表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
赤い流星 ―――ガチャを回したら最強の服が出た。でも永久にコスプレ生活って、地獄か!!  作者: ほむらさん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

764/907

764 清光商店

 たった一人の男が欲望に飲まれた結果、ガチャ部屋がアイテムで埋め尽くされてしまうという、何日か前に起きたばかりの光景を目の当たりにしたわけだけど、あの時とまったく同じ流れで『清光商店』がオープンした。


 というか俺の目論見通りに事が運んでいたので、ちょっと誘導したんだけどね。


 清光さんからすると必要無いアイテムを売り捌いて明日のガチャ資金にできるし、俺や仲間達にしても欲しいアイテムを魔石10個で手に入れられるわけだから、どちらにとってもwin-winなのだ。


 おそらく明日も清光商店が開くと思うけど、清光さんがバイクを手に入れた時点でガチャを回すのを止めるだろうから、次回のことなど考えずにガンガン買って問題ないだろう。


 微妙なデザインの家具を買って売れ残るのも嫌だから、欲しい物がなくなった時点で買い物はストップするけどね~。



「このソファーすごく気に入ったわ!買っちゃおっと!」

「やったーーーーー!可愛い服見つけたよ!」

「ほんと?ピピン良かったね~」

「服が家具に埋もれてるから、一瞬足りとも気が抜けないわ!」

「私、あのベッド買っちゃおうかな~♪」



 向こうから『THE・女の子の買い物』って感じの、キャピキャピした会話が聞こえてくる。


 ピピン隊はガチャを楽しみにしていたから突然の清光商店に困惑してたけど、何だかんだで楽しんでいるようだな!



「この洗濯機って、城にある洗濯機より高性能なんですよね?」

「知らんけどガチャ産のなんだから凄い性能なんじゃねえの?欲しいのか?」

「私の婚約者は軍人じゃないので、城の洗濯機が使えないのですよ」

「あ~そっか!ジルは便利な魔道具を買いまくった方がいいのかもな!」

「ぐぬぬぬ・・・、魔石が120個あるから余裕だと思っておったが、欲しい物がありすぎて正直足りん!」

「いや~、俺も全然足りんわ!セレンに便利な魔道具をいくつか買ってやろうと思ってるんだが、自分の服なんかも欲しいしな・・・」

「もう一日狩りができれば、魔石を気にせず買い物できたんだけどな~」



 なんか男連中の方が買いたいものが多くて困ってる感じだな。



「皆の買い物が終わったら俺が色々買い漁る予定だから、数日後に流星城でオープンする『小烏丸商店』でも買い物することが出来るぞ。ただこのメンバーは清光商店で買い物してるから、小烏丸商店で買えるのは一人10点までな!」


「「なんと!?」」


「ただ、明日も清光さんがガチャをぶん回すと思うんで、バイクが出なかったり出ても午後とかだった場合、明日も清光商店がオープンするかもしれん」

「おお!明日も買い物ができるのか~」

「バイクがなかなか出なかったらという話ですよね?でもお店が開くことを期待して限界まで魔石を集めとかなきゃですね!」

「ガチャよりも買い物の方が確実だから、今はこっちに全力だな!」

「明日も清光商店がオープンしたら小烏丸商店は開かない予定だから、ここで買えるだけ買っておくことをオススメするぞ」

「了解です!」


 会話に加わることもなく、ただ話を聞いているだけの清光さんに確認してみる。


「勝手に適当なこと言っちゃいましたけど、今の会話の内容で合ってます?」

「問題無い。三河の武将らはもうすでにガチャ産の良い家具を使っているから、お前らに売った方が早く魔石を回収できる。バイクが何時に手に入るかにもよるが、出たアイテムは部屋に放置しとくから明日もオープンすると思っとけ」

「了解です!皆聞いたな?明日も清光商店でお買い物だ!」


「「っしゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」」



 ピピン隊は自分の為の買い物をするだけなので悩むこともないのだが、男性陣は婚約者や家族へのプレゼントを考えているので悩ましいみたいだな。


 プレゼントで喜んでもらえると誇らしい気持ちになるのはよくわかる。

 俺も人の喜ぶ顔を見るのは大好きだ!


 娘はいるが現在独り身のヴォルフは、女性を口説き落とすための女性服なんかをゲットしておくのもアリだな。


 余計なお世話かもしれんけどこっそり助言しとくか~。


 ウチの親父もなんだけどさ、若くして亡くしてしまった妻への愛情が深すぎて、再婚という考えを排除してる感じなんだよね。


 半分地雷だからこの話題には触れない方がいいんだけど、老後の心配があるからやっぱどうしても気になってしまうんだよ。


 おっと!

 俺もそろそろ買い物を始めないと、家具が邪魔で奥まで攻められないな。



 買わないアイテムを清光さんに報告して回収してもらいながら、小烏丸商店の商品を充実させていった。




 ・・・・・




 ようやく買い物も終わり、ガチャ部屋が元のキレイな状態に戻った。

 良い買い物ができた仲間達は全員ホクホク顔だ。



「かなり売れたな!よーし、これで明日も一勝負できるぜ!」

「やっぱり城の魔石もかき集めるんですか?」

「当たり前だ。資金不足のせいでバイクが手に入らないのは許せん!」

「その時点でシルヴァラさん達に袋叩きにされるのが確定しますけど?」

「覚悟の上だと言ったろ。バイクさえ手に入れちまえば、どんだけ殴られようがノーダメージだ!」

「虎徹さんとまったく同じ思考だし!どうなっても知りませんからね?」



 この後清光さんは三河で限界まで魔石を集めなきゃならないから、ヒューリックのバイクの訓練はナシになってしまったが、流星城に帰ったら買った家具を部屋に設置しなければならないので、ちょうど良かったのかもしれない。


 しかし清光さんは、ゴーレム用の予備魔石すら全回収するんだろな~。

 明後日くらいからの労役が騒がしくなりそうだぜ・・・。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ