表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
赤い流星 ―――ガチャを回したら最強の服が出た。でも永久にコスプレ生活って、地獄か!!  作者: ほむらさん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

69/899

69 ルルと魔法の実験

 その翌日。

 魔法の実験をしようと思い、優れた魔法使いを求めて聞き込み調査を開始した。



「魔法が得意な人と言ったら、やっぱルルじゃない?」

「ルルの魔法はなかなか凄いわよ。本人に聞いてみたら?」



 なるほど。彼女がエルフならば、魔法に長けているのも頷ける。

 彼女はいつものように訓練場にいると聞いたので、訓練場に向かった。



「おーい、ルルはいるかー?」


 訓練をしていたルルが振り返って反応した。


「ボク?なんの用事ですか?」

「少し魔法のことで話があるんで、俺について来て欲しい」

「魔法?わかりました」



 どこでも良かったんだけど、なんとなく作業部屋に移動した。


 よし、じゃあまずは気になっていたアレから聞こう。


「ルルってやっぱエルフよな?」

「うん。エルフ族だよ」

「やっぱりそうだったか!エルフは魔法が得意って聞いてさ、一度それを確かめたかったんだ」

「うーん・・・、それなりには使えるけど、今は杖が無いのでそれほど威力は出ないですよ?」


 エルフ村には杖があったってことか。


「エルフは複数の魔法が使えるとも聞いている。ルルはいくつ使える?」

「えーと、風、土、光、支援です」

「支援なんてのもあるのか!それに4つとは、めっちゃ優秀ですやん!」

「村には7つ使える人とかもいたので、結構普通ですよ?」

「流石はエルフだな~。でさ、面白いモノを作ったんで試して欲しいんだ」

「面白い物、ですか?」


 ベルトに付いている小物入れから、風、土、光、魔力増幅、MP軽減の指輪を取り出した。


「あ、そうだ。先に素の状態での威力を見てみたいな」

「魔法を見せればいいのです?」

「えーと、風、土、光、支援だったか。見た目じゃわかりにくいタイプばかりだし、土魔法って室内じゃ厳しいよな?」

「えーと、そうですね。外に出た方がいいかもです」

「わかった。んじゃ一旦外に出よう」



 領主の館を出て、少し歩き、良い感じの空き地に移動した。



「あの廃墟の壁に、全力で石礫を当ててくれないか?」

「わかりました」



 ルルが精神を集中している。



「ストーンバレット!」


 ドン


 石礫が飛んでいき、壁に当たって砕けた。



「なるほど。通常の威力は今くらいか」

「杖があればもう少し威力が出せるのですが、今はこれが限界ですね」


「ルル、この指輪を着けてみてくれ。これは土属性魔法を強化する指輪だ」

「え!?魔法を強化ですか?指輪を着けただけで??」


 ルルが指輪を右手人差し指に嵌めた。


「今と同じ魔法を壁に撃ってみてくれ」

「はい」


 ルルが精神集中する。



「ストーンバレット!」


 ドゴン!


 石礫が飛んでいき、壁を少し抉った。



「わわわっ、すごい!壁が壊れました!!」

「おー、結構違うな。よし!次はこの指輪も別の指に嵌めてくれ」


 ルルに魔力増幅の指輪を渡す。



「ストーンバレット!」


 ズガン!!


 石礫が飛んでいき、壁を貫通した。



「・・・・・・・・・」

「貫通したな」

「な、なんですか!?何なんです?この指輪!!」

「最初のは土属性魔法強化の指輪で、今のは魔力増幅の指輪だ」

「いや、でも!村にあった杖を使っても、こんなに威力は出ませんでしたよ!?」

「ミスリルで作って付与魔法をかけた、小烏丸印の指輪だぞ?その辺の杖とは格が違うのだよ」

「え?この指輪ってミスリルなんですか!?すごく綺麗だとは思ったけど」


 確かオリハルコンも魔力が通りやすい鉱石だったかな?小説・アニメの話だが。

 もし余ったら指輪を作るのもアリかもしれん。いや、余るかわからんけど。


「次はこの指輪も試して欲しい。MP消費軽減の指輪だ」

「MP消費軽減!?凄すぎません?それ・・・」


 ルルが指輪を右手薬指に嵌めて魔法を撃つ。



「えーと、消費5だったのが消費4になってます!」

「すなわち20%軽減か。+が一つに付き10%軽減ってとこかな?」

「これは凄いことですよ!?もしこの指輪を買おうと思ったら、白金貨とかを何枚も払わないと買えないと思います!」

「白金貨なんてのがあるのか。まだ金貨以上の硬貨って見たことないぞ!」



 ルルに硬貨のことを詳しく聞いた所、まとめるとこんな感じだった。



 鉄貨1枚   10ギラン 10枚で銅貨

 銅貨1枚   100ギラン 10枚で銀貨

 銀貨1枚   1000ギラン 10枚で金貨

 金貨1枚   10000ギラン 10枚で白金貨

 白金貨1枚  100000ギラン 10枚で大白金貨

 大白金貨1枚 1000000ギラン 10枚で大白金板



 硬貨は全国共通で使われているらしい。

 その価値は、10ギランで日本の10円って感じだ。

 大白金貨からは一般人はまず使うことが無いらしく、大白金板まで行くと、商人同士、もしくは大名との大物取引くらいでしか使われないそうだ。

 こんな腐った国にいると、まるで別世界の話だな~。


「土魔法って素晴らしいよな~!俺の知り合いなんか、戦闘中に巨大な壁を作り出して、その上を走りながら空中の魔物に攻撃してたぞ!」

「壁ですか!?どんだけ魔力とMPがあるのですか!!」

「やっぱアレは普通じゃないのか。あー、でも指輪を着けた今のルルなら、それに近いことは出来るんじゃないか?」

「どうでしょう?MP軽減の指輪があるので、ある程度の高さなら・・・」

「あ、そうだ!ゴーレムって作れないの?」

「作れますけど、小さな魔石しか無いので小さいゴーレムしか作れませんよ?」

「あーそっか!魔石の問題がココでも発生してしまうのか・・・」



 今になって、ダンジョン魔石の本当の価値に気付いてしまった。

 あの時に察していれば、魔石100個くらい残しておけたのに!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ