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青く澄み切った空  作者: ウィンデックスブルー
夏の団地は苦しかった‼️
26/42

すだちの鉢植え

 私は夏、すだちの実付きの鉢植えを徳島から取寄せ、育てたが実がポロポロ落ち、4玉しか食べれなかったと前書いた。


 実家に長期介護することで冬は無人で、室内で灯油ストーブ無しのまま、すだちの木を放置していた。


 水やりはしたが、鉢植えの皿の水が溢れそうになり、鉢植えを洗面器に入れて、皿の水をベランダに捨てていた。


 毎朝水やりをしてたが、寒いからか歯が黄色くなりハラハラと落ちて行き、葉が少なくなって行った。


 私は経験不足で花や木の知識が無かった。


 毎朝の水やりも億劫(おっくう)でたまらず、とうとう1月の懇親会のお手伝いの前に、管理人さんの奥さんにすだちの木要らないか?と聞いてみた。


 そしたら笑顔で「いいよ、貰う。」と貰ってくれた。


 2月半ば、私が父のお見舞いでタクシーで出かける時に、奥さんが駐車場の氷を割りながら


「空ちゃん、すだちの葉の先に花が咲き始めたわよ。ぐんぐん育ってるの。空ちゃんは水をやり過ぎたんじゃ無い?」


 と、、、。


「部屋の中もストーブ無しで寒かったから枯れそうになりました。管理人さんのとこ、いつも温かいから。」


 と私。


 管理人さんの家はストーブが灯油ストーブの1番新式ので、灯油をあまり使わない熱くなり過ぎない都会的なこの棟で1番高いストーブだった。


 いつも節約で懇親会の時、つけてないんじゃ?と思う程寒かったが、今年は温度を上げてくれて温かかった。


 すだちは気候も暖かい徳島特産の果物だから暖かい空気を好む。


 寒いと枯れるから室内で肥料やりながら冬は育てる。


 管理人さん夫婦は、花や木を育てるのが上手だ。


 1番花の鉢植えが多い。


 愛情細やかで隅々まで気を配る。


 だから子供達への教育も良く娘さんは教師、息子さんは市の職員になった。


 夫の姉の子供も娘は高校教師、息子は市役所の職員だが、35歳で姉の夫が亡くなりお姉さんは看護師の夜勤の仕事をしながら娘と息子を育てた。


 やはり教育が良かった。


 管理人さん夫婦は、大きな犬を昔飼ってたみたいでどこか大きな一戸建てに住んでたのかと思ったらこの団地が建つ前、隣の空き地に平屋の家がいっぱいある団地みたいな家に住んでたようだ。


 それで大型犬を飼ってたみたいだ。


 子供の教育では、子供が遊んでるところにいっぱい本を置いて何かしら本を読む習慣をつけさせたと管理人さんは、言っていた。


 私も小さい頃、親が赤いリーダーズダイジェストの本を買い本棚にシリーズで置いてくれた為、よく本を読んだ。


 私は素質が悪いのか落第生だが、弟は医者になった。


 子供の教育には本だと思う。


 管理人さん夫婦は、立派だ。


 みんなのお手本で尊敬されている。


 何かと校長先生みたいに団地の住人は管理人さん夫婦を慕い、何事においても相談する。


 愛情深くみんなにアドバイスをくれる。


 みんながまとまっているのも管理人さんが居るからだと思う。


 でもいくら2台車を所有していると言ってもやはり団地に住むには大富豪では無い。


 管理人さんの奥さんは


「うちはお金無いから孫に頼んでモノを貰うの。」


 とよく言っている。


 大画面テレビが管理人さん宅で壊れて孫ちゃんに


「前のよりおっきなテレビ欲しいな」


 と言ったそうである。


 そしたら1週間後、孫ちゃんのお母さんの教師の娘さんがモノ凄く大きな大画面テレビを管理人さん宅に手配してくれたそうである。


 教師はお給料がいいからお金持ちだ。


 管理人さん宅からは、孫ちゃんの笑い声が聴こえて来て幸せそうだ。


 よく娘さんや息子さんが来ている。


 この団地で不幸な家族は居ない。


 癌とか病気で苦しむ人は、居るがそれぞれ楽しみを見つけて生き甲斐を感じている。


 幸せな空気がこの棟には流れていて居心地が良い。


 みんな前向きである。


 今日もうちの団地には、笑い声が絶えない。

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