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妙子は父親とは距離を置くようになっていた。
父親のことが本当は好きだったのに、なぜか反対の態度をとっていた。
中学二年生の頃から受けたいじめをきっかけに、誰とも打ち明けることのできないトラウマができた。
それに追い討ちを掛けるように、学業面で父の期待に応えられない自分に嫌気が差していた。
それを悟られないよう、わざと明るく振る舞った。父を憎み、無視することで、自らを正当化し続けたのだ。
しかし、父が亡くなり、それがすべて幻想だったことを自覚した。
妙子は、面食らったように、階段を駆け下りた。
黙って見ていたら、朝になってしまう。
純粋に人を信じ、裏切られた怒りが、妙子を突き動かしていた。
妙子は、何も恐れぬ眼差しを自覚した。




