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特段、珍しくも無い話。
何も珍しいことでは無い。
こんな事は毎日のように世界のどこかで起きている。
たかだか両親を殺されたくらい。
それをやったのが自分の憧れの人であったなんて事も、それを指示したのは紛れもなく今世の勇者である事なんて。
そんなことはよくある事だ。
そう思わなくては生きていけなかった。
ただ一つ。
“必ず復讐する”と無惨に斬り殺された両親の亡骸を前に嚙み殺した涙と共に誓った。
当時まだ10歳だったケイは亡き父母に捧げる復讐を己が生き甲斐とし、昏き道に足を踏み入れた。
「ここをこうした方が良いよ」など、ご意見がありましたらコメントで書いて頂けたら幸いです。