大地と水の加護を受けし者に幸あれ
今日の外は強い風とみぞれ交じりのひどい雨。
でも、あの日、病室の窓から見たのは雪景色だった。
低い建物の屋根に積もっていく雪を見ながら、キミを思っていた。
「念のために」
小さな箱に閉じ込められたキミ。
同じ病室の人たちはみんな一緒にいるのに、ボクだけ一人でベッドにいたんだ。
夜中にキミに会いに行った。
人気の無い暗い廊下に立って。
ガラス越しに、ケースに入ったキミを見ていた。
とても元気に見えた。
気持ち良さそうに眠ってた。
自覚も責任も、そんなもの知らない。
だけど……。
「この子を返して」
目頭が熱くなった。
キミを抱っこしたかった。
その次の朝に、キミがボクのところに帰って来た。
小っちゃくてまん丸で、あったかいイキモノ。
キミは覚えていないだろうけど、病室の窓から一緒に雪を見たんだよ。
それからは、いっぱいケンカして一緒に笑った。
今では話すのにキミを見上げる。
靴のサイズもボクより大きい。
キミがもう小さくて着られないと言ったTシャツは、ボクにはちょうど良い。
「チビさん」はもういない。
でも、大きくなったキミがいる。
優しい子に育ってくれてありがとう。
はるるん、お誕生日おめでとう。
一月十六日は息子の誕生日。
産まれてすぐ「肌の色(の戻り)が悪い」と、保育器に入れられました。
夕方に産まれて翌々日の朝には解放されましたが。
その後「もう一回保育器入ってこい……」(寝かせろ!)←心の声
な~んて思ったのも今じゃ良い想い出(汗)。