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724 久しぶりの赤い流星専用ザキュ

 うん。本当に素晴らしい一夜でした!

 もちろん一睡もしてないけど、我が生涯に一片の悔いなしです。


 ようやく眠ってくれた美女コンビに布団をかぶせ、ナターシャの部屋から出た。



「あれ?ミリーがいるじゃないか。おはよう」



 ギクッ



「お、おはよーーーーー!」



 なぜかミリーは目を泳がせている。


 ひょっとして、中の様子が気になりすぎて偵察してたのかな?

 このムッツリさんめ!


 でも気持ちはすごく分かるから、見なかったことにしてあげよう。



「小烏丸の分も朝食も作ってもらってあるから、それを伝えに来たの!」

「あ、そうだったのか!じゃあ折角だからレイリア城で食っていこう」

「えーと・・・、フローラとナターシャは?」

「少し前に力尽きて寝たばかりだから、朝食より眠っている方が幸せだと思うぞ。ちなみに俺は一睡もしてないから、アリアダンジョンで爆睡する!」

「あ、あははははーーー。お疲れ様でした~!」

「そうそう!ミリーも夜伽が終わって落ち着いたら、アリアダンジョンでガチャをやってみないか?」

「噂のガチャだ!すごく興味あるけど、わたしも行っていいの?」


 城主達は全員身分上位者だから、今のメンバーの次くらいにダンジョンに行ける権利があるのだ。


「今はまだ虎徹さんに送迎してもらってるんだけどさ、あの人、少し前に魔石を全てガチャにぶっ込んだのが軍の皆にバレてしまい、その罰で一ヶ月魔石集めをしてる所なんだ。だからその間は俺達もついでに送迎してもらえるってわけ」

「すべてって・・・、もしかしてお城にある魔石を全部使いこんじゃったの!?」

「ウム。根こそぎ使い切ったから三河の人達がブチキレて、袋叩きにされて顔面ボコボコになってた」

「あはははははははっ!アホすぎる!!」


 本当にアホなのです。まあでも何だかんだで宇宙刑事サイダーの衣装をゲットしたわけだから、ボコボコにされた甲斐はあったな。


「そのうち俺の時空魔法のレベルが上がって、虎徹さんに送迎してもらわなくても自力で飛べるようになるから、そうなったら三河に気兼ねすることなく、好きな時間に行き来出来るようになるぞ~」

「すごいね!でもどちらかと言えばダンジョンよりも、流星城やルーサイアに行ける方が嬉しいかも?夜伽が終わったら連れてってね!」

「ああ、わかってる!いつでも動けるように、誰かに仕事を任せられる状態にしておくことをオススメするぞ」

「それは重要かも!!」



 上の立場になると責任感が強くなってしまうから、全部自分でやっちゃうようになるんだよな~。


 俺がいい例で、昔と比べてフットワークが重いのなんの・・・。


 しかも夜伽と転移って、変わりがいないのでござる!!

 せめて学校くらいは、俺がいなくても回る体制にせんとな~。


 あ!そういやまだ教科書のコピーをしてないぞ!


 よし、ピピン隊に仕事を押し付けてやろう。

 じゃないと、いつまで経ってもルシオが行方不明のままだし。


 どちらにしても、パメラのゴーレム教室が終わるまで開校は出来ないんだけどね。

 そろそろデカいゴーレムを作れるようになった頃かな?


 ・・・あっ!そういや赤い流星専用ザキュってどうなったんだ!?


 なんかダンジョンのせいで、ミスフィートさんが持ったまま忘れてる予感。

 俺もスッカリ忘れてたな~。寝る前に受け取っておこう。



 とまあミリーと会話したおかげで、やらなきゃいけない事を色々思い出したので、流星城に転移した後ピピン隊を探し出して教科書のコピーを頼んだ。


 いつもの紙専用ともいえるコピー機なので失敗はしないとは思うけど、原本だけは絶対に汚したり破いたりしないよう注意し、後はピピン隊に任せる。


 大事な教科書なので本当は自分でやりたいんだけど、俺にはコピーしている時間すら無いのだ・・・。


 まあ彼女達もこれがどれほど大事な物なのか知ってるので、コピーしまくるだけなら大丈夫だと信じたい。


 しかし大量の紙だけ渡されても困るので、コピーが全部終わったら、ガチャでゲットした業務用の接着剤を渡して『無線綴じ』もやってもらうつもり。


 彼女達が地獄を味わうのはそこからだな~。


 最初は絶対に失敗すると思うけど、やってるうちにコツを掴んで、そのうち教科書作りの達人となるだろう。



 とりあえず城での用事は済んだので、いつものように嫁軍団と一緒にアリアダンジョンへやって来た。


 正直もう眠気はピークなんだけど、大広場に移動して、ミスフィートさんのマジックバッグから『赤い流星専用ザキュ』を出してもらった。



「おおおおおーーーーー!本当に久しぶりだな~、会いたかったぞ!!」

「すまぬ。帰ってすぐダンジョン騒ぎだったから、小烏丸に渡すのを忘れていた」

「俺も忘れていましたので気にしないで下さい」

「ところでこの赤いゴーレム、ミケネコ城でちょっと乗り込んでみたのだが、足のペダルとか全然違うから操縦が出来なかったのだ・・・」

「ああ、このゴーレムは勝負に勝つために機動力重視でカスタマイズされていますので、普通のゴーレムと違って操縦が難しいんですよ」

「そうだったのか!」

「おっと!大広場に置いておくと地面に吸い込まれて消えてしまう!」


 赤い流星専用ザキュを、マジックバッグに収納した。


「ミスフィートさんのダンジョン期間が終わったら、前みたいに学校の運動場で赤いゴーレムの操縦方法を教えますね」

「それは楽しみだな!」

「エルフ達がゴーレム教室でゴーレム作りをマスターしたら、ミスフィートさん専用のゴーレムを作ってもらいましょう!」

「私専用のゴーレム!?凄いではないか!!」

「やっぱり格好良いゴーレムを作りたいでしょうし、何色のゴーレムにするか考えておいて下さい。体型とかも製作者と相談するといいですよ」

「体型まで決められるのか!」

「今度三河とか甲斐のゴーレムの見学に行きましょうか。本格的なゴーレムを見て参考にした方が色々閃きそうですもんね」

「甲斐って、あの甲斐の国のことか?」

「ああ、この前虎徹さんに連れて行ってもらったので、信濃の国まで転移で飛べるようになったんですよ。信濃は甲斐軍の領地ですから、そこに行けば甲斐のゴーレムが大量にあるのです」

「信濃の国まで行けるなんて凄いではないか!」

「はい!とにかくダンジョン期間が終わってからですね~。とりあえず今はガチャを楽しんで下さい!」

「そうだなっ!」



 しかし開校したらあの運動場は学生達のモノだから、流星城の側にゴーレム場を作った方が良さそうだな・・・。


 いや~、ホントやることが多すぎィィィィィーーーーー!!

 

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