした気持ちでいる。

現実を受け入れられないのかよくわからないけど、ずっと夢の中にでもいるかのようだ。

だけどそんな私などお構い無くして、着々と手術の日取りが決まった。

確実に時は流れている。


母の癌は胆管にできている。

手術までに自己血を採ったり肝臓を大きくしたり、慌ただしく準備が進められる。

当の本人は元気そうで、余命を宣告されたにも関わらず落ち着いていた。

それにつられて私たち家族も、慌てることなくのほほんと日々を過ごしていた。

実感が湧いていないだけかもしれない。

だってそんな、あと3ヶ月で母が死ぬとか全然想像がつかないし、ベッドの上の母は普段通りで元気そうに見える。


もちろん、それぞれ思うことはあるだろう。

けれど、慌てたところでどうにかなるものではないことくらいの実感だけは感じていた。

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