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赤い流星 ―――ガチャを回したら最強の服が出た。でも永久にコスプレ生活って、地獄か!!  作者: ほむらさん


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897 伊賀大名に俺達の作戦を伝える

 俺と聖帝が魔道具で飛ばされたところまで話したので、これがミスフィート軍vs聖帝軍の結末と言っていいだろう。


 あとは聖帝軍の残党狩りで、近畿一体を平定したってだけだからな。

 船の問題もあって、四国まで攻め込んでない半端な状態ではあるんだけどさ。


 大名のいない聖帝軍を完全に滅ぼすよりも、ずっと死と隣り合わせの生活をしていた住民達を食わせる方が先なのだ。


 四国に目が向くのは、近畿地方が落ち着いてからだろな~。


 とまあ、そういったミスフィート軍の方針を聞かせた後、話は近江編に切り替わった。同盟を締結したわけだし、これから忍者達と連携して事を進める必要があるので、俺達の現状を説明しなければならない。



「伊賀の里に遊びに来ている仲間達だが、レミィを除いた5名はミスフィート軍に所属していない俺の知人だ。レミィは二人の女性を鍛えるために俺がミスフィート軍から連れて来た武将だな」

「近江と戦うためにミスフィート軍が動いたわけではないということ?」

「始まりはゼーレネイマスと弟子二人の武者修行だ。その三人が何となく近江に遊びに行って兵士をしばいたら、戦後まもなく国が荒れた状態の美濃に攻め込むつもりらしいという情報を偶然手に入れ、俺に教えてくれたんだ」

「なに遊びで近江兵をしばいてるのよ!」

「俺も『勝手に何てことしてくれちゃってるのよ!?』ってツッこんだぞ!『我らはミスフィート軍の配下ではない』と返されたけどな!」

「あの男か・・・。いかにもそういう事をしでかしそうな感じだ」


 まあゼーレネイマスの言う通り、ミスフィート軍に迷惑かけたわけじゃないのに文句言われる筋合いも無いわな。


「でも美濃を攻めるとか聞いちゃ黙ってられんだろ?そこで俺も近江を偵察しに行くことにしたんだが、その時たまたま一緒にいた清光さんと虎徹さんも、面白そうだから一緒に行くって言い始めてさ、変装して同行することになったんだ」

「そういう流れで始まったのか・・・。変装する理由は、ミスフィート軍との戦争にしないためだな?」

「なんだかすごくテキトーな感じね~」

「だから主役はゼーレネイマスと弟子のケンちゃんとセイヤであって、俺達はただの同行者でしかないんだよ。ああ、あと、たまたまその場にいたウチの親父も一緒に行くことになった」

「金ピカの衣装を着ていたあの面白い男だな!」

「お?祭の時に話したのか?」

「うむ。気さくで、話していて楽しい人物だった!年齢も近そうだったしな」


 そういや平蔵って親父と同い年くらいなんだな・・・。

 親友になれそうな雰囲気だし、バランスを取るために聖水を飲ませとくか。


「とにかく、そんなふわっとした感じで京の都から近江に侵入し、適当に探索していたのだが、胸糞悪い処刑場を見てイライラしていたところで、村娘が近江軍の兵士に襲われている現場を目撃した」


 近江兵の残虐さを知っている忍者達が顔をしかめた。


「当然、近江兵はその場で皆殺しにした。しかし残念ながら村娘の両親が殺されてしまっていて、天涯孤独の身なってしまった彼女を仲間に加えることになった。それがレナって娘だ。さり気なく気にしてやってくれ」

「あの娘か・・・。よくあそこまで元気になったわね?」

「ケンちゃんに慰めてもらって何とかな。んで、出会ったレザルド兵を殲滅しながらディグダムの街まで進み、門兵をぶった斬ったら、1000人超のレザルド軍の兵士と戦闘になった。おそらく1300人くらいいたな」


「「ブホッ!!」」


「策も無しに、正面から1300の兵と殺り合ったの!?」

「うむ。なかなかハードだった」

「この人達バカだよ!その人数相手に勝ったのも凄いけど!」

「聖帝と互角にやり合える尾張軍師と三河大名と遠江守護までいるとはいえ、すごく適当な場所で仲間を1人も失わずに?」

「ああ。村娘でしかないレナだけ心配だったけど、みんな強いからな」

「確かに手練れ揃いだった。特にゼーレネイマスという男の強さは異常だ!」

「あのフルアーマーの蒼い人のことよね?何者なの?」


 やっぱそこが気になるか・・・。どこまで話そう?


「北海道から帰還する旅で、越後の海に浮かんでる島から拾ってきた男だ。悪い男ではないんだが非常に好戦的で、強いヤツと戦いたいって習性があってな、俺も喧嘩を売られて派手に闘ったことがあるんだけど、誇張抜きで聖帝並みに強かったぞ!」


「「聖帝並み!?」」


「その強さを見たケンちゃんが弟子入りを志願したくらいだからな。俺達が知らんだけで、世の中には思わぬ場所に強い奴がいたりするんだよ」

「世界は広いな・・・」


 摂津より西に行ったことないし、あっち方面にも化け物みたいに強いヤツがいるに違いない。


「んで、ディグダムの街で大暴れした俺達に野盗が接触してきてな、野盗といっても義賊みたいなヤツらなんだけど、その頭領だった女性がパトランだ。レミィに弟子入りさせて鍛えてるとこだ」

「ああ、あの娘ね!」

「野盗ってことは、他にも仲間がいたんじゃないのか?」

「少数で動きたかったから、サブリーダーに任せて剣の訓練をさせている」

「なるほど」

「仲間の紹介はこんなもんかな?んでその後は琵琶湖周辺で遠足してたんだが、昔、ケンちゃんの仲間だった男達を家臣として登用しようってことになって、その仲間達に一週間考える時間を与えたんだ。その一週間どうしよう?って話になり、伊賀の里に遊びに来たわけですよ」


「「繋がった!!」」


「ということは、もうすぐ動き出すのね?」

「いや、ケンちゃんの仲間達にすぐ死なれても困るんで、京の都ダンジョンに放り込んで修行させるつもりだ。期間は半月から一ヶ月ってとこかな?」

「なるほど・・・。確かに、鍛えもせずお主らについて行ったら死ぬわな」

「そこから先の予定も決まってるんで、話しておこう」



 そして、ディグダムを制圧した時に聞いたゼーレネイマスの策を、忍者達に詳しく説明した。


 ツッパリ共や野盗達がいない時に考えた策だから、多少の変化はあると思うけど、大きくは変わらないだろうと伝える。



「俺達がディグダムで挙兵したタイミングで、伊賀に動いてほしいと思ってる」

「貴方達の考えは分かったわ。そこまでが大変そうだけど、挙兵する頃には近江が大混乱してそうね!」

「北近江に注意を引きつけ、頃合いを見て我らが南から進軍するわけか!」

「面白そうだろ?越前軍の動向次第では、俺達が一気に大ピンチになるけどな!」

「自分達で考えた作戦なんだから、そこは頑張りなさいな♪」


「「わははははははははははははははは!!」」



 とにかくこれで伊賀軍との話のすり合わせはバッチリだ。ゼーレネイマスに無断で話してしまったが、どうせ話すことになるんだし手間が省けて良かっただろう。


 あとは予定通りに上手くいくかどうかだな~。

 

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