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この作品には 〔ガールズラブ要素〕〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

なろう公式企画

そのラジオは死者の声を受信する

作者: 柊 風水

 とある県の△□山の奥に小川がある。その小川を道標に上へと進むと其処には樹齢千年はあるのではないかと思える程の大木がある。

 そこの根本に座り、月が見えない夜に古いラジオを取り出して適当にラジオの周波数を弄ると、ある『チャンネル』を受信できる。


 その受信したチャンネルは死者の国と繋がり、その人が想っている人の声が聞く事が出来る。











 …………なーんて事をオカルト好きなあの子が気に入って良く話していたわね。

 私は大木に背を預けて座り、手に持っていたラジオのチャンネルを適当に合わせていた。雑音ばかりで何処の番組と繋がる事がない。


 まぁ当たり前か。こんな電波が届いてる筈のない場所にラジオなんて聞けるはず何てないし、あんな都市伝説は所詮は子供騙しのお話だ。

 こんな物に私としては珍しく感心なんて持つんじゃなかった。私がラジオを弄るのを止めて全身の力を抜いた時だった。


『――――伊代子(いよこ)ちゃん?』


 聞こえた。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()筈の声が確かに私の両耳に聞こえたのだ。



「――――永遠奈(とわな)?」

『そうだよイコちゃん』


 二人っきりでの互いの呼び名は二人だけの秘密だった。それをこのラジオから聞こえる声が正確に答えたのだ。


「私が二人っきりの時に永遠奈の事をなんて呼ぶ?」

『『トナ』、だよ』

「一昨年のクリスマスでデートした時のディナーした場所と私がプレゼントした物」

『ファミリーレストラン××××で。プレゼントはラジオ番組を聴くのが好きな私の為に新しいラジオ。つまり今イコちゃんが持っているラジオね。その後私が行きたがっていたアメニティが豊富のホテルでお泊りしたよね? 朝食ビュッフェ美味しかったなぁ。翌日は日曜日だから街デートして、イコちゃんが路地裏で猫の親子と見間違えて只の白いビニール袋だった話は誰か話たっけ?』




 ……本当にトナだ。最後の話は周りは誰にもいなかったし、トナは絶対に周りに言いふらさない。


「………………本当に永遠奈なの? 私の幻聴じゃなくて?」

『もー愛しの恋人の声を忘れたとは言わせないわよ?』






 私とトナ事永遠奈は同性の恋人同士だった。

 中学からずっと付き合っていて、将来は結婚を考えて同性婚が出来る海外へと移住を考えていた。そのトナを()()()()が私から永遠に奪った。






「一体どうしてこんな場所で死者との通信が出来るの?」

『ん~私も原理は良く分からないけど、オカルトって良く分からない事の連続じゃん。そう言う物だよ』

「また適当な……」

『良いじゃんそんな細かい事。それよりも私がいなくなった後の話をしてくれる?』

「………………そうね。完結に言うと()()()()()()()()()













 トナは俗に言う搾取子だった。

 トナの親は年子の妹ばかり可愛がりトナを冷遇していた。妹は姉の持ち物ばかり欲しがり無理矢理奪う様な馬鹿女だった。

 出会った頃のトナはそれはもう暗い表情ばかりだった。その顔を見かねて私は何度も彼女の相談に乗り、何時の間にかそれが愛が芽生えて育った。


 十八歳を迎えたら私の親戚の伝手を使って同性婚が出来る海外へと移住する計画を立てていたのに、それを壊したのはトナの幼馴染だったあの男。

 あの男はずっと妹の方ばかり味方にしてトナの事を冷たく当たっていた癖に、女の私が仲良くしていると(私の家族以外の人間には付き合っていた事を隠していた)何かと嫌味を言う為に度々接触していた。


 ただ、周りの友人達もトナの家族や幼馴染の糞な事は知っていたから逆に嫌われていたし、私も何度もアレに言い負かしていたから特に気にはしなかった。

 なのに何故か移住計画の話が幼馴染にバレてトナの家族にばらした。


 頭が古臭い時代のままのトナの親と、自尊心を満たす為の道具が無くなるのが嫌だった妹と、何でか私と結婚して海外に行くのを反対する幼馴染と口論となり、纏めていた荷物を持ってトナが強行突破で家を出ようとした時――――










 何時までも家から出ないトナを案じてトナの家に足を踏み入れた私が見た物は、心臓に包丁が刺さって血塗れで倒れているトナとその周りを囲む様に唖然としている糞共がいた。






 そして気が付いたら私は、糞共を小型のスーツケースで振り回して血の海にしてトナの遺体を抱えて家から出て行った。

 その姿を近所のおばちゃんに見られたので、警察も直ぐに今いる場所を発見されるだろう。トナの遺体は綺麗に整えて警察に私から通報したから直ぐに保護してくれる筈だ。







「どうせ人を殺した私は地獄に堕ちるからもう二度とトナに会える事はないだろうし、せめて最期に声だけ聴いて死んでやろうと思って馬鹿な都市伝説を信じてこんな熊が出そうな森の中に無駄足覚悟で頼ったら、奇跡が起こっちゃったしもう、心残りはないかなぁ」

『…………それってイコちゃんは死にたいって事?』

「あっ」


 そうだ。トナは己の命を粗末にするのが大っ嫌いだ。別に死にたいって訳じゃないけど、トナがこの世にいない事がどうしても力が抜けて立ち上がる事も出来ない。トナからすれば自分のせいで私が自殺するなんて事は腹立たしいし悲しいだろう。





()()()()()()()()()()()()()()()()()










「………………お前トナじゃないな!」





 背もたれにしていた大木から飛び上がった。すると陰にならない場所に何故が陰があった。


 振り返ると日本に野生でいない筈の、本来なら動物園にいる筈の()()()が其処にいた。全長は三メートル位だろうかかなり大きな虎だった。

 雪の様に真っ白な虎は何処か幻想的で、一瞬見惚れてしまったが、大きな口から涎が雫の様にぽたぽたと零れ落ちているのを見てサッと血の気が引く音がした。


『ケッケッケ!!!! そのまま気付かずにいれば良いモノを!! まぁ良い。お前位ならば一口で済む!!』



 落としてしまったラジオからトナの声ではない悲鳴の様な疳高い声が流れる。此れがこの虎の様な化物の本来の声だろうか?


 何とか逃げようと走り出そうとしたが、それよりも早くこの白い虎の様な化物の鉤爪が私の身体を引き裂いた!……と思ったが。


『ギャア!!』


 突然虎が鼻を抑えて苦しんだ。ふんわりと何かが焦げる様な何とも嫌な臭いが漂っていた。



 化物が悶え苦しんでいる間に私の横を黒い影が通り過ぎたと思ったら、白い大虎の様な化物の首を切り飛ばした。



 化物の胴体がゆっくりと崩れ落ちるのと同時に化物の首がボールの様に飛んで私の足元に転がり落ちた。

 その巨大な首は明らかに普通の虎ではない事が明白だった。何せ肉食動物が生きる上で必要な歯が全てなく、額には一本の角が生えていた。少なからず私の知っている限りでは虎にはまるでユニコーンの様な大きな一本角なんて生えるなんて有り得ない。



「よー嬢ちゃん無事かぁ?」


 はっとした私は驚いて顔を上げると、化け物の胴体に何時の間にか小さな老人がぷかっと煙管煙草を吹かしながら座っていた。


 ああ――この老人が私を助けてくれたのか。



 安心した私はゆっくりと地面に座り込んでしまった。ポロリと手から零れたラジオには声がする事がなく、ザーザーと耳障りな雑音しか聞こえなかった。











「チャン、サン、ボン?」

「そうだ。漢字で書くとこう書く」


 老人は達筆な字であの獣の名を書く。『チャン』の部分が『草冠に長』とあまり見られぬ字だった。後の二文字は『山』と『虎』だった。


 老人に保護された私は直ぐ近くにあった山小屋の囲炉裏の前で温かい豚汁を飲んでいた。老人に毛布で身体を包まれるまで自分の身体が冷えていた事も、あの事件から何時の間にか三日も過ぎていた事を知った。

 暖かな囲炉裏と作ってくれた豚汁(勿論普通の豚の肉で作ってくれた)で身体を温めている間にあの化物の正体を老人から教えて貰っている。



「元々は朝鮮半島に生息する妖怪だ」

「朝鮮半島? この場所からかなり離れていますが……? あのチャンサンポン? の目撃情報とか殺された人の事とか全く……」

「まぁアレは泳いで日本に来た訳じゃなくて、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()だからな。正確にはチャンサンポンモドキだ。」

「はぁ?」



 ご老人曰く、あの白い虎の妖怪であるチャンサンポンモドキの母親であるチャンサンポン(訳が分からなくなるので以降は母妖怪と称す)はとある悪趣味な成金野郎に捕まえられて日本に運ばれて飼われていた。

 その成金は珍しいイキモノを飼育するのが趣味で、母妖怪もブローカーの伝手で大金を叩いてわざわざ韓国と北朝鮮の軍事境界線でもある江原道で捕獲した。

 しかも悪趣味を拗らせた成金は母妖怪と日本のある妖怪を交尾して日韓妖怪のハーフ(最近はミックス方が良かったけ?)が産まれたそれがあのチャンサンポンモドキだ。



「交尾に使われた日本の妖怪は……?」

「天邪鬼だ。だから嬢ちゃんの会いたい人の声そっくりに真似が出来ただろう? アレは嬢ちゃんの記憶から真似をしたんだ」


 天邪鬼は確か人の心を読んで真似をする妖怪だった筈。私の心の中で思い出していたトナの記憶から参考して真似をしていたのか。


「ラジオを使っていたのは?」

()()()()()()()()()()


 老人は一旦外に出るとチャンサンポンの首を持ってきた。改めて見るとかなり大きな首だ。見せられた喉元を見ると大きな傷跡があった。


「成金は母妖怪とこのチャンサンポンモドキの声帯を取って喋らなくしたのだ」

「酷い……何でそんな事を」

「チャンサンポンは人の声を真似て子供を食べる事もある。己が襲われる事を恐れた飼い主が先手を打ったと言う訳だ」

「それでどうしてこのチャンサンポンモドキは外の世界に? 母妖怪と父親でもある天邪鬼も外に……」

「それはな―――」









 成金はハーフの妖怪が産まれた事にとても満足していた。彼は誰もが見た事がない未知の妖怪を自らの手で産み出す事が彼の長年の夢だった。

 それが叶えられた今、その元となった親の妖怪に対して興味がなくなった。だから別の好事家仲間達に二匹を売ろうとした。

 しかし二匹はかなり暴れて抵抗した。その際に成金の部下が何人か暴れた際に死んでしまったり大怪我したりしてしまった。

 成金は狂暴で自分にも危害を加えるであろう二匹の妖怪を断腸の思いで殺した。……子供でもあるチャンサンポンモドキの目の前でだ。




(種族は違うとはいえ)父親と母親を殺された子供は、両親を殺した人間を憎まない訳が無く。外部が事態を把握した時はチャンサンポンモドキは逃亡していて、外部に助けを求めた半死半生の新人以外の人間は成金も含めて全員惨たらしく殺されていた。






「捜索はしたんだが、中々手掛かりがなく難航していた。そんな中あの都市伝説がじわじわと囁き始めた。噂が流れ始めた時期とチャンサンポンモドキが逃げた時期と重なるし、同じ時期に失踪者が急激に増え始めた。急激に増えた失踪者の共通点は大切な人が亡くなった事。この失踪事件の犯人いや、犯妖はあのチャンサンポンモドキだと断定した。それで今、と言う事だ」

「ラジオを使ったのは……」

「どう言う理屈か分からないが、どうやらあのチャンサンポンモドキはラジオを媒体にすれば喋れる事に気付いたみたいだ」


 だからラジオが必要だったのか。何もかもが合点が付いた。全ての謎が解いた途端、何だか身体の気力が抜けて床に座り込んだ。


 あまりにも非現実的で信じられないが、実際に自分の眼で見たら信じるしかなかった。

 後頭部が少し長い老人は煙管煙草を吸って口から煙を吐いた時、何かを思い出したのか少し目を見開いた。


「そうだ。もう警察を呼んだからそろそろ来る頃だろう」



 ご老人の一言で氷水に頭から被った様に頭が一気に冷えてしまった。



「…………ご存じでしたか。私の犯した罪を」

「嬢ちゃんの家族から捜索願いが出ていたし、異様な様子で山に入る姿を近隣住民に見られて警察に通報されていたからな。それに()()()()()の際に色々穏便にする為にも警察の手も借りなきゃいかんからな。どっちみち警察は呼ばなきゃいかん」




 …………探してくれたのか。犯した罪の事を話して絶縁する様に頼んだのに。


 家族が犯罪者の自分を探している事を知って流石に此処で死ぬ訳にはいかなくなった。

 だけど、やっぱり永遠奈が死んだ現実が如何しても受け入れたくなかった。





「おじいさん」

「何かね?」

「おじいさんは大切な人を自分より先に死なれた事がある?」

「あるとも」


 煙管煙草の煙を吐き出す為に一呼吸置いて答える老人。


「ワシ位の歳になると知っている奴等は皆あの世に先に行ってる。その中にはワシの嫁だっている。そりゃあ死んだ当初は嫁の元へ一日でも早く行きたいと思ったが、何日も何年も生きていく内に段々と死んではいけない理由が増えていった」

「『死んではいけない理由』?」

「『せめて子供が結婚するまで生きよう』『友人達との観劇を見る約束を果たすまで生きよう』『この仕事を終わらせるまで生きよう』…………そんな風に『死んではいけない理由』から『生きなければならない理由』に代わってからは、こうなったらあの世に行った時に嫁達から『遅い!』と怒られるまで生きようと目標になった」




 ――――私もそんな風に考えが変わる時が来るのだろうか。だけど老人の話を聞いてから心の重しが少し軽くなった様な気がした。


 とりあえず私もこの老人の様に『死んではいけない理由』として家族ともう一度会って謝るまで生きようとしよう。



































 警察に連れられて去って行く娘の後ろ姿を見届けてから老人は後片付けに取り掛かった。


 老人はボランティアでこうやって『外』から来た『妖』を捕獲し、時には駆除をしていた。

 現世でも日本にはいない海外の動植物が日本の生態系に悪影響を及ぼしている。それは逆も同じで例えばワカメや金魚や葛等の日本では害のない物でも、海外ではかなりの悪影響を与えていた。


 それは『妖』も同じだった。

 世界の空や海が他の国々と繋がる様になってから縄張り争いから敗れたモノ、世界征服を夢見るモノ、迷った末に他の国に着いてしまったモノ等が現れる様になった。

 其処で世界中の妖に関連する者達が協定を組み、他所の国に迷い込んだ『外来生物』ならぬ『()()()』の対処を決めたのだ。


 このチャンサンポンモドキは人の身勝手さで産まれた憐れな妖だ。産まれた事に関して罪ではないし人を襲わなければ命だけは助けられた筈だった。だけど人を殺した時点で『駆除』の対象となってしまったのだ。


「ぬらさ~ん」


 何ともやるせない思いをしながらも長年の旧友でもある刑事に呼ばれた老人。


「おお。まだ定年退職しておらんかったのか」

「俺の定年はもう少し先だよぬらさん。それよりも()()()()の被疑者の保護をしてくれてありがとよ」

「障害事件? ニュースでは四人全員死亡していたと流れたから『殺人事件』の被疑者じゃないのか?」

「あー……()()トドメを刺して()()したんだよ。被害者の娘達の()()()がな」

















































 ()は死にそうな程の頭の痛みに耐えながら身体を起こしていた。


 自分に暴行した()()()()()()()()()()()の遺体を持ち去った事を今気づいた。

 後に残っているのは痛みに呻いている幼馴染の妹とその両親だけ。


 何とか片思いの相手を奪い返そうと重たい身体を起こした時だった。






『――――本当に貴方は昔っから余計な事ばかりする』





 幼馴染の声がしてばっと声をした方へと振り向くと、幼馴染と話を合わせる為に入れていたタブレット端末のラジオのアプリから聞こえたのだ。何故ラジオのアプリだと分かるかと言うと、そのラジオのアプリ特徴でもあるラジオのマークがタブレットに表示していたからだ。そんな機能、そのアプリにないのにだ。



『貴方が私の事を好きだった事は何となく察する様になったわ。だけどあんな風に嫌味ばっかり嫌がらせばっかりする様な男を好きになる訳がないじゃない』

「えっ? あっ?」

『せっかくこんなどうしようもない家族から離れようとしたのに、貴方が余計な事をしたせいで見つかって挙句の果てに私、殺されたのよ? 一番許せないのはイコちゃんをこんな最低な人達のせいで人を傷つけて犯罪者にさせた事よ』



 声しか聞こえないのに、彼が好きだった幼馴染の嫌悪と怒りが伝わる。

 彼は如何しても幼馴染に愛を伝えるのが恥ずかしくて照れ隠しでついつい真逆の言葉を伝えてしまっていた。いずれ義理の家族になるのだから気に入られ様と積極的に交流して仲良くしていただけなのに。それが一切彼の思い人に彼の気持ちが伝わっていなかったのだ。





『本当に最期位は貴方に一言文句を言えて良かったわ。イコちゃんの周りには優しい人達がいるからきっと罪を犯したイコちゃんを支えてくれるから安心してあの世にいけるわ。それじゃあ()()()()()はいなくなるから、其処で苦しんでいる貴方の()()とその家族の面倒を見て幸せに暮らしてね』



 それだけ言うとそれからラジオから幼馴染の声が聞こえなくなり、うんともすんともしなくなった。










「そうか。此奴等が余計な事を言ったから彼女がこんな誤解をするんだ。此奴等のせいで彼女があんな女に騙された挙句死んでしまったんだ。こんな奴等のせいで……俺はっ!!!!」



 彼は愛しい人の()()()を討って愛しい人がいる天国へと向った。そして二度と幼馴染と恋仇に会う事はなかった。















 通報を受けて現場に駆け付けた警察が見た物は、滅多刺しになって死んでいる三人の家族の死体と、首を吊って死んでいる男の死体だった。


『それはまるで地獄の様に悍ましかった』と現場を見た警官は顔を青褪めながらそう証言したそうだ。



ホラーのテーマが『ラジオ』と聞いて真っ先に思い付いたのは『死者と受信する』をテーマにする事でした。


その『死者の声を偽って噂に誘われた人間を食べる妖』を思い付き、最初は天邪鬼を出そうとしましたが、『チャンサンポン』の存在を知りました。

『虎の姿』の妖、しかも実際に人(正確には子供ですが)を食べると書かれていましたのでこの妖に決めました。真似したい人間の『声』をどうやって真似をするかと考えると最初に書きました天邪鬼とチャンサンポンのハーフと言うキャラクター『チャンサンポンモドキ』が産まれました。


老人の『ぬらさん』は名前通りにある妖怪の血を引いている同じ様なハーフです。人よりも長生きして人よりも少し強い以外は普通のお爺ちゃんです。ボランティアが無い日は縁側でお茶を飲んで日向ぼっこするのが日課です。


ラストシーンはテーマと同じ時に何となく頭に思い付いていました。そこからどうやって持っていくのかアレコレ考えている内に最終日までかかってしまいました。此れは私の悪い癖です。



此処までお読み下さりありがとうございます。もし良ければこの話の感想を書いて下されば嬉しいです。

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