表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

メンターとの闘い

メンターとの闘い〜その4

作者: 星野☆明美

「オリト。あなた、現行の組織に入るつもりなのね?」

「新しく作り出すよりも、古いものを改革していったほうがいいと思うんだ」

「それは、うまく行く算段があって言ってるの?」

「ミサ…」

オリトは息がかかるほど近くにいた。

「俺は死ぬかもしれない。だけど」

「だけど?」

「俺が生きてたって証がほしいんだ」

「…」


オリトは行方不明になった。


「命令文に付け加えて。"AIの指示は絶対ではなく参照程度とする"」

様相はコンピュータ端末の書き換え合戦になっていた。

「ミサ」

「何?」

「裏パスワードに添付されてる文章、君宛だ」

ハッカー仲間から言われて、ミサは身重の体を事務椅子に乗せて画面に見入った。

"オレハココニイル。ミサ、キミニアイタイ。オリト"

"ココってどこ?"

"クライケンキュウシツ"

「発信源を特定して!」

「了解」

オリト。オリト。お願い生きていて。もし人生で何か過ちをおかしたのならば、生きてその過ちを償って!人生は儚いものじゃなく、自分の手足で形作っていくもの。どんなに長く生きても生きたりないって言ってよ!

ミサは心からそう叫びたかった。

自分の生きた証が欲しいって言ったよね?あなたの子どもが今私のお腹にいるけれど、あなた自身の生きた証は自分の手で掴んで下さい。子どもは受け継いでいくけれど、あなたではないの!

「特定できました!」

「行くわ」

「でも、一人で大丈夫ですか?」

「大丈夫。あとをよろしく」

「はい」

ミサはオリトの元へ急いだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ