第5話 新たな仲間
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オルデウスが瀕死まで追い込んだ1匹のブラックウルフに俺は短剣を突き刺した。
「これでテイム完了と…」
するとブラックウルフから眩い光が溢れ出した。
ひかりが収まるとそこには大きな黒い耳と尻尾の生えた美しい女性が座っていた。
「オルデウスも同じように人の姿に変わったからもしかしてテイムした魔物はこういう姿になるのかな…?」
「そうかもしれませんね。私も人の姿になった時はびっくりしましたから。」
俺とオルデウスが考察をしていると4人のほうも俺のことを呼んでいる。
「向こうのほうもやってくるよ。」
「分かりました!主殿!」
俺はオルデウスとは反対側に走った。
「アーサー様。瀕死で気絶の状態まで追い込めました。」
アリスは俺にそう言ってきた。他の3人は万が一のことがないようブラックウルフを見張っているみたいだ。
「よくやった。あとは任せてくれ。」
4人に特に怪我は見当たらないため上手く瀕死まで追い詰めてくれたみたいだ。
「よし…テイム」
俺は2匹のブラックウルフに短剣を刺した。するともう見慣れた光景がそこにあった。
「主殿!やりましたね!」
俺の目の前には女性の姿をした元ブラックウルフがオルデウスのように膝を付いて頭を下げている。
『私達はアーサー様に忠義を誓います。』
3人揃って俺に忠義を誓ってきた。せっかくだし名前を付けることにした。
「よしこれから頼んだぞ!じゃあ左の白髪はセッカ、黒髪ロングはレシア、最後に黒髪ショートはミノアだ。」
3人に名付けをしたことでさっきオルデウスに名付けした時より体に大きく力が湧いてきた。
しかし我ながらなんともざっくりである。これから一緒に生活していく仲間達を割となんとなくで名付けしているのだ。もうちょっとしっかりしなきゃなとも思いつつセッカ達の顔を見てみると…それはそれは嬉しそうだった。
「あ、主殿!これからずっとお供させていただきます!」
セッカの言葉に他の2人も勢いよく頷いている。
そうして俺はオークの他にブラックウルフを3匹テイムすることができた。
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セッカ達ブラックウルフをテイムしてその後7階層、8階層と安全ルートを通ったため魔物は少なかったが、それにしても異様に魔物の数が少なかった。8階層に至っては一体も魔物がいなかったのだ。
「もう9階層に入るぞ…8階層には一体も魔物がいなかったな…なにかがおかしい。」
「そうですねー私達も8階層の異変を感じて7階層に登りましたから。」
セッカの言う通り今までこのダンジョンでこういう状況に出くわしたことは1度もなかった。この嘆きの迷宮で異変が起こっているのは間違いないだろう。
わからないことを考えても仕方がないと思い時計をみるとグラウス達の洗脳効果が溶けるまであと8時間となっていた。
「あと8時間か…とりあえずこのまま9階層を進んでみよう。」
俺がそう言うとみんなは頷き相変わらずの俺を中心に完璧な防御陣形でダンジョンを進むのであった。
今回は少し短めです。回によって長さが変わっちゃうのをなんとかしたいと思う今日この頃です笑
段々と長くなっていくはずなので1話ごとの読み応えも増すと思います!