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赤い流星 ―――ガチャを回したら最強の服が出た。でも永久にコスプレ生活って、地獄か!!  作者: ほむらさん


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828 リンコのレベル上げ

 さすがに大きなイベントが連発することもなく、船をゲットした後はいつもの遠足で一日が終わった。


 初めての殺し合いでレナの精神が高ぶっていたので、いつも以上に訓練に気合が入っていたくらいかな?まあ高ぶっていたのは彼女だけじゃなく、一切手出ししていない俺以外の全員がそうだったんだけどね。


 いや、大魔王も平常運転か。

 踏んだ場数が違うので、雑魚敵20人程度では戦ったうちに入らないのだ。


 むしろこの前のバトルロイヤル後の方が興奮している感じだった。

 仲間内だろうが強敵と戦うのが楽しいんだろな~。


 アリアダンジョンで子供チームを回収してから流星城に帰還。


 みんなで食堂に移動すると、ルーシーと同じテーブルにリンコがいたので、仕事の感想を聞いてみようと話し掛けた。



「お疲れさん!新しい仕事はどうだった?」


 ルーシーとリンコが振り向いた。


「疲れたーーーーー!みんな毎日こんなに大変な仕事をしてるんだね~」

「昔はそうでもなかったんだが、最近特に忙しくなったんだよ」

「でも楽しかったよ!みんな優しかったし」

「良かったな!新しい家はどうだった?よく眠れたか?」

「メチャメチャ綺麗だった!布団もふわふわで気持ち良かった~♪」

「気に入ってくれて良かった」


 田舎のボロボロの家から、大都会のマンションに引っ越したようなもんだ。

 何もかもが違っていて、驚きの連続だったに違いない。


「あ、そうそう!小烏丸に頼みがあるんス!」

「頼み?」

「リンコって最初の頃のイズミみたいにレベル1だと思うから、全然体力が無いんスよね~。ダンジョン4階層の海産物で軽くレベル上げをしてほしいんス」

「なるほどレベルか・・・。ただの村娘だったからな~」

「3体も倒せばかなり楽になると思うんスよ」

「そうだな。明日の朝ちょろっとレベル上げだけして、すぐ流星城に送り返せばいいんだな?俺も用事があるんでサクッと終わらせよう」

「頼んだっス!」

「レベル上げ??」

「これもリンコの仕事のようなもんだ。生まれ変わったかのように身体能力がアップするから、楽しみにしておくといい」

「へーーーーー!あ、ごはんが来た!」


 うお、今日の夕食ってラーメンだったのか!

 どうやらリンコは醤油ラーメンを注文したらしい。


「なんか変なごはんが来た!」

「ごはんっつーかラーメンだな。すごく熱いから気を付けて食べるといい」

「ウチが食べ方を伝授するっスから、しっかり見ておくっス」


 ズルズルズルズル


「なにそれ!?紐ごはんだ!」

「紐じゃないっス!とにかくラーメンはめちゃうまっスよ!」

「よし、食べてみる!」


 ズルズルズル


「ごふッ、熱ッッ!あ、でも味が濃くて美味しいかも!!」

「ラーメンは逃げないから。落ち着いてゆっくり食え」

「にゃはははははは!」



 自分の分を注文していないことに気付き、急いで味噌ラーメンを注文した。


 しかしいきなりルーシーと友達になったのは、リンコにとって大きいな。

 メチャメチャ社交的な人物だから、一気に友達が増えるに違いない。






 ************************************************************






 子供チームとリンコを連れて、アリアダンジョン4階層に転移した。



「たぶん今日で子供達全員レベル40に到達すると思うから、早めに迎えに来てほしいのよ。みんなガチャがしたくてウズウズしてるんだから!」

「あ~、そういや今日でダンジョン生活五日目だったか・・・。しかし早いな!結構ハイペースで頑張ったんじゃないか?」

「最近は、私とミィとメメ、ルルとララ、マリアナさんとメルティーの3組に分かれて狩りをしてるから、かなり効率が良くなったの」

「なるほど。えーと何時に迎えに来ればいい?」

「夕方5時くらいかな?魔石がいっぱい貯まったから、明日は朝からガチャ大会になると思うけど、とにかくみんなガチャがしたくて明日まで待てないのよ」

「ハハハッ!了解した。でも明日のガチャ大会が終わった後、絶対狩りに行きたくなるだろうから、今のうちに通信機を渡しておこう。今日はちょっと遠出するんで、通信機を使うのは明日のガチャ大会の後にしてくれ」

「わかった」



 パメラに通信機を手渡すと、子供チームがワーっとダンジョンに散って行った。



「よし、子供達に倒されたカニがそろそろリポップした頃だな」

「こんな武器渡されたけど、魔物と戦うなんて無理だよ!!」

「いや、あの子供達でも倒せるくらい弱い魔物だから安心しろ。それに魔物は俺が捕まえててやるから、その脇差しを何度も突き刺すだけでいい」

「それはそれでなんか可哀相なんだけど!!」

「魔物といっても倒すのは魚みたいな食い物だから、食料を捕獲しに来ただけって考えろ。そもそもダンジョンの魔物は人間を鍛えるために用意されたモノで、普通の生き物と違って何度でも蘇るんだ」

「え?生き返るの!?」

「正確に言うと無限に湧きまくるってだけで、生き返るってのとも違うんだが、とにかくすぐ復活するのを見たら罪悪感なんて感じなくなるから安心しろ」

「変な生き物なんだね~」



 俺もダンジョンの魔物のことなんか、よく分かってないんだけどね。

 ゲームみたいなもんだって考えてる。


 リンコを連れて通路に入ると、カニがリポップしていた。

 すたこらサッサと近付き、カニを捕まえた。



「でっか!」

「ほれ、ズブっといけ」

「怖いんだけど!」

「早くやっつけてくれないと俺が怪我してしまう。早くーーーーー!」

「あーーーーー!もう!!」



 急かされたリンコが仕方なくカニをやっつけた。


 そして考える暇も与えず、すぐ先に進んで海産物をしばき倒し、合計9体倒してから引き返すと、最初のカニが復活しているのを見てリンコの罪悪感も消え去り、そういうモノだって分かってくれたようだ。


 スタート地点に戻ってから、レベルアップによる身体能力の変化を確認させる。



「なにこのジャンプ力!?メチャメチャ身体が軽くなったんだけど!!」

「一気にレベルが上がったおかげだ。これでバリバリ働けるようになったろ」

「凄すぎる!今なら村長も撃破できるよ!」

「いや、どんだけ嫌いなのか知らんが撃破すんじゃねえ!」



 まあ、しばらくあの村に帰ることも無いだろうし、村長の命は大丈夫だろう。

 それに軍の人達の強さを知れば、自分が最弱だということに気付くハズだ。


 さてと、リンコを流星城に返して、摂津の国に出発するか~。

 

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