895 伊賀の国では混浴が常識ですと!?
野球が気になり過ぎて仕事が捗らなかったので、最強便器を設置するため、平蔵の案内でお色気お姉さんの居城である『華月城』までやって来た。
天守にある便所まで案内され、最強便器をどこに設置するか話し合う。
「ふむ・・・」
ちゃんと個室に分かれている和式便所だったのはいいんだけど、匂いが少し気になったので、近くに大名専用の特別トイレを作ろうってことになった。
ちょっと汚い話になるけど、最上階の天守にいるわけだから、排泄物や水洗トイレの大量の水を何とかするのが大変で、元からある便所と離れていると非常に手間なのだ。まあ大変なのは土魔法忍者達で、俺は指示するだけだけどね!
せめてもの助けになればってことで、魔法を強化する指輪を作ってやった。
感覚が変わるから慎重に工事するように言ったんだけど、忍者達が魔法強化の指輪に興奮しまくりで、俺の話を聞いているのか不安がいっぱいだった。
なんにしても、土魔法が強化された忍者達のやる気がMAXになったから、そう時間も掛かることなく大名専用トイレが完成!水生成機を使ったお手洗いまで作ったから、今までとは別格の使い心地のハズ。
監修はしたけど暇を持て余していたので、照明の魔道具を作ったりして、新しいトイレだけじゃなく天守全体を今よりも明るくしてやった。
これにはお色気お姉さんも大喜びで、めっちゃキスされた。
平蔵が眉を吊り上げていたが、俺も嫁がいるから困惑しまくりだぞ!
そして1階にも新しいトイレを作ったんだけど、こっちは大名専用じゃなく重臣達も使っていいということになった。
平蔵の口端が上がり、吊り上がってた眉が元に戻った。
最後に、携帯用トイレを作るために城の外に出た。城内でも作れないことはないんだけど、土魔法を使うには土が必要だから、本来なら外で作ったほうがいいのだ。掘った穴の上に設置する土台も作らなきゃならんしな。
お色気お姉さんもトイレが気になりすぎて一緒に来ていたので、実際に穴を掘ってから土台を設置し、その上に携帯用トイレを出すって流れを体験してもらった。
土魔法忍者との連携も上手くいき、これでもう、いつでもどこでも快適なトイレライフが約束されたと言っていいだろう。
「よし、これですべて終了だ!」
「ありがとう!本当に嬉しいわ!」
「良かったですな!小烏丸、礼を言うぞ!」
お色気お姉さんが携帯用トイレと土台をマジックバッグに収納し、土魔法忍者達が掘った穴を埋めていく。
「そういや、伊賀の里の住民達って味噌と醤油を買いに来てるんだよな?雑貨品はまた後日って感じか?」
「そうね。味噌と醤油だけでもあの行列なんだから、雑貨品を売るってなったらとんでもないことになっちゃうでしょ?」
「それもなのですが、まずは軍で必要な分を確保せねばなりませぬ」
「あ~、それもそうか。まずは自分達の・・・ん?」
ボフッ!! ザザザザザザザザ
「「どわーーーーーーーーーーッ!!」」
突然土が降って来て、その場にいた全員が土にまみれた。
「す、すみません!なんかミスっちゃいました!!」
「あ~、指輪で魔法が強化されたからな・・・。トイレ工事が終わって気が抜けたからやっちまったか」
「なるほど・・・。慣れていなかったのだからしょうがないわ」
「危なかった!トイレで用を足していたら大惨事だったぞ!」
「そういやトイレの穴を埋めていたんだったな」
「でも頭から土をかぶっちゃったわね。お風呂にいこっか」
「ですな」
「俺はヘルメットのおかげで軽傷ではあるが・・・。そういや忍者の風呂ってどんな感じなんだ?」
「普通のお風呂だと思うけど・・・。あっ、でも露天風呂があるわよ♪」
「露天風呂だって!?もしかして温泉が湧いてたり?」
「正解だ!」
「マジか!?そんなの入るに決まってる!」
「あははは!じゃあ行きましょ♪」
城で温泉に入れるなんて最高じゃん!この城すごく好きかも!
大名の城だから、さすがに城の外から行くことは出来ないらしく、城の中に戻って1階の最奥目指して廊下を歩いていった。
奥に引き戸が二つあり、『男』と『女』に分かれていたので、平蔵と一緒に『男』と書かれた暖簾を潜って脱衣所に入った。
タオルは積んであったけど、シャンプー、リンス、石鹸などという物は当然なく、風呂場に『泡草』が置いてあるから体を洗う時はそれを使えとのこと。
というわけで、タオル一枚の軽装備で風呂場に突入した。
ガラガラガラガラガラガラ
「ほっほう!これはまさしく檜風呂だな!?なんて風情のある風呂なんだ!」
「わははははは!この城も気に入っているようだが、風呂まで褒められるとは思ってなかったぞ!流星城の方が断然凄いと思うのだが」
「確かに流星城も凄いと思うけど、俺個人としては、華月城のような歴史を感じる城と情緒ある風呂に憧れていたんだよ!」
「そういうものなのか。まあ褒められて悪い気はせんな!でも内風呂ではなく、露天風呂に入りたいのだろう?」
「もちろんだ!」
「ならこっちだ。ついて来い!」
ガラガラガラガラガラガラ
平蔵が奥の引き戸を開けると、美しい岩風呂が視界に飛び込んできて、一気にテンションが上がった。
「素晴らしい岩風呂じゃないか!俺はこういうのを求めていたんだ!」
タタタッ
「それは良かったわ~!ゆっくりしていってね♪」
・・・はい?
声の聞こえた右側を見ると、お色気お姉さんと土魔法使いのくノ一3名が、素っ裸で歩いていた。
っていうか、お色気お姉さんのメロン半端ねえええええーーーーー!!
「ブホッ!!ちょっと待った!なんで中で繋がってるんだよ!?入る時男女に分かれてた意味が無いやんけ!!」
「なに一人で騒いでるのよ?着替えてる姿を見られたら恥ずかしいでしょ?」
「恥ずかしがるポイントってそこ!?裸はいいの!?」
「騒がしい男だな」
「もしかして忍者界では混浴が普通なのか!?」
「あ~!そういえば他国では男女に分かれているのだったわね」
「へーーーー!そうなんだ!?」
「なるほど。それで一人で大騒ぎしておるのか。伊賀ではこれが普通だぞ?」
「マジか・・・・・・」
平蔵とニンニンが、お嬢の体操服姿にピクリともしなかった理由がこれでハッキリしたぞ!くノ一がエロエロなのもあるだろうけど、女体慣れしてるのだ!
まさか忍者が混浴文化だったとは・・・。
いや、大丈夫だ落ち着け。嫁が108人もいるのだから俺ほど女体慣れしてる男もそうはいない。私も乳タイプのハズだ。いや、この名セリフはなんか違う!
とにかく彼女達の方はあまり見ないようにしよう。
でもあのメロンは気になる。気になりますぞーーーーーーーーーー!




