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赤い流星 ―――ガチャを回したら最強の服が出た。でも永久にコスプレ生活って、地獄か!!  作者: ほむらさん


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832 チャミィとメメが面白いのをゲット

 子供達は本当にこの日を楽しみにしてたので、手に入れた服はすぐにでも着たいだろうとメルティー様から制服を預かり、汚れ耐性++と消臭脱臭機能だけ付与することにした。


 赤カプセルから出る服は、最初からデフォルトで自動修復(小)とサイズ自動調節が付与されているので、とりあえずこれで試着くらいなら出来るようになるのだ。


 でも子供達はそのちょっとの時間すら待つのは不可能だったみたいで、ララがデラックスガチャに魔石を入れ始めた。


 うおおおおい、待ってくれーーーーー!


 そういや小学生って、10分の休み時間に体育館に行ってドッジボールするくらい、大人と時間の流れが違うんよな。


 おっさんの10分などトイレだけで終了するってのに、恐ろしい奴らよ・・・。



 ガチャコン! キュピピピン!



「なんか音が鳴った!」

「当たりなのじゃ!」


「「おおおおおーーーーーーーーーー!」」


 マジか!?ララがやりおった!


「今のは大当たりの音だぞ!ただ中身が何なのかが問題だが」

「下の穴にカプセルが入ってるのじゃ!」

「ここ?」


 ララが金カプセルを取り出し、ギャラリー達から歓声が上がった。

 ちなみにやっと付与が終わりました押忍!


 パカッ


 子供らしく、溜めも一切なしでララがカプセルを開けた。


「やった!【服】って書いてある!!」

「おおおおおおおおおお!」


「「おおおおおーーーーーーーーーー!」」



 中のカードを覗き見する暇すらねえぞーーーーー!


 『ヤレヤレだぜ』のポーズをしながら大人同士で苦笑いしていると、ララの両手の上にやたらと可愛らしい服が出現した。


 ん?なんかどこかで見たような気が・・・。



「あれ?」

「うにゅにゅ?どこかで見たことがあるような」

「それ!」

「いっしょのふくなのよ?」


「「ん?」」


 チャミィとメメが、メルティー様を指差していた。


「ああ!魔法少女セットの色違いなのか!」


「「おおおおおおおおおおーーーーーーーーーー!!」」


 メルティー様の衣装は、白+ピンクで構成された可愛らしいワンピースなんだけど、ララがゲットしたのは白+水色のワンピースだった。


「もしかしてボクも変身できるの!?」

「出来ると思うぞ。調べてみるから鑑定だけさせてくれ」



[魔法少女セットⅡ]

 :謎の化学繊維で作られた服。付与魔法が込められている。評価S

 :ワンピース、帽子、ブーツ、マント、変身ステッキの5点セット。

 :フル装備で全パラメータ5%アップ

 :魔法の言葉は『ランパ・ルルンパ・クルリンパ』

 :斬撃耐性+ 衝撃耐性+ 魔法耐性+ 熱耐性 冷気耐性 汚れ耐性 

 :自動修復(中)サイズ自動調節



「やっぱり魔法少女セットだ!Ⅱになってるけど、魔法の言葉は一緒だな」

「やったーーーーーーーーーー!」


「「ララちゃん、おめでとーーーーーーーーーー!」」


「おおおおお!ララ、変身するのじゃ!」

「うん!」

「ちょっと待ってくれ。メルティー様の制服と同じく、汚れないように付与魔法で強化するから、それが終わったら着替えるってことでいいか?」

「あ、そっかーーーーー!じゃあ待ってる!」

「急いで強化してやるからな~」



 うおおおお、今日はメッチャ忙しいぜ!

 子供達のテンポが速すぎて、最低限の付与なのに間に合わねえ!



「「チャミィがんばれーーーーー!」」



 もう次の子に行ってやがるし!フオオオオオオオオオオ!

 イカン、もっと集中しないと完成が遠のく。



 ガチャコン! キュピン!



「おとがなった!あたり?」


 しかも銀かい!心が純粋なだけあってみんなつえーなオイ!


「音が鳴ったら当たりだぞ。良い物が出るといいな!」


 横目でチラッと見ると、チャミィが銀カプセルを取り出したとこだった。

 ってかチャミィが一番速いし!もう許して下さい!


「あっ!ぴこぴこはんまーだ!!」


 なにっ?


 チャミィが持っているのは、確かにピコピコハンマーだった。

 でも俺が作ったのと違って、妙に可愛らしいピコピコハンマーだな。


 気になったので鑑定させてもらったら、『ぷにゅぷにゅハンマー』って名前のオモチャだった。叩くとかわいい音が鳴るって書いてある。


「ぷにゅぷにゅハンマーって名前らしいぞ?かわいい音が鳴るらしい」


「「おおおおおおおおおおーーーーーーーーーー!」」



 恐れを知らないチャミィが、メルティー様、ララ、メメの順番で、頭にハンマーを振り下ろしていった。



 ぷにゅん


「ぷくっ!」


 ぽにょっ


「あはははっ!」


 もきゅっ


「へんなおとなのよ?」



 何だこれ!叩く度に音が変わるんかい!

 調子に乗ったチャミィが大人勢を懲らしめに行くと、みんなしゃがんでくれた。



 ぽよん


 ピヨッ


 はむっ


 チャリン!



「「あーーーーーっはっはっはっはっはっはっは!」」



 毎回叩く音が変わるだけなんだけど、これは面白いな!

 でも何で俺だけお金を落としたような音だったのか。ヘルメットのせいなのか?


「すごく面白いオモチャね!これは当たり♪」

「こんな楽しいアイテムも出るんだねー!」

「可愛すぎて笑っちゃいました♪」


 ガチャって、たまにワケ分からんのが出るのが面白いんだよ。

 逆に子供達の場合、家電のような魔道具が一番盛り上がらないかもしれんな。



「メメも続くのじゃーーーーー!」


「「がんばれーーーーー!」」



 チャミィのおもしろアイテムを見てやる気になったのか、メメがいつになく真剣な表情でガチャに魔石を入れ始めた。


 お、服の強化完了!



 ガチャコン! キュピン!



「「きたーーーーーーーーーー!」」



 今、ちゃんと祈ったか?まあ、当たりを引けたんだから些細な問題ではあるが。

 しかしホントもうダメだ。子供のペースにはついて行けん!


 カプセルがポフッと変化し、メメの両手の上に扇子が乗ってるのが見えた。



「あちゃ~、子供に扇子は必要無いか。ちょっとハズレだったかな?いや待て。扇子にしてはデカいような・・・」



 鑑定したら、小っちゃいハリセンだった。

 なるほど、この大きさなら叩かれても全然痛くなさそうだな。


 しかもこのハリセン、チャミィのアイテムと連鎖したようで、叩くと過激な音が出るって書いてある。子供達は鑑定が出来ないので教えてあげた。



「えーとな、これは『ハリセン』って名前のオモチャなんだが、これでぺちっと叩くと、チャミィの『ぷにゅぷにゅハンマー』みたいに音が出るらしいぞ?」


「「おおおおおーーーーーーーーーーーーーーー!」」



 子供達が頭を差し出したので、メメが一発ずつ叩いて行った。



 バキッ!


 グシャッ!


 ドガーーーーーン!


「うぇええええ!?すごい音が鳴ったのじゃ!!」

「でも全然痛くないかも?」

「びっくりしたーーーーーーーーーー!」


 子供達の頭蓋骨が破壊されたかと思ったじゃねえか!

 最後のドガーンで、音が凄いだけってのがわかったけど。


 すたたたたた


 メメが大人勢を狙いに来た!


 ズガン!


 バキューン!


 プチュン!


 パオーーーーーーーーーーン!


「音がメッチャ痛いんだけど!」

「あははははは!」

「潰れたような音がしましたよ!?」

「俺だけ動物の鳴き声だったんだが!!」


「「あーーーーーっはっはっはっはっはっはっは!」」



 音が出るシリーズ、すげー面白いじゃん!

 あ、そうか!銀カプセルのオモチャだもんな。


 うん。地味に俺も欲しいぞ?

 今度子供達に貸してもらおうかな・・・。

 

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