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ずっと同性の好きな人だと思ってたのに異性だったの!?

初作品なので文章展開共に拙い部分だらけだと思いますが、大目に見ていただけると嬉しいです

今日卒業式を迎えたとある中学校の校舎裏。私、ユウは今ここでずっと好きだった幼馴染のソラに想いを告げようとしている、学年1かわいいとも言われるほどの容姿、切長でボーイッシュショートの私と違い違いくりくりとした瞳にふわっとしたショートボブの髪、少し低めの声、頭が良いのにそれを鼻にかけず喋ってみると気さくで勝ち気な努力家、いつだかわからないほど昔から彼女の事が大好きだった

吹き抜ける桜の花びら混じりの風、数秒の沈黙の後私は口を開いた

「その、女同士で…気持ち悪いって思われるかもだけど、高校別々になっちゃったし…今伝えないと後悔すると思ったから

私、ソラの事好きなの。返事だけでも聞かせてほしい」

他にも言いたい事は沢山あったのにいざ口に出すとそれしか言えなかった。

ソラは何も言わない、ずっと親友だと思っていた幼馴染にいきなり告白されたのだからすぐに言葉が出なくて当然だろう、心臓が破れそうなほど痛い。ソラはしばらく考る素振りを見せたあと後口を開いた

「まずはありがとう。それで、返事の前に1つ聞きたい事があるんだけど」

「え?何?」

最初に出る言葉がごめんなさいで無かったことに少し安堵した、けれどまだあまり希望は持てない、ごくりと唾を飲みソラの言葉を待つ

「ユウ今女同士って言ったけど、男同士の言い間違い?にしては2回も言ってたけど」

「いや、間違ってないけど?私もソラも女じゃん」

予想外の質問をされてびっくりした、もしかして受け入れがたすぎて私達以外の話と思い込もうとしているのか、このまま別の人の話として無かったことにはされたく無いので私もソラもというところを少し強調して言う、するとまたよくわからない返事が返ってきた

「僕は男だし、ユウも男でしょ…?」

「え?」

「え?」

一瞬時が止まった、聞き間違いかもしれない

「ごめん、もう一回言って?」

「だから、僕は男だし、ユウも男じゃん」

聞き間違いじゃなかった

「え、ソラ男?え?私女だよ?何どういうこと?」

混乱している私とは対照的にソラは一瞬何かを考え落ち着いた様子で口を開く

「そういえば、僕達一回も同じクラスになったことないから修学旅行もプールも一緒になった事ないよね、お泊まりした時もお風呂は一緒に入らなかったし」

確かにそうだ、だとしても15年一緒にいて性別間違えてるなんて事があるのか?納得いかないのが顔に出てたのか、ソラが質問してくる

「そもそもなんでユウは僕を女だと思ってたの?一人称僕じゃん」

「ボクっ娘だと思ってた」

「制服ズボンだし」

「それは私もだし、スラックス女子多いから」

「整列の時は男のとこに居たよね?」

「ソラしか見てなかったからどっちに並んでるか気にした事無かった」

「胸も無いし」

「胸が無いのは私もだから。それ言ったら私だって一人称私だし」

「親の教育方針かと、口調とかもユウはお姉ちゃん居るからその影響もあるかなって」

「整列も女子のとこいたよね」

「人数合わせで女のとこ入れられてるのかと思ってた、背の順1番後ろだし」

「顔だってかわいい方だと思うんだけど?」

「ユウはかわいいというより美人系だから男でも違和感無い」

沈黙が走る、お互いに盛大な勘違いをしていたらしい、本当に気まずい、そもそも好きな人の性別を15年間勘違いしていた事に動揺を隠せない、私が1人で状況を飲み込まずにいるとソラが小さく口を開く

「僕ずっと自分の事同性愛者だと思ってたけど違ったんだね」

その言葉にすっと思考がクリアになる、だって今の流れでその発言はまるで私の事が

「けどそもそも性別なんて関係ないのかも、ユウがユウである事が僕には大事なんだ」

「それってさ…」

私が続きを言う前にソラが口を開く

「ユウ、好きだよ。覚えてないくらい昔からずっと好き、ユウと一緒に居ると自然と笑顔になれるんだ、僕と付き合ってください。…本当は今日僕から言おうと思ってたんだけど、先越されちゃった

それともユウは女の子じゃない僕の事は嫌?」

そう言って笑うソラの顔は相変わらずかわいらしくて胸からきゅんと甘酸っぱいものが込み上げてくる

「嫌じゃない、私もソラがソラだから好き。これからよろしくお願いします!」

その後は2人で手を繋いで家路に着いた、側から見るときっと私が彼氏でソラが彼女なのだろう、中学校の卒業と友達の卒業、達成感とこれからの生活のワクワク感を感じながら私達は歩いていく。

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