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ドロップアウト・ワンダーワールド  作者: 玉樹詩之
第七章 ~西の大陸~
95/204

~第七章のあらすじ~

 ※あらすじはネタバレも含みます。

 ・最新話をすぐに読みたい!

 ・これまでの話を簡単に読み返したい!

 ・ネタバレがあっても、とにかく話の内容を知りたい!

 など、ネタバレに寛容な方。または簡単に作品を知りたい方、読み返したい方。に推奨しています。






 大型飛空艇の仮眠室で眠る男四人の深い眠りを覚ましたのは、慌ただしく部屋に入って来たギルであった。彼は一人ずつ揺り起こし、そして仲間の一人が飛空艇内のハンガーに収納されている小型飛空艇を使ってどこかに行ってしまった。と告げた。それを聞いた初汰たちが急いで甲板に出ると、そこにはリーアがいた。つまり小型飛空艇に乗ってどこかへ行ってしまったのは、スフィーであった。

 一行は彼女の行く先を知るために、まずは大型飛空艇のハンガーに下りた。そこで小型飛空艇が無くなっていることを確認し、その小型飛空艇と紐づけされている探知用オーブに触れ、スフィーが西の大陸に向かっていることを知る。前日人食い沼で妙な噂を聞かされていた初汰たちは、真実を知るために彼女の後を追って西の大陸に向かう事にした。


 飛び続けること数分。飛空艇は美しい青を湛えている大海に出た。その間にスフィーは西の大陸に上陸したようで、リーアが監視していた探知オーブは定点カメラと化した。そしてそれとほぼ同時期、ハンガーに残っていた初汰とリーアに声がかかった。その内容はなんと、飛空艇が落下し始めている。と言う衝撃的なものであった。二人は急いで甲板に上がり、飛空艇の不時着に備えた。

 程無くして貯蔵していた魔力が完全に切れ、大型飛空艇は大海原のど真ん中に不時着した。幸いこの大型飛空艇は特別仕様となっており、船としても利用出来た。しかし不時着の衝撃でギルが腰を抜かしてしまい、一行は風任せの船旅で西の大陸を目指すという最悪のスタートを切った。

 始まりこそ悪かったものの、追っ手も無く、海が荒れる様子も無く、大型船は風に導かれるままに穏やかな航海を続けていた。舵は獅子民が握り、ユーニは甲板、クローキンスは船尾で監視を続け、初汰とリーアの二人はスフィーが小型飛空艇に戻ってくる可能性も考え、もう一度ハンガーに戻った。

 その後も穏やかな航海が続くと思われたその時、船が大きく揺れた。甲板にいたクローキンスとユーニが一回りしたが原因は解明出来ず、その間にリーアが甲板に上がって来た。そして一度舵を握る獅子民のもとへ集まるが、船は問題なく進んでおり、座礁ではなさそうであった。

 するとハンガーから上がって来た初汰が、船首にいる仲間たちを呼んだ。すかさずユーニが駆け付けると、右手には正体不明の魚を握っていた。初汰曰く、ハンガーに飛び込んできたとのことであった。不思議に思ったリーアも魚を見に来ると、突然初汰の手をはたいて魚を手放させた。すると宙を舞う魚は海上で爆散した。時間が経つと魔力が膨張し、爆発する仕組みが施されていたようで、船の縁から海を覗くと、同じ魚が無数に泳いでいるのが見えた。一行は確信した。これは敵襲だと。


 爆発する魚たちは、次々と船に向かって飛んできた。手を放せない獅子民を除き、初汰、リーア、ユーニ、クローキンスの四人はそれぞれ左右の欄干付近で魚が乗り込んでこないように斬り落とし、撃ち落としと、何とか奇襲を凌ぎ切った。

 その後ギルが回復し、獅子民と操縦を交代した。第二波が無いとも言えないので、五人はそれぞれ持ち場について海の様子を伺った。しかし続けざまに攻撃を仕掛けて来ることは無く、西の大陸が見え始めた。

 それによって少し気を抜いた瞬間、危惧していた第二波が襲い掛かって来た。今度は巨大なイカが一匹、船を叩き潰そうと十本の足を船に絡ませる。

 五人は協力して巨大イカの十本の足を怯ませることに成功し、船は再出発した。西の大陸の領海に入ったことにより、第三波は無いだろうと推測し、一行は短い間仮眠室で休息を取った。


 船をドックに泊めると、簡易的な入国審査が行われた。全員が受けるはずの審査だが、その場にクローキンスだけ居合わせなかった。しかしそれに誰も気付かず、彼一人を除いた全員が氏名の記入と青いリストバンドの装着を促され、言われた通りにした。その後審査をすり抜けて外で待っていたクローキンスと合流し、一行は舗装された一本道を歩いて港町に到着した。ギルは宿を取りに行き、残された五人は行商人が行き交う港町で情報収集を始めた。

 手分けして情報を集めたが、得られた明確な情報はこの港町で祭りが行われる。と言う一つだけであった。そんな中、不確定ではあるものの、クローキンスはとある噂を仕入れていた。しかし外も暗くなってきていたので、一行は宿屋に戻って話を聞くことにした。

 噂とは、この大陸に持ち主を選ぶ秘宝があるというものであった。強力な魔力が秘められているらしく、もしかしたらスフィーもこれを求めにココへ来たのかも知れないと推測し、一行はスフィーを探すとともに秘宝探しも並行することにした。

 そんな噂話の出所は、外海から来た密航者の情報らしく、リストバンドを元々付けていないクローキンスと、運良く外れていたユーニの二人が町はずれにいる密航船に行って噂の深堀をすることになり、残る三人は引き続き町で情報収集する予定を立て、その日は就寝した。


 翌日、町はずれに向かった二人は早速密航者に出会った。彼らの正体は、海賊であった。マイント。と言う大陸の正式名称を知らなかった二人は、軽い拘束はされたものの、運良く海賊船の船長室前まで案内された。

 少しすると黒マントを羽織ったキャプテン・マロウを名乗る船長が出て来た。そのマロウと取引を交わし、二人は戦力不足のマロウたち海賊とともに秘宝を探すために廃坑に行くこととなる。


 廃坑地帯に着くと、複数の廃れた入り口がクローキンスたちを迎えた。しかし目的地はそこでは無いらしく、噂話に詳しい船員を先頭に、さらに奥にある魔窟地帯の黒霧の谷。という場所を目指した。

 深い谷の底には黒い霧が立ち込めており、微塵も様相を露見していない。一行はだんだんと濃くなる黒い霧の中で廃坑を発見し、そこを下れば黒霧の谷の底へたどり着けると船員に言われたので、躊躇なく廃坑に踏み入った。

 廃坑内にはいくつかの仕掛けがあり、加えて魔物も巣食っており、クローキンスとユーニは海賊たちを守りながらなんとか廃坑を抜けた。しかしその名の通り、谷底にたどり着くと黒い霧が周囲を満たしており、互いの姿が見えない中、一行は谷底を歩き始めた。


 一方町に残った初汰たちは、今行われている祭り、海神祭についての情報が着々と集まっていた。クラックと言う神を祀る行事、三つの祭具、それによって豊穣や航海の安全が願われる。など、三人が集めて来た情報を整理していると、突然海が荒れ始めた。大きな竜巻と大津波。このままでは町が飲み込まれてしまう。そう感じた三人は、止める術は無いのかと、ドックに向かった。

 ドックにたどり着くと、警備員たちが慌ただしく流れ出て来た。その最後尾にいた男はドックを守る風の防衛魔法を発動してから町に向かって走って行った。

 全員が逃げたと思い町に引き返そうとしたその瞬間、ドック内から声が聞こえて来た。三人は逃げ遅れがいるのだと思いドックに飛び込むのだが、それは罠だった。唯一の出入り口であるドアはロックされ、海から背ヒレのついた集団がドックに流れ込んできた。

 三人は襲い来る集団の攻撃を流動的に動いて回避しつつ、全員を押し返した。そして平穏が訪れると思った矢先、入れ替わるように一人の巨漢が海から這い出て来た。巨漢は水魔法でドック内に水を流し込み、続けて船を襲って来た巨大イカの足に両手を変化させ、三人に襲い掛かる。圧倒的不利の中、三人は機転を利かせ、巨大イカの攻撃でドアを破壊させ、流れ出る水と共に脱出することに成功する。巨漢はそれを見送ると、ドックから出ようとはせず、海に戻って行った。


 その頃クローキンスたちは、黒霧に紛れた何者かによる襲撃を受けていた。そんな視界が悪い男たちの足元にガスマスクが転がって来た。マロウが試しに装着すると、視界が明瞭になったという。クローキンスはそれをひったくり辺りを見回すと、確かに辺りが見えるようになっている。するとその明瞭になった視界の中に、ウサギ耳を生やしたシルエットが走り去って行くのが見えた。

 その後人数分のガスマスクを集め、一行は谷の奥へ進んで行くのだが、道中で船員が殺され、その上謎の部隊に囲まれてしまう。泣く泣く白旗を上げ、クローキンス、ユーニ、マロウの三人は、謎の男たちに連れられて谷の奥にある村に連行された。マロウはそのまま村の奥に連れていかれ、クローキンスとユーニは村内のボロ小屋に閉じ込められた。どうにかしてここを脱出しなければ。と考えていると、突然見張りの男たちの悲鳴が聞こえ、次の瞬間、ドアが蹴破られ、スフィーが入って来た。二人を縛っている縄を切り終えると、スフィーとクローキンスは一触即発の空気となった。しかしユーニが何とか宥め、三人は村の奥にある大きな廃坑に入る。

 人の出入りがあるようで、廃坑には等間隔に松明があった。三人がそこを歩いていると、先に連行されていたマロウの背中が見えた。追っ手に気付いた男たちは、一人はマロウを背負って奥に走り、残った連中はすぐさま三人に襲い掛かる。スフィーはそれをいなして先に廃坑の奥へ進み、クローキンスとユーニは敵を処理してから奥へ進んだ。

 二人が廃坑の最奥にたどり着いた時には、スフィーがリーダー格の男を倒し、秘宝を守る竜巻の中に飲み込まれているところであった。完全に全身が飲み込まれ、もうダメかと思ったその時、竜巻が収縮し、スフィーの体内に収まった。そして彼女が振り向くと、秘宝と呼ばれていた螺旋状の角が彼女の額にぴったりとくっついていた。

 その後スフィーの口から工場地帯であった紛争の真相を聞き、クローキンスはもう一度彼女を信じることにし、連結銃を収めた。

 こうして合流を果たしたスフィーたちは町に戻ろうとするのだが、その帰路、黒霧の晴れた谷底でバーンの待ち伏せに遭う。全員で戦えば勝てるやもしれないが、マロウの状態が心配だったので、ユーニ一人がそこに残り、スフィーとクローキンスは町に戻った。

 激しい戦闘を繰り広げるユートにバーン。しかしそこへニッグが現れ、彼が展開したテレポーターに兄弟は飲み込まれた。ニッグはそれを回収すると再び飛び立って行った。


 港町の門前まで戻って来たスフィーとクローキンス。スフィーはその場に残って竜巻を食い止め、クローキンスは初汰たちを呼びに町へ入り、幸運にもすぐ出会い、一行は町の門前で再会を果たす。しかしそれを喜んでいる暇はなく、波を操る主を倒さなくてはならなかった。主は一番大きな波の頂点におり、それはあの巨漢であった。スフィーが操る竜巻にクローキンスが弾丸を放ち、それを波に潜む巨漢に当てる。と言う高度な連携技で敵を落とし、波は消えた。そしてすぐさま初汰と獅子民とクローキンスの三人は、敵の落下地点に回り込み、戦闘の末、獅子民の変換の力による強力な一撃で海に送り返すことに成功する。

 その後すぐさまユーニを探しに廃坑へ戻るのだが、そこに彼の姿はなく、致し方なく宿屋に戻ることになった。

 その夜、宿屋の一室に集まった一行は、スフィーに質問の雨を浴びせた。加えて次の目的地と、ユーニの手掛かりを探すため、明日に町長宅に行くことを決め、その日は休んだ。


 翌日、クローキンスは廃坑地帯に置いて行ったマロウのことが心配で、ふらりとそこを訪れた。するとそこには感謝の札が残されており、彼の安全を知った。それを知ったクローキンスは、次いで海賊船を訪れる。そして船に残っていた連中に海賊は向いていないことを告げ、その場を去った。

 初汰とリーアの二人は、海神祭で大盛況となっている町に繰り出し、町中央部にあるベンチに腰かけていた。前夜にスフィーから聞いた情報の中で、時魔法と言う単語が何度も出て来たので、リーアはあからさまに考え込んでいた。初汰はそれを気にかけ、祭りで賑わう町を彼女と回り、少しでも元気付けようとした。結果、珍しく初汰の企みは上手く行き、二人は祭りを大いに楽しんだ。

 そして残る獅子民とスフィーは今回の事件を紐解くため、町長宅の門前に立っていた。

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