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無機質な腐敗  作者: 望月笑子
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このメールを送信すると、執筆中小説にこの内容が追加されます。

しかし、腕を組んだ途端、妙子の方に黒星が付いた。

2回やったが、いずれも負けた。

この時妙子は、『この子が言っているのは嘘じゃない』と確信した。

彼女は、小さい頃から空手をしていたという。

こんな力で、殴る蹴るされれば、同級生だって、ひとたまりもなかったろう。

彼女は、ヤクザたちと、ブルーシートに包まれた男性の死体を遺棄する手伝いをしたこともあるという。

死体は、多重債務者だったと。

足がつかないように指を切断し、歯をハンマーで叩き潰す作業を手伝ったと。

少年法に守られている未成年者は厄介だ。

彼女は親に、示談金を出して貰い、「すべてを相殺した」と言った。

高橋が言っていた、「あの人たちは、自分が生き残るためだったら何でもする」という言葉が頭を過った。

妙子は、頼れる人が誰もいない異郷の地で、たとえ自分が明日から急に行方不明になったとしても、捜索願を出してくれる人はいないのだと思うと、恐怖にかられずにはいられなかった。




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