679 とうとうグミにも念願の服が
マッサージチェアの出現で波に乗ったかと思われたガチャチームだったが、グミはモコモコのスリッパ、チェリンはバスタオル、親父は寝袋という、当たりって程ではないけど悪くはないって結果で俺に順番が回って来た。
ガチャコン!
「お?」
「力強い音!これって服じゃない?」
「この音は服だと思う!」
「マジか!とうとう小烏丸の運が回復したか」
「とりあえずこれで一安心だ。問題はどんな女性服なのかだな」
「女性服とは限らないでしょ」
「と思うだろ?ところが俺の場合、100%女性服が出るんだ・・・」
「いや、赤い流星の衣装を手に入れているだろ」
「この服を出すまではたぶん普通に男性服も出る状態だったんだろうな。ところがコイツを手に入れてからというもの、100回以上赤カプセルを引いているにも拘らず、その全てが女性服なんだよ!」
「うはっ!」
「呪いの装備じゃねえか!!」
あ、そういや裸でガチャを回すのもアリかもしれんな。でも何となくだが、衣装じゃなくて俺そのものに呪いがかかってるような気がする。
「まあとにかく開けてみる」
出てきたのは、可愛らしい園児服だった。
「あ~~~、これ前にも出したことあるぞ!ララが小さい頃着てたんだよ。今は普通のワンピース姿だけど」
「アハハハハハ!可愛らしい子供服だね!」
「いいかもしれない!!生まれた子供に着せればいいのよ!」
「なるほど。今のうちに子供服を集めておくのはアリかもしれねえな」
そうか!これはこれで当たりなんだな。
「つっても、女の子用の服しか出せないけどね!!」
「私が男の子用の服を出すよ!その前に自分の服が欲しいけど」
「子供服も当たりね!」
「おい小烏丸、俺が男児用の園児服を出した場合どうなる?」
「男性服の時点で二回目にカウントするぞ」
「おっさん園児とか、完全にイロモノじゃねえか!!」
「「あははははははははははははははは!!」」
ハハッ!
思い浮かぶ絵面ですら面白いから、笑いの為に是非とも引き当ててくれ!
「そろそろ私にも服が出ないかな~?」
可愛いラッシュのグミだけど、レアカプセルはあまり引けてないんだよな~。
ということは、そろそろ頃合かな?
ガチャコン! キュピン!
「あーーーーーーーーーーっ!これ、レアの音だ!」
「えーと、銀カプセルの音かな?」
「とうとうレアが来たな!ただ服狙いなら赤カプセルの方が確実だったか」
「引きが良すぎてもイカンのだよな。服だとしてもイロモノの恐れがあるし」
でも可愛いラッシュ中のグミに怖いモノなど無かった。
警戒することなくカプセルを開ける。
「やった!【服】って書いてあるよ!」
「おーーーーー!やったね!」
「服・・・大丈夫なのか?」
どうも親父は、レア色からの服にトラウマを抱えているな。
カプセルが変化し、グミの手の平の上に、俺のよく知る服が出現した。
「お~~~~~!!白と青・・・の女性服?」
「この状態だと、まだ男性用なのか女性用なのか分からないわね」
「いや、これは女性用だ」
「女性用だな」
「そうなの?」
グミが服を広げると、思った通りセーラー服だった。
コスプレ用なのか、左手に持ったスカートの丈が最初からミニスカートだな。
そしてネクタイだかリボンだか未だによくわかっていないんだけど、とにかくそいつの色は水色だ。リボンタイだっけ?うん、これも悪くないぞ。
「セーラー服だって!!可愛いし当たりかもしれない!」
「おめでとう!グミにとても似合いそう!」
「グミちゃんなら確かに似合うかもしれんな。これは早速着てみるしかないだろ」
「どうする?着替えるなら汚れ耐性を付与するぞ」
「もちろん着るよ!!」
相変わらずの即断即決だな~と思いながら、パパっと汚れ耐性を付与した。
「じゃあ着替えてくるね!」
もう居ても立っても居られないといった感じで、グミがセーラー服を抱えて隣の部屋にダッシュして行った。
そして5分もしないうちに戻って来た。
「「おおおおおおおおおおーーーーーーーーーーーーーーー!!」」
女子高生・・・いや、グミの容姿だと女子中学生やん!
なぜかこの世界の女性は誰も年齢を教えてくれないんだけど、グミの肌艶からいってまだ10代かな?とは思っていたが・・・、もしかして18歳未満だったのか!?
・・・これはイカンですよ!?
いや、もうすでに夜伽をした後だから手遅れだ。
グミの年齢について考えるのはやめよう。
「小烏丸、お前まさかJCに手を出したんじゃないだろうな?」
「!?」
しまった!親父も俺と同じことを考えてやがった!
「ジェーシーって何?」
「ん?ああ、14歳くらいの年齢の女性のことだ」
「うぇええええ!?いくら何でもそんなに若くないよ!!」
よし!
実年齢はやっぱり教えてくれないみたいだけど、とりあえずJCじゃなかった!!
「・・・でもその服を着ると、本当にそれくらいの年齢に見えるわね」
「そうなの?」
「うむ、かなり若く見える。でもすごく似合ってるぞ!おめでとう!!」
「グミちゃんその服似合い過ぎだろう!良かったな」
「本当に!?ありがとーーーーーーーーーー!!」
でもグミがこの服を気に入ってしまうと、いつも近くにJCがいる感じになるのか。
良いのか悪いのか・・・、とにかくけしからんな!
「よーーーし!私もグミに続くわよーーーーー!」
チェリンがデラックスガチャの前に立った。
グミの当たりを見て、メラメラと闘志が漲っているな。
ガチャコン! キュピン!
「「な、なんだってーーーーーーーーーー!?」」
チェリンすげーーーーー!
マジでビッグウェーブに乗りよった!!
「本当にキターーーーー!!」
「やったね!」
チェリンは躊躇なく銀カプセルを開けた。
「ウソ!?【服】って書いてある!」
「「な、なんだってーーーーーーーーーー!?」」
カプセルが変化し、チェリンの手の平の上に、見たことのある服が出現した。
「・・・・・・・・・・・・」
「ふぇ!?同じ服??」
「マジかよ・・・、同じ服が続くことなんてあるんだな」
「いや、よく見ろ!三角スカーフの色が違うぞ!」
「ホントだ!っていうかそれ、三角スカーフって名称だったのか」
チェリンが服を広げると、やっぱりグミとほぼ一緒のセーラー服だった。
でもコッチは水色じゃなくて、赤い三角スカーフだ。
しかし、チェリンがこの服を着ちゃうの!?
あの大きなメロンを二つお持ちになっているチェリンがセーラー服を?
皆の視線がチェリンに向いた。
当然、その手に持っているセーラー服を着たチェリンの姿を想像してしまう。
「エロいな」
「うむ。エロいな」
「エロいね」
「なんでよ!グミの服とまったく一緒じゃない!!」
憤慨しているチェリンだったが、やっぱりどう考えてもエロいと思います!




