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青く澄み切った空  作者: ウィンデックスブルー
夏の団地は苦しかった‼️
25/42

助け合い

 団地は生活困窮者が住むが、皆、面接をクリアした人達で、普通の人より人情や優しさがあると思う。


 集団生活で、喧嘩なんて無いし皆仲良く和やかに過ごしている。


 私は入居しておばさん達の家に遊びに行き、何かあげたらお返しを必ず貰い、貰ったらお返しするのが団地の習慣だなぁとすぐ悟った。


 食材をプレゼントすると、その食材で作ったおかずを貰う。


 管理人さんの奥さんには、最初挨拶に行ったら野菜を貰ったが、お返しする風習があるとは知らず無礼をしたような気がする。


 管理人さん夫婦は、棟の中でも1番立派な存在で、何か持って行ってもすぐは貰えない。


 何か記念になる時や団地の為に働いた時に貰う。


 恒例で頂くのは、管理人さんが育てた種のある葡萄で、秋に奥さんが皆に配る。


 私はシャインマスカットしか食べないと貰わない時期があったが、無収入になり有難く頂いている。


 皮を剥いて種を飛ばして食べる緑色の葡萄は、美味しい。


 一昨年までは、夏に茹でたとうもろこしを皆んな頂いた。


 私がちょくちょく行くと奥さんがあんころ餅を手作りで作っていて「持って来なさい」とたくさん貰ったこともある。


 私が夏、1人で2階の廊下の窓ガラス磨きをして窓の外の蜘蛛の巣をお掃除し終わったら下の駐車場に管理人さんが車で帰って来て、私が


「管理人さ〜ん、2階の窓お掃除しました」


と駆け寄って行ったら管理人さんが


「よくやった!とうきび食べるかい?」


と農家から採り立てのとうもろこしを1本くれた。


 帰って焼きとうもろこしを作ったら普通のとうきびで無く特別な品種みたいで、めちゃくちゃ美味しかった。


 112号室のおばさんが元気な頃は、何か持ってくと喜ぶから色んな野菜を持ってくと醤油とみりんと酒でおかず作って私の部屋まで持って来てくれた。


 112号室のおばさんには、物凄い贈り物を貰っている。


 前も書いたが団地の洗濯室の天井に掛けれるアイデア商品の三角の物干し竿が1番有り難かった。


 ずっと洗濯物を干し衣類をそのまま掛けて使っている。


 アイデア商品なんて高価なもののお店なんて知らないし、買物しない。


 おばさんの妹さんがお金持ちで使ってたようで妹さんが施設に移る時に家を売るとかでおばさんが貰って来て私にくれたのだ。


 112号室のおばさんのお兄さんは畑を持っているからお手伝いにおばさんが行きトマトをもいで来て私によくくれた。


 私が野菜や果物をおばさんに持ってくからだ。


 おばさんが癌になってからは変わってしまい、病気で食べれないからやり取りしなくなった。


 1番団地の中で仲の良いのは、隣のロシアのおばさんだ。


 おばさんのご主人が癌で亡くなってから3ヶ月後に夫が亡くなったので、夫に先立たれた悲しみや寂しさをおばさんは痛い程わかってくれて、「食事食べてるかい?」と美味しいロシア料理を持って来てくれた。


 泣いてばかりの毎日で食べ物が喉に通らず-6kg痩せたが、おばさんの優しさに触れ又泣いてしまった。


 団地の風習でおかず貰うとメロンをあげたり、冷凍庫の牛肉が食べれなかったのであげたりしていた。


 夫が亡くなり1ヶ月後の夏、おばさんが自分の家に食事を誘ってくれた。


 痛く嬉しかった‼️


 ハンバーグに、アボカドとトマトのサラダに、野菜スープ❣️


 私がおばさんの手作りに舌鼓を打ち食欲も出て来た頃で「美味しい‼️おばさんの料理は最高‼️」といっぱい頬張りやっと食べる幸せを感じた。


 おばさんが「ちょっとおいで。」とキッチンに私を連れて行き「息子、今日帰って来ない。お代わりして全部食べて。」とハンバーグもサラダもよそってくれた。


 コレには感動して、人の優しさを感じた。


 感動して泣きそうになった私におばさんは「お隣同士助け合いでしょう?何泣くの?」と私を抱きしめてくれた。


 団地の住人は助け合いだ。


 私は1月のおばさんの誕生日にじゃがいもを取寄せシャドークイーンとレッドムーンを箱でプレゼントした。


 ウクライナの方が戦争で被害に遭われ、隣に疎開するように5人ウクライナ人が泊まった時、1ヶ月以上経過し、団地には他人が1ヶ月以上住んではいけないという法律があるので、私は管理会社に「隣に外人が1ヶ月以上泊まっているがコロナ禍なのにマスク一切しない、不安だ」と電話した。


 何故1ヶ月以上他人が住んではいけないと言う法律が団地に出来たか?と言うと、団地を数ヶ月貸して借りた人が麻薬の栽培を団地の部屋の中でして逮捕されたという事件があったからである。


 犯罪を防ぐ為にもその法律が出来た。


 管理会社とも隣は話し合い市役所も動き出し、隣に一時的な避難所として泊まる事を許可した。


 私は管理会社から話を聞き、マスクを何十箱と隣にプレゼントし、「困っている事があったら何でも話しに来て下さい」と言いに行った。


「おばさん!泊まってる人、おじさんの親戚?おじさんがいい人だったから皆んないい人ね?」と言ったらおばさんが「空さん‼️」とハグしてくれた。


 団地の中の助け合い…一歩私も踏み出した時だった。


 秋には市役所がウクライナ人1人に1軒、団地を当てがい、皆他の団地に散らばって行った。


 本国に帰る母娘も居た、隣のおばさんのお兄さんの娘と孫娘である。


 帰る頃、お兄さんの娘さんは本国のご主人との間の赤ちゃんがお腹に居た。


 無事で居て欲しい‼️そう願う私だった。


 お兄さんは、団地の隣の棟に移ったが、今は癌で闘病生活を送っている。


 お兄さんが神様みたいにいい人で、やはり天国の神様に気に入られてしまったのかなと思う。


 悲しい(さが)である。





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