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赤い流星 ―――ガチャを回したら最強の服が出た。でも永久にコスプレ生活って、地獄か!!  作者: ほむらさん


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753 結婚式

 

「お嫁さんの数が100人を超えていたのには正直俺も驚いている!そもそもなぜこんな事になったのかという話からしなければならないのだろうけど、俺もよくわかってないんだ。北海道から戻ったら突然こうなっていたのだ!」



 イカンイカン!男連中の突き刺すような視線を一身に浴びているとどうしても言い訳したくなってしまう。


 だが俺が今しなければいけないのは言い訳ではない。

 嫁を愛し続けるという覚悟を皆に伝えなければならんのだ!



「だが実際こうなったからには、分け隔てなく全てのお嫁さんを愛し続けるとここに宣言しよう!俺が絶対に約束を守る男だってのは皆知っているだろう?強大な敵だろうが勝つと言ったら必ず勝つ!愛し続けると言ったら愛し続けるのだ!」



 論功行賞の日に、ミスフィートさんが『近々盛大な結婚式を挙げるからな!』って言ってたのはよく覚えていたが、その『近々』がまさか一週間以内を指していたとは予想外だった。


 でも冷静に考えると、重臣達が各地に散って行った後だと全員集合するのが難しくなってしまうのだ。確かに結婚式を挙げるなら今がベストと言えるだろう。


 本当に突然だったので結婚式の日付を告げられた時は驚いたが、論功行賞明けにすぐ伊勢のパラスナグア城までセーブしに向かってたおかげで、全ての嫁を回収出来たのは良かったよ。


 ミスフィートさんも仕事がギッシリって状態だから、俺がパラスナグア城まで転移出来ない事をすっかり忘れたまま結婚式を決めてしまっていたのだ。


 まあギリギリセーフだったから結果オーライなんだけどさ。



 ちなみにどこに向かってスピーチしているのかというと、流星城のてっぺんから城門の外に向かってマイクを使っている状況だ。


 お嫁さん達の『盛大な結婚式を挙げたい!』という意見でこの様な形となった。

 俺のすぐ後ろには、綺麗な衣装を纏ったお嫁さん軍団がズラッと並んでいる。


 ただ下からは前列の人しか見えないので、定期的に場所をチェンジして部下達に手を振ったりしてる嫁の姿が微笑ましい。


 この日の為に素敵な衣装を用意してあったので、その姿を大勢の兵士達に披露したいのは当然だろう。


 ただ距離が離れているので、下は大歓声なのだろうけどワーワー騒いでるなーって感じる程度かな?一応歓声がおさまるのを待ってから話を続けるよう注意してる。


 ちなみに三河から、清光さん、虎徹さん、シルヴァラさん、ニーニャさんも駆けつけてくれた。VIPなお客様なので、群衆の中ではなく、流星城のてっぺんで俺達の後ろ姿を見ているわけです。


 当然、『嫁が100人超えてるじゃねえか!』『お前ちょっと頭おかしいだろ!』などとメチャクチャに言われたぞ。俺も完全に同意見なので、何を言われようがどんだけ罵倒されようが全て受け入れますとも!


 嫁が100人超えていてその状態で結婚式を挙げているわけだから、もう前代未聞のハイパー結婚式に成らざるを得ないのだ。


 しかも100人超えている事が判明したのは結婚式当日になってからなので、正直俺も大混乱しているのは事実だ。


 つーか『結婚式当日に嫁の総人数がわかった』って、マジで何なのさ!?



「皆知ってると思うが、尾張ミスフィート軍大名のミスフィートだ!」



 俺のスピーチが終わり、今度はウェディングドレス姿のミスフィートさんがマイクで話し始めた。


 いや、この国の大名なんだから皆知ってるに決まってるでしょうが!

 冗談なのはわかってるが、一応ツッコミを入れておく。



「尾張を支配していたジャバルグに対抗する為に反乱軍を指揮するようになり、今日まで戦いに明け暮れる日々だったが、ようやく私も結婚する事が出来たぞ!」



『『うおおおおおおおおおーーーーーーーーーーーーーーー!!』』



 大勢の兵士達の雄叫びと『おめでとー』という声が、ここまで聞こえてくる。



「ただ見ての通り、私を含めて重臣の大半が小烏丸と結婚することになったので、ほぼ同時に子を宿す可能性が高い。そうなると必然的に戦力が低下してしまうのだ」



 そうなんだよ!軍のトップにいる女性達が揃って妊娠してしまうと、戦場に出て戦えなくなっちゃうんだよね。


 そうなると部下達に戦闘を任せるしかない。

 後ろで指揮するくらいなら可能だが、刀を振り回すのはちょっと無理だ。



「なので重臣達が戦えない時は、男性陣と、胎に子を宿していない部下達に頑張ってもらう事になる。子が生まれるまでの間、国を頼んだぞ!」



『『うおおおおおおおおおーーーーーーーーーーーーーーー!!』』



「私からは以上だ。それでは本日めでたく小烏丸の妻となった者達を紹介しよう!一人一人前に出て、皆に今の気持ちを伝えるのだ!」



 重臣筆頭のカーラから始まり、100人超のお嫁さん達が一人ずつ、親しい友達らに喜びの声を伝えていく。


 こんなワケの分からん結婚式は見た事も無いが、とにかく皆幸せそうなので、素晴らしい結婚式なんじゃないだろうか?



「小烏丸、結婚おめでとう!」


「「おめでとーーーーーーーーーー!!」」



 三河から来てくれた友人たちから祝福される。



「ありがとうございます!ちょっとだけ普通と違う感じの結婚式になっちゃいましたけど、なんかイイ感じに出来たような気がします」


「言うほどちょっとだけか?まあでも、こういうのも面白くてアリだな!」

「オレらも近い内に結婚式を挙げなきゃならんから大変だぞ!」

「もう盛大すぎて感動しちゃったわ!私達も盛大な結婚式にしようね!」

「ウチらも同日に結婚式を挙げるにゃか?」

「別々でも構わんが、態々(わざわざ)日にちをズラす理由もあるまい?」

「オレはアニキと一緒の日がいいぞ!」

「私もニーナと一緒の方がいいかな~?」

「じゃあ一緒に結婚式を挙げるにゃ!」



 こうして、嫁100人超というワケの分からん結婚式は大成功に終わった。


 しかし、ルシオ、ボヤッキー、ヒューリック、ジル、そして清光さん虎徹さんらの結婚式が続々とやって来るので、その全てに参加するだけでも結構大変だぞ!


 ・・・そうか、俺もとうとう結婚したんだ。


 死ぬほど大変だけど、みんな絶対に幸せにしてみせるからな!

 

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― 新着の感想 ―
これ、夜想曲版だと、描写を一人一話としても百話超えるんか…… 自分夜想曲で作者やってるけど、ある意味苦行だな、百人百話の描写って。そう考えると千夜一夜物語のシェラザードはとんでもないな。
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