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青く澄み切った空  作者: ウィンデックスブルー
夏の団地は苦しかった‼️
20/42

隣のおばさん

 隣のロシアのおばさんは、主婦の鏡❣️


 掃除、洗濯、料理、園芸全てこなす。


 休んだっていいんじゃないの?と思うが「私、頑張る‼️」と普通の人以上に働く。


 その馬力は凄いものだ。


 ロシア人は、働き者と言うのとは違い、ロシア経由で日本に来た日本人として日本の誇る勤勉さを備えた人なのだ。


 おばさんは、ご両親も日本人だが昔、ロシアが夢の国と言われ日本からロシアに移住し、ロシアでおばさんは生まれたが、家の中では日本語で生活していたから発音は外人のようだが日本語はある程度はわかった。


 でも私に

「日本人優しいけど本音と建前違うね。とても難しい。」

 とよくこぼした。


 でも隣の家族の中で1番社交的で日本人の中に入って行ったのは、おばさんである。


 3人の中で1番日本語をおばさんは理解している。


 団地の中でも社交的でいろんな人と交わる。


 私が引越して来てまず1番に訪問しに来てくれたのは、おばさんだった。


 おばさんは、面白くて貧乏=生活保護と思っている。


 訪問して来た時に私が

「収入が少ないんだ。」

 と言うとすかさず

「生保か?」

 と聞く。


 失礼とか思う日本人の奥深さとかは全く持ち合わせていない。


 まず私に

「この家が欲しい。

 息子と結婚しないか?」

 と訪問して第一声がこうだった。


 私が団地は1家族に1つ所有を許されていて、もう1つ欲しいからって10歳も歳下の自分の子供と日本人女性が結婚するか?と言葉は柔らかく聞いたが意味がわかっただろうか?


 私は収入が少なくとも今まで生活保護にはなったこと無いよとも言った。


 おばさんは日本人でもロシア人で野卑なのだ。


 私が新しいコートを街で買って来たと袋を見せるとバッと袋を取り上げ中を開け値札が付いている真新しいまだ私も着てない服を自分が最初に着てしまい、私にどうだ?と聞く。


 私はあーっと言う間に着られてしまい困ったものだった。


 朝、訪ねて行き

「私はゴミ出しましたがもう出されましたか?」

 と私が聞くと部屋の中から袋に入ったゴミを持って来て

「空さん、出して来て‼️」

 と自分の家のゴミを私に捨てさせる。


 日本人では、あるが、外人そのものなのだ。


 こういう現実的な話を書くとおばさんを出演させているNHKが怒るかも知れないが、私は現実にあった話を書く。


 嘘を言って取り繕うことは、したくない。


 でも隣のおばさんは、野卑だが人懐っこくてとても優しい。


 私が怪我して泣いて「おばさん〜」と隣に駆け込むと薬を出して来て介抱してくれる。


 料理をしていて片栗粉が足りないと言う時、隣に行くと気持ちよく片栗粉を貸してくれる。


 おばさんは、外人っぽいけど、こころのわかる優しい人なのだ。


 魚を持って来て作り方を口頭で教えてくれる人は居るけど…おばさんは中に入っていいか?と聞き私のキッチンで

「魚の鱗は包丁でこう取るんだよ」

 と手取り足取り魚の料理の仕方を教えてくれる。


 日本人が体裁ぶることはしないが、本音で話してくれるし、接してくれる。


 私は隣のおばさんが好きだ。


 1番この棟で仲良くしている。


 ドアの取手の袋をまさぐったのは、隣のおばさんでは無い。


 1階のおばさんだ。


 隣のおばさんは、常識から外れたことはあまりしない。


 訪問してくれた最初は、まだ日本に来て間もなくで日本人のことがよくわからなかったみたいだ。


 私が布団から起き上がりが出来ないと相談に行ったら

「空さん、ベッドを買って下さい。息子が組立てますよ。」

 と言ってくれる。


 この団地に住んでおばさんのおかげでずいぶん助かっている。


 隣に行くと美味しいロシア料理の匂いがして、ニンニクたっぷりのボルシチやピロシキやペルメーニなどご馳走してくれる。


 ペルメーニは、形から「帽子の料理」とおばさんは言うが、ペルメーニも材料全部、私が用意しておばさんに私のキッチンに来てもらい長時間生地の捏ね方から何から何まで手取り足取り教えてもらった。


 おばさんから牛肉のゼリー寄せのロシア料理を頂いたこともある。


 父の介護からあまり隣と行き来しなくなってしまったが、何かあるとロシア料理をご馳走になっている。


 おばさんの頭の中には、ロシア料理のレシピが刻み込まれている。


 私は、いつもおばさんにロシア語を教えながらロシア料理の先生になればいいのに…と話している。


 おばさんは、ロシア人に日本語を教える先生のお仕事もしている。


 おばさん自身も学校に通い日本語を勉強している。


 市役所関係の日本人の知合いが多い。


 おばさんは私と同じく太っているが、団地の広い長い2階のみんなの廊下を2人で一緒に歩いたりする。


 おばさんは、40分くらい歩くがロシア語で疲れたと言い、自分の家に入る。


 私は3時間くらい廊下を歩き続ける。


 母が亡くなりショックで私は6kg痩せたが、廊下を夏中、歩き10kg痩せたことがある。


 隣のおばさんは、団地が出来た最初から住んでいるので、団地の下の空き地に土地をもらい耕し農園を一画持っている。


 ビーツやミニトマトやイチゴやナスやキャベツやロシアの小さな美味しい胡瓜やイタリアンパセリやオークロープなどをおばさんは畑に植える。


 私がイタリアンパセリをクックパッドで使うから畑から貰っていいか?と聞いたら夏中いっぱいイタリアンパセリを畑に植えてくれた。


 オークロープというディルのようなロシアの葉の草みたいのを夏もらいスープに細かく刻んで乗せると美味しいと貰ったのが初めてだったが、コレがめちゃくちゃ美味しくてハマった。


 オークロープは洗って水を拭いて細かく切りタッパーに入れて冷凍すると保存出来てすぐ使える。


 とても美味しい上品なハーブだ。


 おばさんの畑は、どの団地の畑よりオシャレな野菜や果物の生る畑だと思う。


 ハーブがたくさん植えられてある畑なんて団地にあるだろうか?


 おばさんは、ビーツでサラダやボルシチを作る。


 赤いピンクの独特なビーツの味は最高だ✨


 おばさんは、手間かけて料理する、労力を惜しまない。


 野菜を丁寧に何種類も手で刻みサラダを作る。


 おばさんのサラダはたくさん野菜の種類が豊富で美味しく、ヘルシーだ。


 おじさんが生きてた頃、小さく細い揚げパンをおじさんが作り、砂糖をまぶして私にご馳走してくれたこともあった。


 懐かしい味を涙と共に思い出す。


 隣のおばさんのピロシキは熱々で揚げ立てで中のマッシュポテトが美味しい。


 こうして団地では、隣のおばさんの料理が楽しみで貴重な時間が過ごせるのであった。







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