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だが、彼にはどこか惹かれる魅力があった。
一つ年上で、どこか頼りない風貌でも、人一倍やさしく、人一倍涙もろく、見返りを求めることなく人に尽くすところがあった。
第一に潤は、誰よりも純粋であった。
妙子の父親は、そんな潤と付き合うことを許してくれなかった。
勘当され、実家を追い出された妙子は、潤の自宅に居候するしかなかった。
妙子は、そっと、潤の唇に指を押し当てた。
23時50分。
最終の夜行バスの音がする。
2人は立ち上がった。
横浜には、朝の7時ころ到着する予定である。