表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
赤い流星 ―――ガチャを回したら最強の服が出た。でも永久にコスプレ生活って、地獄か!!  作者: ほむらさん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

74/910

74 先制攻撃

 パラゾンの北に陣を構えて数刻経過。とうとうザンガル率いる1500の兵と対峙した。



「小生意気な反乱軍め!ジャバルグ様の命を受け、この部将ザンガル自らキサマらを討伐しに来たぞ!」



 アイツが敵の大将か。

 しかしこの大軍だ。敵の武将がザンガルだけってことはあるまい。侍大将、足軽大将などの名のある武将も来ていることだろう。

 ジャバルグ軍の配置も、中央、左陣、右陣の3つに分かれているので、必ずそれを取り纏める奴がいるハズだ。



「反乱軍総大将、ミスフィートだ!ジャバルグ軍の横暴な統治にはもうウンザリなのでな、そろそろ大名の座から降りてもらうことにした。では早速殺し合おうじゃないか!」


「言ったな小娘が!力の差というモノを、思い知らせてやるわ!」



 双方の総大将が陣へ戻った。



「敵の総大将は部将ザンガル。そして左陣を率いてるのは侍大将カール、右陣は侍大将ゲイルだ。ザンガルと同様、この2人もゴンズより遥か格上なので、心してかかれ!」

「「ハッ!」」


 急いで自分の持ち場へと戻り、先制攻撃の用意をする。



「それは何?」

「秘密兵器だ。まあどんなモノなのかは、すぐにわかるさ」



 狙いは正面、敵の右陣500だ。


 こっちは総勢で500程度しかいないんだ。最初に少しくらい敵兵を削っておかんとさ、これじゃあバランスが悪くて敵さんも面白くないだろ?


 レバーをフルパワーにセット。

 一撃でMP300分を一気に放出する。


 このまま真っすぐ撃つと貫通してしまうだろうから、右陣のど真ん中で爆発させるよう微調整。

 敵兵だけが密集しており、カトレア隊が回り込む前の今が最大の好機!



「兵数の違いが戦力の決定的差でないことを、腐れ外道共に教えてやる!」



 ビュオン



 ミスフィート軍の左陣から敵の右陣へ向かって光が発せられたのを、味方全員が目視した。



 ドガーーーーーン!!!



「なッ!?」

「え?何?」


 土煙がもうもうと舞い上がり、どうなったのか良く見えない。


 そして土煙が収まった時、そこに立つ者はただの1人もいなかった。



【レベルが上がりました】

【レベルが上がりました】

【レベルが上がりました】




「・・・・・・・・・・・・」



 失敗こいたー!こんなことなら敵本陣を狙えば良かったーーー!!

 ゲイル君よ、正直すまんかった!キミは見せ場ナシで退場っス。



「一撃で・・・、ただの一撃で、敵兵500が消え去ったぞ!」

「小烏丸がやりおった!先制攻撃をするとは言っていたが、まさかこんな・・・」

「驚いたわね!!」


「・・・小烏丸くん、私達の敵が一人も残ってないんだけど?」

「俺もまさかこんなに威力があるとは思わなかったんだ・・・。うん、中央の敵を半分譲ってもらおう!」


 こりゃあ最初に決めた作戦はキャンセルだな。一気に攻めるべきだ。



「予定は変更だ!このまま一気に敵を蹴散らす!」


「全員に支援魔法をかけます!」


 ルルが精神を集中し、味方全員に魔法をかける。


「攻撃力上昇!防御力上昇!魔法防御力上昇!精神力上昇!身体能力上昇!」


 ミスフィート軍総勢500の兵が、ルルのやさしい魔力に包まれた。



「突撃!」

「「オーーーーーーーッ!!」」



「よし、俺達も行こう!突撃だ!!」

「「おーーーーー!!」」






 ************************************************************




 ―――――慌てふためくジャバルグ軍―――――




「な、何が起きやがった!?」

「知るか!!」


「おい!右陣が、・・・全滅してやがる」

「はあ??」

「なんだと!?まだ戦ってもいないのにか!?」


「狼狽えるんじゃねえ!何をされたかわからねえが、まだ反乱軍の倍の人数がいるんだ!圧し潰してやる!」

「そうだ!ゲイル様の敵討ちだ!テメーら、気合入れろ!」


「「オーーーーー!!」」






 ************************************************************




 ―――――小烏丸視点―――――




「ハッ!」

「ぐへあッ!」


 ミスフィート軍の士気は高く、ルルの支援魔法もあって圧倒的優勢だ。



「おらあああああああああ!!」


 ドガシャ!


 豪快な斬撃だ。ライアンか!


「やるじゃないか!随分と調子が良さそうだな」

「へっへっ!俺も戦いで名を上げて、有名になりたいからよ!」

「ハハッ!戦功を上げるのはいいが、無茶だけはするなよ?」

「わかってますよ!」



 優勢とはいえ、これだけの人数での戦いだ。当然ミスフィート軍にも被害が出ている。とっとと敵の大将を倒して、この戦を早く終わらせたいとこだな。



「があああああっ!」

「くっ!」


 苦戦中の兵を見かけたら出来るだけ助けに入る。


「大丈夫か?」

「すいません!助かりました!」



 そして何人殺したかわからなくなった頃、部将ザンガルの姿を見つけた。

 近くには味方の死体が転がっており、頭に血が上る。



「あの野郎!」


 ザンガルに近寄る為、総大将を守る守備隊を片っ端から斬っていく。


「くそう、キリがない!」


 そしてザンガルまであと少しって時に、ライアンが敵中に飛び込んで行った。



「おらああああああああ!」


 鉱山で鍛えたその力は並ではなく、とうとう守備隊を蹴散らしザンガルまで辿り着いた。


「部将ザンガル!その首もらったッ!」

「あん?」


 拙い!ライアンではまだアイツに勝てない!


「待てッ!ライアン早まるな、そいつは」


 ザンガルの大剣が振り下ろされ、ライアンの首が宙を舞った。



「ライアン!!」



 くそがッ!俺が近くにいながらライアンを死なせてしまった!

 間違いなく出世したであろう有望株を目の前で殺され、怒りが収まらない。



「ザンガル!テメーだけは絶対に許さねえ!!!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ