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赤い流星 ―――ガチャを回したら最強の服が出た。でも永久にコスプレ生活って、地獄か!!  作者: ほむらさん


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84 獣人の特技

 ちょっと気が早いが、大名になった時のミスフィートさんの衣装をどうしようかと考えてみた。ミスフィートさん用として温存してある服が何着かあるのだ。


 ・十二単

 ・晴れ着

 ・ウェディングドレス


 十二単は艶やかさの最高峰といえる着物だけど、これじゃさすがに戦闘は無理だ。なんせ裾を引き摺って歩くのがデフォだからな。

 なので大きな行事なんかにどうかなーと思ったんだけど、俺の脳内イメージでコレを着ている人物は、平安時代・戦国時代のお姫様なんだよ。活発なミスフィートさんには似合わない気がする。


 晴れ着は十二単と比べればかなり良い感じではある。でもずっとコレを着るとなるとな・・・。ってか、これこそ行事用かなあ?


 んで最後にウェディングドレスだが、普段からこいつを着て歩くのはさすがにおかしい。行事で着るっつーのも何か変だ。となるとやっぱ結婚式に着るくらいしかないよなこれ。



 ―――俺と腕を組んで教会の前を歩く姿を想像する。



 赤い流星の結婚式姿を想像して少し悲しくなった。


 もし万が一俺がミスフィートさんと結婚することになったら、ヘルメットと仮面は絶対に脱ごう。もう一度言う、絶対だ!


 とりあえずこの3点は、大名になっても普段着には使えんな。


 ・・・となるとやはりアレしか無いか。


 恩賞で誰かに渡すことも考えていたのだが、ミスフィートさんよりも偉く見えそうだったので回避していた服がひとつあるのだ。

 俺のイメージするミスフィートさんに全然当て嵌まらなかったんで完全スルーしてたんだけども、大名になった時ならばアリなんじゃなかろうか?

 ならばそれをミスフィートさんに着せれば全て解決する。


 よし!今から地道に最強付与をかけて強くしていこう。

 最高のタイミングで渡せるように、睡眠時間を削ってでも完成させてやるぜ。

 これを渡した時にどんな顔をするのか、少し楽しみになって来たぞ!






 ************************************************************






 軍の人数がどんどん増えて行き、訓練場も街のあちこちに作られた。

 定期的にジャバルグ軍の偵察が来るから、街の外でやるわけにはいかんのよね。


 論功行賞で侍大将になったので、最近は俺も兵を直接指導したりしている。

 とはいえ俺には鍛冶や付与の仕事もあるので、大半はチェリンとかに任せてる状態だけどな。



「フッ!」


「いい振りじゃないか。ヴォルフ」


「ふ~、これは片手でも振れるのが素晴らしいな、ですね」

「ハハッ、無理に敬語なんか使わんでもいいよ」

「いや、そうもいかんでしょう!こがらす殿は侍大将。誰とでも普通に会話していたら下の者に舐められますよ」

「なるほど・・・・・・。俺が舐められるのはともかく、ミスフィートさんの威信に影響が出るとマズイな」

「そうですね。上下関係はしっかりさせておかないと、集団行動にも影響が出ます。勝手な行動をする者に制裁を加える事も、時には必要なのです」



 なるほどなあ・・・。


 今までと違って人数も激増しているから、時には厳しくして規律を守らせる必要があるのか。先輩風を吹かすのってあまり好きじゃないんだけど、身分が上がった以上しょうがないよな。


 しかし、俺が入る前からミスフィート軍にいた、古参の女性達にまで偉そうな態度で接するのって逆にキツいぞ?

 俺の中ではみんな先輩って印象しかないんだ。それに誰が年上で誰が年下なのかもあんまり良くわかっていないから、全員敬語で接するってのが1番楽で暮らしやすかったんだよね。


 まあとりあえず、女性陣以外には敬語を使わない方針で行くか。

 ドワーフの年配者相手だと、勝手に敬語になってしまうかもしれんけど。


「わかった。好き勝手する者は斬るくらいの心構えで行くか!」

「あまり厳しいのもアレですが、それくらいの意識を持って接するべきですね」


 人数が増えれば、良い人だけじゃなく悪い人も増えるワケだからなあ。


 ルーサイアの民衆や、軍に入ったばかりの新兵など、大半がジャバルグ軍に虐げられてきた人達ばかりなので、俺の眼が届く範囲では、敵にしか悪人がいないように錯覚していた。

 でもどんな平和な国にも悪人ってのは必ずいるんだよな。


 この先、敵を全て滅ぼした後は、ミスフィート軍が国内すべての民衆を取り締まらなければならない。


 ・・・いっそのこと警察みたいな組織を作る?


 そういや俺は婦人警官の服を持ってたハズ。正義感に溢れた女性にこれを渡して、国の秩序を守るトップに据えるのもアリかもしれん。



「ルーサイアに尾張中から人が集まって来てるけど、獣人も結構来てるのか?」

「そうですね。知り合いにはまだ会えてないですが、かなり見かけますよ」

「エルフは魔法、ドワーフは鍛冶が得意なのは知っているんだけど、獣人はどんなことが得意なのだ?」


「えーと・・・、剣を使った戦闘能力は高いですね。あと足が速く隠れるのも上手いので、斥候を得意としてる者も多いですよ」

「斥候が得意ってのはナイスな情報だ!きっと職を探してる者も多いだろうから、斥候が出来る者を募集してみるのもアリだな!」


 そうだよ!今のミスフィート軍に足りてなかったのは情報だ!敵の動きがわからなきゃ、不意をつかれて致命的なダメージを負いかねない。


 軽い世間話みたいな流れから始まったのに、今日は有意義な知識が蓄えられて行くぞ!実はヴォルフって、むっちゃ有能なんじゃないか?


「俺が集めましょうか?すぐにでも仕事が欲しいって状況だろうから、簡単に集まると思いますよ」

「いいね!じゃあ斥候の人材募集はヴォルフに一任しよう。ああ、ならば一般の兵士も同時に募集してくれないか?得意な方を選択させた方が良いだろう。人数は何人集まっても構わないからな!多ければ多いほど良い」

「了解です。集まったら領主の館に行けばいいですか?」

「そうだな、そうしてくれ」

「ハッ!お任せを」



 そうだよ、斥候はもの凄く重要だ。ジャバルグ軍がいつ動くかわからん以上、情報網を広げておかんと後手後手に回ってしまう。

 今はカトレア隊だけに任せていたんだけど、人数が増えればもっと動きやすくなる筈だ。そういや清光さんも、ニーニャさんにそういう役目を与えてる感じだったな。


 よし、募集をかけたことをミスフィートさんに報告に行くか。




 ・・・・・




「というワケで、ヴォルフに獣人の募集をかけてもらいました」

「わかった。斥候が増えるのは非常に助かる。兵も多いに越した事は無いしな」

「軍の兵士は今どれくらいなのです?」

「1500人を超えたぞ。とはいえ人数が増えただけに過ぎんがな。今戦争になっても到底使えん」

「でしょうね。無駄に死なせるには惜しいですから、厳しく訓練しないとですね」


 問題はジャバルグがゆっくりしてくれるかどうかだけど、どちらにせよ戦いに備えて兵を鍛えまくるだけだ。備えあれば患いなしってね!

 たまにモヒカンが偵察に来てるから、とにかく情報を掴ませないことだな。

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