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赤い流星 ―――ガチャを回したら最強の服が出た。でも永久にコスプレ生活って、地獄か!!  作者: ほむらさん


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817 最後だけ意味が分かったパトラン

 

 ―――――パトラン視点―――――



 成り行き・・・というか、強引にレミィ師匠に弟子入りさせられて、蒼髪の恐ろしい男が率いる一行にアタシも加わることになったんだけど、最初に見た時から異質さしか感じなかったが、中に入ってみると本当に意味不明な集団だった。


 蒼髪の男と弟子の男が二人。

 そして女が二人。


 ここまではいい。


 問題なのは、ピカピカと光り輝く鉄の体の、人間なのかすら定かではない意味不明なヤツが三人もいるってこと!いや、噂ではもう一人ピカピカがいるらしい。


 甘い果物を沢山持って来てくれたし、好奇心で話し掛けてみると面白かったから、一緒にいて楽しいんだけど、でも本当に意味不明すぎるんだよ!!


 こっちは皆、蒼髪の男から常時放たれている威圧感で怖くて近寄れもしないっていうのに、あのピカピカどもは怯みもせず平然と話し掛けるし、むしろおちょくって怒鳴られている姿を何度も見た。


 ・・・あの男が怖くないのかね!?


 まだ一度も戦闘している姿を見たことないから実力もさっぱり分からない。でもパッと消えたり突然目の前に現れたりと、変な魔法が使えるのは知ってる。


 しかも最近、あの果物屋がお人形遊びを始めると、青いピカピカもお人形遊びを始めて、ついには男連中全員がお人形遊びするようになった。


 あの蒼髪の男までもがだよ?もう本当に意味が分からない!


 そして今、蒼髪の男とピカピカ三人で何やら話し合っていたんだけど、どうやら模擬戦を始めるらしい。とうとうアイツらの実力を見ることができるんだ!



 ゴイーーーン!



 ヒュン ヒュン ヒュン ヒュン ヒュン ヒュン


「くらえ!」


 バリン! バリン! グシャッ ブィーーーーーン!

 ビュオン ビュオン ビュオン


「チッ!」


 タタタタタタッ


 ガギン チュドーーーン!



「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」



「なにこれ?」



 ―――――全員化け物だった。






 ************************************************************




 ―――――超絶バトル直後の小烏丸視点―――――




「アイツら何なのさ!?お人形遊びしてたと思ったら突然ドッカンドッカン魔法を撃ち合って盾で弾いて斬り合って、こんなの見たことないよ!!」

「いや、うん、私もこんな壮絶な戦い初めて見た・・・」

「え?レミィさんもピカピカ達の強さを知らなかったんですか?」

「赤いのが戦場で敵兵を数百人単位で斬り捨てて無双してる姿は何度も見たけど、こんなに魔法を多用してたことなんか一度も無いもん」

「俺は目の前で見たことあるぞ!ウチの師匠と本気で斬り合いながら、ガンガン魔法を撃ち合ってさ、あの時はマジで震えが止まらなかった!!」

「その闘いはケンから何度も聞かされてるけど、それ以外のピカピカ二人も同じくらい強くねえか!?いや、強いっつーかもう化けもんだろ・・・」

「あの四人の内の一人だけでも、レザルド軍を滅ぼせるんじゃないかい?」



 ギャラリー達の会話が心地良かったので、メタルヒーローも大魔王も静かに耳を傾けていたのだが、最後の一言だけは訂正させねばならん。



「時間を掛ければ可能かもしれんが、それは買いかぶり過ぎだな」



 ギャラリー達の方へ歩いて行った。



「今のバトルロイヤルを見てそう思ったんだろうけど、少なくとも俺は今の戦闘でMPを半分以上失っている。それに人形を10体操作すると非常に疲れるんだ。短時間で決着がつく遊びだから全力で戦えたに過ぎない」

「そもそも一人で行動してたってつまらんだろ。殺伐としていればどんどん心も荒んでいくしな。すなわち一人で暴れるような奴が大名になると、こんな国になっちまうっつーわけだ」

「どれだけ強くても一人で出来ることには限界がある。いや、戦闘だけじゃなく国を統治するには頼れる仲間が絶対に必要なんだ。そんな仲間達と共に笑い合える国を造る!最高だろ!」



 それを聞いたレナとパトランが、なるほど~とウンウン頷いている。孤高の大名と手下と敵しかいない構図、それが今の近江なんだと納得したようだ。


 バトルロイヤルの話から清光さんと虎徹さんが話を広げてくれたおかげで、レナやパトランも物語の主役の一人なんだと自覚し、メタルヒーロー達による深良い話としてキレイに締め括られた。しかし虎徹さん、良いこと言うよな~。


 俺は自分の話しかしてないけどね!



 ・・・おっと!そろそろみんな準備出来た頃かな?



「んじゃそろそろ俺は帰ります。遠足とリフレクションシールドの再現、頑張って下さい!」

「あいよ!やり切った感あるけど、まだ朝なんだよな~」

「大魔王より先にマスターしてやるぜ!じゃあな」



 早朝から大暴れしたんで酷く疲れてるけど、今日は休みなのだ。

 ただいつもと違い、流星城に転移した。



「あ、もしかして待たせちまったか?」



 玉座の間には、メルティー様、ララ、チャミィ、メメ。そしてルル、マリアナ、パメラという、子供&保護者で構成された『子供チーム』が勢揃いしていた。


 実は今日からアリアダンジョン攻略メンバーが入れ替わったんだけど、子供達の準備に手間取ってしまい、その待ち時間に近江で超絶バトルをしていたのだ。


 準備といっても身支度だけじゃなく、一週間前から魔物を倒すための訓練をしていたので、その最終チェックみたいな事をしていたんだよ。作戦会議みたいな?


 だからまあ近江で遊んでる時間があったんだが、もう少し急いで帰って来た方がよかったのかもしれない。



「大丈夫なのです!やっぱり刀の取り扱いは危険ですから、仲間を傷付けないよう慎重に行動するとか、話し合うことが尽きないくらいで・・・」

「本当は魔法で戦わせてあげたいんだけど、MPが切れたら何も出来なくなっちゃうからなぁ・・・。心配だけど、刀で戦えるようにならなきゃね」

「京の都ダンジョンを冒険したのですから大丈夫です!子供達を信じましょう!」


 そうなんだよな~。MPの問題があるから近接戦闘をしなければならんのだ。まあ子供達は脇差しで戦う予定なので、普通の刀よりは安全だと思うが・・・。


「あれだけ訓練したんだから大丈夫だ!アリアダンジョン4階層の魔物なら子供達でも倒せるハズだから、落ち着いて1体ずつ倒せばいい」


 それを聞いた子供達が闘志を漲らせる。



「皆、落ち着いて戦うのじゃぞ!」


「「オーーーーーーーーーーーーーーー!!」」



 うん。この子達なら全然大丈夫な気がしてきた。

 保護者達も優秀なんだし、変にビビらず彼女達に任せよう!

 

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