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赤い流星 ―――ガチャを回したら最強の服が出た。でも永久にコスプレ生活って、地獄か!!  作者: ほむらさん


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735 宇宙刑事の罠を発見してしまう

 何となく今回は『ぼやきキャンセル』をしないで、ギャラリー達がムービーを見終わるのを待ってみた。


 俺がギャラバーンやサイダーのムービーをキャンセルされた時は、変身が終わった後に謎の怪人と戦っている場面だった。あの格好良い曲もずっと流れていた。


 おそらくキリのいい所で終わるのだろう。

 さすがにレーザーソードで怪人を倒す場面まではやらないと思う。



「ふぁああああああああああ!今の戦闘シーンは何?メッチャ格好良かった!!」

「今のなに!?歌が聞こえたんだけど!!」

「・・・あれ?敵はどこいったの!?」

「全然意味がわからない!でも面白かったーーーーー!!」

「今回は最後まで見れましたわ!宇宙刑事、すごく強かったですわね!」



 大絶賛だ。


 元ネタを知らない勢からすると、ただただ格好良いのかもしれないな。

 特にアイヴィーが感銘を受けたらしく、目をキラキラさせている。



「コレ小烏丸なんだよね!?」

「いかにも」

「この服、私も欲しいんだけど!!」

「俺達がガチャに命を懸ける理由がわかったな?」

「こんなのが出るなんて凄すぎじゃない!?」


 アイヴィーだけじゃなく、全員が宇宙刑事ボディーをペタペタ触ってきた。


「硬くて冷んやりしてるんですけどーーーーー!」

「息苦しかったりはしないの?」

「しないぞ。正直な感想を言うと着心地も素晴らしい」

「重そうだけど?」

「別に重さも感じないな。いつもの服とまったく変わらん」

「あの光る剣を構えた姿も見たいですわ!」

「よかろう。俺から少し離れてくれ」



 ファンの子達が少し下がってくれた。


 最近やってなかったので、ついあの言葉を叫んでしまいそうになったが、冷静に手順を思い浮かべながらレーザーソードを召喚した。



「レーザーソード!」



 左手をゆっくりと剣先まで滑らせる。

 その手の動きに合わせて剣先へと白く光っていく。



「「剣が光ってる!!」」



 必殺技も見せたいとこだけど、30分動けなくなるから光らせるだけにしとこう。


 ファンの子達も、初めて見る光る剣に大興奮だ!

 今にして思えば宇宙刑事生活も悪いもんではないな。まだ何もしてないけど。



「メチャメチャ格好良い!その衣装私も欲しい!!」

「おっと剣には触れるなよ?火傷とかするかもしれん」

「やっぱりこの姿になったら強くなるのかしら?」

「ステータスの全パラメータが20%アップだ」

「へーーーーー!20%って結構凄いんじゃない?」

「単純にさ、戦ってる相手の動きが20%速くなるって考えてみ。ヤバいだろ?」

「うはっ!それはちょっとシャレになってないかも!!」

「ただし、この剣を光らせるとメチャクチャ重たいんだよな~。破壊力は凄まじいんだけど、斬り合いなら普通に刀を使った方が絶対強い」

「なるほど・・・。万能ではないんだね~」



 強過ぎる装備品をガチャの景品に入れてしまうと、他の神様から文句を言われたりするのかもしれない。


 俺が神様でもバランスには相当気を使うと思うし、あの威力なら使いにくいくらいで丁度いいような気はする。



「ちょっとアイヴィーの刀を貸してくれ」

「ん?いいけど」



 アイヴィーの刀を受け取ろうと手を伸ばす。


 ガンッ!



「・・・はい?」



 もう一度刀に手を伸ばす。


 ガンッ!



「嘘だろ?・・・まさか!?やっぱり刀じゃなくてメイスを貸してくれ!」



 ガンッ!



 謎のバリアに阻まれ、刀にもメイスにも触れることができなかった。



「なんてこった!宇宙刑事ってレーザーソードしか装備できないのか!!」


「「はい?」」


「刀やメイスに触れようとすると手が見えない壁にぶつかるんだよ!おそらくコレはレーザーソード以外の武器を持てなくする謎バリアだ!」

「何よそれ!武器だけダメなの?この懐中時計は?」


 アイヴィーの懐中時計は普通に持つことが出来た。


「武器じゃなきゃ大丈夫らしい・・・」

「アハハハハハハハハハハ!!変なのーーーーーーーーーーーーーーー!」



 確かにそうだよな~。

 パラメータ20%アップで刀装備は強すぎる気がしたんだ。


 親父も虎徹さんもそのことについて何も言わないから気付かなかったけど、あの二人も試してなかったのかも。


 刀が使えないとなると、体術で戦うか、このクソ重いレーザーソードを振り回すしかないということだ。


 こりゃ本格的に体術を鍛える必要があるな・・・。



「よーし、私も変身できる服を手に入れるぞーーーーー!」

「アイヴィー、ちょっと待て」

「なに?」

「さっき俺がお嬢としていた話を聞いてたか?」

「あーーーーー!欲に飲まれるなってヤツ?」

「そうだ。おそらく他人事だと思って真面目に聞いてなかっただろうから、もう一度説明しよう。ちゃんと言葉の意味を理解し、ガチャと真剣に向き合うんだ」



 というわけで、もう一度全員にガチャの攻略法を説明した。



「何となく分かったけど、お嬢みたいに一度苦しまないとダメかもね~」

「そうね~。頭では理解したつもりでも、まだ経験が全然足りないから」

「とりあえず続きをしましょ!やってるうちに色々考えるようになると思うわ」

「私はやっぱり服狙いね!精神集中して頑張ってみるわ!」

「皆様、何より大事なのはガチャを楽しむことですわ!」

「その通りだ!仲間内でアイテムを交換するって手もあるから、他の人のガチャも応援するといいぞ!」



 お嬢は二週目だから酸いも甘いも経験してるけど、他の人にガチャ攻略法を説明するのはちょっと早かったかもしれんな。


 とにかく最初はワーワー騒ぎながらガチャを楽しんでくれ!

 

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