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赤い流星 ―――ガチャを回したら最強の服が出た。でも永久にコスプレ生活って、地獄か!!  作者: ほむらさん


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789 迷子

 ボヤッキーがSMに目覚めるというアクシデントはあったものの、そっちの世界に流される事なく夜伽は普通に完封勝利だった。


 そして今日は近江編が休日だったので、ルシオ達を4階層まで送った後は虎徹さんの部屋でマジックバッグの製作に勤しむ。


 そういやアリアダンジョン攻略組は最初1週間交代で考えていたんだけど、ナターシャが夜伽で離脱した辺りから論功行賞を挟んだりで結構適当になり、しかも勤務地の変更やらでみんな仕事が忙しくなってしまったので、大体一週間から十日くらいという緩い感じに変更された。


 日数が少なかった人達は時間がある時に適当に参加していいって事になったので、かなり適当だけど文句は出なかった。まあ大雑把なミスフィート軍だしな。


 というわけで、もう一週間過ぎてる気がするけど今のメンバーは明日まで。


 4階層という海産物の宝庫で荒稼ぎタイムに突入したので、いつも以上に大暴れしているハズだ。魔石の回収がちょっと大変だけどね。


 ちなみにこのメンバーは、清光商店のオープンにぶち当たるという幸運に恵まれたので、小烏丸商店は開かない予定。俺も結構家具を仕入れてラインナップが充実しているから、次のメンバーもラッキーと言えるだろう。


 ただ次のメンバー候補だった侍大将のレミィが参加できない状況なので、魔石の後払いで家具を20点渡しておくか。頑張ってくれてるからな~。


 近江で不自由な生活をしている今だからこそ、ベッドやソファーなんかですごく喜んでくれると思う。しかし街の中で大量の家具を出すと住民達が妬んでしまいそうだから、次の街に向かう道中で選ばせるとするか。


 近江メンバー全員が仰天するだろうから、それも楽しみだ!



 そんな事を考えながらマジックバッグを作りまくり、もう普通に何事もなく一日が終わった。


 最近は非常に濃密な毎日なので、何だかすごく勿体ない時間の使い方をしてしまった感があるが、マジックバッグを待ち望んでる仲間達は大勢いるから、これはかなり重要な仕事なのだよ。


 誰か時空魔法を覚えて助手になってくれねーかな?

 いや無理か。レジェンドガチャを回さないと挑戦権すら得られんもんな。


 そういや俺もバイク欲しいから、デラックスガチャ回してえええええ!

 でも買い物し過ぎて魔石がねえ!!






 ************************************************************






 長閑な休日も終わり、いつものメンバーと共にディグダムの街へ転移した。



「しまった!アイツらの居場所を聞いてねえ!」

「なんてこった!此処から街の中央までしか行ったことないぞ」

「まあ騒がしいのが二人いるし、歩いてれば見つかるだろ」

「街の中央まで歩いて見つからなかったら、迷子センターを作って、ケンちゃんとセイヤを拡声器で呼び出そう」

「うわはははははははは!!お前よくそんな面白いこと思いつくな!!」

「でも今の状況だと俺達が迷子ってことにならんか?」

「あ、そうか!んじゃレミィお母さんを呼び出そう」

「プハッ!お前、母ちゃんにぶん殴られるぞ?」

「覚悟の上だ!」



 街の中央まで歩いたけど、残念ながらお母さんが見つからなかった。



「スピルバーン、迷子センターを作って下さい!」

「迷子センターってどんなんだよ!?」

「審査員席みたいな、長いテーブルと椅子でいいんじゃね?」

「適当だなおい!」



 長いテーブルの後ろに並べられた椅子にメタルヒーロー達が腰掛けた。


 ピカピカ四人衆しか居なくて強烈な絵面なのもあり、当然ながら街の住人達がギョッとした顔で此方を見ているが、こういうのは気にしたら負けだ。


 拡声器のスイッチをONして、口元へもっていく。



『ピンポンパンポーーーン!』



 呼び出し音だけで虎徹さんが噴いた。



『本日もディグダムにお越しいただきまして誠にありがとうございます。ご来店中のお客様に迷子のお知らせを致します』


 全員ゲラゲラ笑い出した。


『街で迷子になっていたメタルヒーローちゃん達をお預かりしております。レミィお母さんは至急、街の中央の迷子センターまでお越し下さい』


 念の為もういっちょいっとくか。


『繰り返します。レミィお母さんは至急、街の中央にある迷子センターまでお越し下さい』


 拡声器のスイッチを切った。



「「ぶわーーーーーっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!」」



「これでもう安心だ」

「クッソ笑った!オレも今度やろっと!」

「迷子センターで待ってるのがピカピカ四人衆ってのがいいな!」

「そういや保護者が子供を探してるパターンもあった気がするぞ。子供の服装なんかを言って、気付いた人に連絡してもらう感じで」

「なるほど、勉強になるな」



 何となく北かなーと思ってそっちにテーブルを向けてたんだけど、どうやら正解だったようで、正面からレミィお母さんが凄い勢いで走って来た。



 ―――――そして渾身のドロップキックがシャアリバーンに炸裂。



「どわあああああああああーーーーー!!」



 ドガシャーーーーーン!



「レミィお母さん!シャアリバーンちゃんになんてことを!」


 ズガン!


「のわあああああーーーーー!!」


 サイダーもドロップキックで弾き飛ばされた。


「レミィお母さんって何なのよ!?私に子供なんていないから!!」

「しかもピカピカの四つ子な」

「レミィ母さん、少し落ち着くんだ!」


 ドガッ!


「「ごわああああああああッッ!」」



 スピルバーンとギャラバーンもテーブルごと蹴られてひっくり返った。


 レミィお母さん怖いです・・・。


 少し遅れてやって来たレナが現場を見て大爆笑していたので、メタルヒーロー達は全滅したけど、体を張った甲斐はあったな!

 

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