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始まり

 まず、何から話したものだろうか。まだ混乱していて、頭の中が整理できていない。

 見渡す限りの草原。地平線までずっと緑が続いているような感じだ。

 晴れ渡った青空を見上げると、太陽が二つ。他にも球体が三つほど浮かんでいる。見たことのない鳥が飛んでいる。


 僕の手にはスマホ――スマートフォンがあった。画面を見ると、圏外。通話はできないし、ネットも繋がらない。それなのに、どういうわけかTwitterは使える。Twitterを通してならネットは繋がるのか、他の人のツイートは流れてきているし、検索もできる。バッテリーは何故か減らない。カメラは動作しない。


 確か、僕は自転車に乗って、学校から家に帰ろうとしていたはず。

 頭がひどく痛い。夢にしては意識がはっきりとし過ぎている。

 ……誰かいないだろうか。辺りを散策してみることにする。


 遠くに浮かぶ島……のようなものが見える。あれはなんだろう。何一つとしてわからない。


 瞬間的に『僕のものではない記憶』が頭の中に再生される。

 その記憶の中では、僕は奴隷で、主人から玩具にされていた。苦痛の記憶が、生々しく身体を走る。

 とある日、主人の屋敷から逃げ出す千載一遇の機会がやってきた。僕は屋敷から抜け出したものの、この草原で翼の生えたモンスターに殺されたのだ。……モンスター?

 そう、異形のモノ――モンスター。するとここはファンタジーRPGの世界?

 僕は、一体……。僕のものでない記憶が意識に割り込み、混在してくる。気持ち悪い。

 

 僕は記録を残すため、Twitterを手記代わりに使うことにする。

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